令和3年度 第2回世田谷区風景づくり委員会 議事概要 日時:令和3年12月23日(木曜日) 午前10時から午前11時30分 場所:世田谷文化生活情報センター 生活工房内セミナールームA・B 都市整備政策部都市デザイン課 【附属機関会議録】 ・会議の名称 令和3年度 第2回世田谷区風景づくり委員会 ・事務局を主管する課の名称 都市整備政策部 都市デザイン課 ・開催日時 令和3年12月23日(木曜日) 午前10時から午前11時30分 ・開催場所 世田谷文化生活情報センター 生活工房内セミナールームA・B ・出席者 【世田谷区風景づくり委員会】 野原卓委員、福岡孝則委員、後藤智香子委員、田邉学委員、橋典博委員、山本緑委員 【事務局】 都市整備政策部都市デザイン課長:橋毅 都市デザイン担当係長:二見征 担当職員:赤堀弘幸、猪瀬俊子 株式会社アルテップ ・会議の公開・非公開・一部非公開の別 公開 ・傍聴人の人数 3名 ・会議次第・内容 開会 「議題」 1.界わい形成地区の取組み 2.事務連絡 閉会 令和3年度第2回世田谷区風景づくり委員会 令和3年12月23日(木曜日) ○事務局  皆様、おはようございます。これから、令和3年度第2回世田谷区風景づくり委員会を開催いたします。本日事務局からのご案内をいたします私、世田谷区都市デザイン課の二見と申します。よろしくお願いします。 本日の委員会開催につきましては、前回同様に新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じまして開催しております。安全に配慮して進めてまいります。また、本会場は12時に撤収し退場しなければいけないという状況がありまして、11時半頃に閉会できればと思いますので、よろしくお願いいたします。 本委員会は、議事録と名簿を公開しております。議事録の作成に当たり、速記の委託事業者の方より会議の録音をさせていただいております。また、記録のため後方から撮影をさせていただきますので、ご了承いただきますようお願いいたします。 それでは、初めに本日の委員の皆様のご出席数について確認いたします。本日、委員の皆様のご出席は6名となっております。したがいまして、本日の委員会は世田谷区風景づくり条例施行規則第34条に定める会議の定足数を満たしているため、会議は成立していますことをご報告いたします。 続きまして、開催に先立ちまして、区からのご挨拶ですが、本日、都市整備政策部長の畝目が所用により欠席させていただいております。申し訳ありません。代わりまして、都市デザイン課長の橋よりご挨拶を申し上げます。 〇都市デザイン課長  皆様、おはようございます。本日は師走のお忙しい中、お集まりいただきまして大変ありがとうございます。 今回も前回に引き続きまして、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、安全対策を講じながら進めさせていただきます。何かとご不便を感じる点もあるかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。 今回の議題は、前回に引き続きまして、奥沢地区での「界わい形成地区の取組み」についてでございます。前回、第1回の9月にご報告させていただきましたが、その後の検討状況を報告させていただきます。11月にオープンハウスという形で、素案について展示形式の説明を行っております。その状況報告を踏まえ、本日報告させていただく原案は、正確には原案の(案)という位置づけでございます。 また先日、12月20日に、地元の地域代表の方から区長に手続きの依頼の提出がありまして、今後は行政計画としてまとめていく予定でございます。この原案については、来年度に風景づくり委員会に諮問をさせていただく予定でございます。今回は途中経過ということで、今後区民の方に分かりやすくご説明を進めてまいりますが、この会の中でこうした点についても、ご助言を頂ければと思っております。 簡単でございますが、ご挨拶とさせていただきます。 〇事務局  続きまして、都市デザイン課長橋より、世田谷区風景づくり委員の皆様のご紹介をさせていただきます。 〇都市デザイン課長  それでは、委員の皆様のご紹介をさせていただきます。 前回、第11期の風景づくり委員会の初回であったため、皆様から一言ずつご挨拶を頂きました。順番にこちらからご紹介をいたしますけれども、前回ご都合によりご欠席であった○○委員、○○委員については、本日この席で一言ご挨拶をいただければと思います。よろしくお願いします。 それでは、まず右手の○○委員でございます。 〇委員  よろしくお願いいたします。 〇都市デザイン課長  続きまして、委員長でございます。 〇委員長  ○○です。よろしくお願いいたします。 〇都市デザイン課長  続きまして、○○委員でございます。 〇委員  ○○大学の○○です。専門は屋外空間のデザイン、ランドスケープデザインです。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  続きまして、○○委員でございます。 〇委員  ○○です。よろしくお願いいたします。 〇都市デザイン課長  続きまして、○○委員でございます。 〇委員  ○○です。よろしくお願いいたします。前回は微熱があって、コロナだと大変だということで欠席させていただきました。失礼いたしました。 私は長年、1時間ほど散歩することを日課にしているんですけれども、このところ気がつくのは、散歩をする方が非常に増えたなという感じがしております。コロナで遠出は控えているということも原因の一つかとは思うんですけれども、夫婦や1人で散歩されている方が非常に多くなったという感じがしております。それだけ地元の風景に皆さんあらためて関心を寄せているんじゃないかという感じを強く持っております。 私もコロナ禍の中で散歩をしていて、地域風景資産とかみどりの風景というのは非常に大切だなということを痛感しております。少しでも貢献できたらという思いです。よろしくお願いいたします。 〇都市デザイン課長  よろしくお願いします。続きまして、○○委員でございます。 〇委員  ○○です。60年以上世田谷に住んでいます。委員になってから目線が変わって、問題意識を持って風景を見るようになりました。孫たちにいい風景を残してあげたいと思っていますので頑張ります。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  ありがとうございました。なお、副委員長からは、本日ご欠席とのご連絡を頂いてございます。 続きまして、本日出席しております区の職員を紹介いたします。 改めまして、私は都市デザイン課長の橋でございます。 続いて、事務局を紹介いたします。 都市デザイン課担当係長の二見でございます。 〇事務局  二見です。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  同じく、担当の赤堀でございます。 〇事務局  赤堀です。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  後方におりますが、猪瀬でございます。 〇事務局  猪瀬です。よろしくお願いいたします。 〇都市デザイン課長  また、界わい形成地区の検討業務を委託しておりますコンサルタントの株式会社○○から2名、○○と○○でございます。 〇コンサル  ○○と申します。よろしくお願いします。 〇コンサル  ○○です。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  本日は記録のため出席しております。ありがとうございました。 それでは、ここからの進行につきましては、世田谷区風景づくり条例施行規則第32条第2項によりまして、委員長にお願いできればと思います。 それでは、委員長、よろしくお願いいたします。 〇委員長  改めまして、どうぞよろしくお願いいたします。前回は画面越しからの出席ということで大変失礼いたしましたが、今回はちゃんと参りました。よろしくお願いします。 では、早速になりますが、令和3年度第2回世田谷区風景づくり委員会ということで、議事を進めてまいりたいと思います。 お手元にございます次第を御覧いただいて、2番の報告事項ということで本日は1件。その前にまず事務局から資料の確認をお願いします。 〇都市デザイン課長  それでは、お手元の資料を確認させていただきたいと思います。本日の資料につきましては、あらかじめ委員の皆様に郵送させていただいたものと変更はございません。 まず本日の配布資料ですが、委員会の次第がございます。 次に、資料1「界わい形成地区の指定について」でございます。 次に、資料2「スライド資料(抜粋)」でございます。 続きまして、資料3「奥沢界わいニュース(第9号)」でございます。 続きまして、資料4「奥沢1〜3丁目等界わい形成地区原案(調整中)」でございます。 続きまして、資料5「第2回オープンハウス通りの愛称アンケート結果」でございます。 あと席上にございます閲覧資料といたしまして「世田谷区全図」「都市計画図1・2」「風景づくり計画」「界わい形成地区ガイド」をご用意させていただいております。ご確認いただければと思います。 以上が本日の資料でございますが、お手元にない方がいらっしゃいましたらお知らせください。よろしいでしょうか。以上でございます。 〇委員長  どうもありがとうございました。 では、改めまして次第の2番、報告事項ということで、今回は1件でございます。「界わい形成地区の取組み」についてということで、事務局よりご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長  それでは、二見から取組みについてご説明させていただきます。よろしくお願いします。 〇事務局  それでは、報告事項「界わい形成地区の取組み」についてご説明させていただきます。画面の前に、まず最初に資料1を御覧いただけますでしょうか。こちらはこのたびの界わい形成地区指定に向けた取組みについて、今度、年明けの1月17日に開催されます都市計画審議会ですとか、2月1日に開催されます区議会の都市整備常任委員会にてご報告するための資料となっております。 取組みの趣旨ですとか界わい形成地区制度について、あとこれまでの取組みとか今後の予定などについて説明する資料となっております。ご一読いただければと思います。 それでは、本日の説明はスライドを使ってさせていただきますので、スクリーンを御覧いただければと思います。初めに、新しい方もいらっしゃいますので、おさらいも兼ねまして界わい形成地区制度の概要、それから奥沢1〜3丁目におけるこれまでの取組みについて説明させていただきます。 その後、9月に開催しました前回の風景づくり委員会以降の報告としまして第2回奥沢の風景を考えるオープンハウスの開催報告、奥沢1〜3丁目等界わい形成地区原案(調整中)、通りの愛称募集と決め方、今後のスケジュールの順で説明させていただきますのでよろしくお願いします。大体30分ぐらいを予定しております。 では初めに、界わい形成地区制度の概要についてご説明いたします。 世田谷区は景観法に基づく景観計画区域を世田谷区全域としまして、一般地域と風景づくり重点区域に区分しております。風景づくり重点区域は、風景づくりを重点的に推進する必要があるとして、区長が定める区域です。現在は国分寺崖線とその周辺を水と緑の風景軸として、重点区域に指定しております。 一般地域は、用途地域に応じて3つのゾーンに区分しています。風景づくり重点区域は水と緑の風景軸以外に、界わい形成地区を指定することができることとなっておりますが、界わい形成地区に指定されている地区は現在のところ1つもありません。 界わい形成地区とは、ある一定の地域の魅力や個性を活かした風景づくりを進めるために、風景づくりの目標ですとか方針、ルールを地区にお住まいの方とともに検討して、定めることができる制度です。現在、一般地域においては、一定規模以上の建設行為等に対して、届出制度によって風景に配慮した計画となるように調整・誘導を行っております。 ピンクの囲っているところのように、一定の区域を界わい形成地区に指定しますと、その区域内では対象となる行為や規模を新たに設定しまして、この地区独自のルールによって調整・誘導をすることができるようになります。 界わい形成地区指定までの流れです。まず、地域にお住いの方々が主体となりまして、地域の個性あふれる魅力的な風景を守り育てるために、この地区で目指したい将来像ですとか、具体的に取り組むことなどを皆さんで共有していただきます。そして、実現するためには地域の皆様の理解が不可欠となっております。 その後、地区指定に向けて区域ですとか対象行為、方針、基準、あと地域でそれと別に取り組むことなどを検討してまいります。区としては、専門家の派遣などの支援を行ってまいります。内容がまとまった段階で、界わい形成地区指定案を作成します。界わい形成地区は風景づくり計画に規定することとなるため、風景づくり計画の変更という手続きとなります。地域への説明会ですとか都市計画審議会への意見聴取、それから風景づくり委員会への諮問を経まして、風景づくり計画の変更決定により地区指定という流れになります。 界わい形成地区が指定されることにより、行政による届出制度による建設行為等への調整・誘導と、引き続き行われる地域住民の皆様主体の風景づくりの取組みによって、地域の個性あふれる風景の保全や次世代への継承、地域の魅力のさらなる向上、そして地域住民の街への愛着醸成などの効果がある制度となっております。 続きまして、これまでの取組みについてご説明いたします。奥沢1〜3丁目は世田谷区の南東の場所に位置しまして、景観計画区域の一部、一般地域に属しております。また、戸建て住宅と集合住宅を中心とした低層住宅地であり、奥沢駅周辺については地域住民の方を対象とした近隣商店街となっております。 地区内の住宅地には、庭先に植えられたみどりが連なる特徴的な風景が見られ、ところどころには大きな樹木もまだ残っております。これらのみどり豊かな風景は地区にお住いの方々によって守り、育まれております。奥沢2丁目の一部には昭和初期に宅地開発され、今も残る当時の近代住宅ですとかシュロの木など、当時の面影が残る街並みが見られます。また奥沢駅から南東に伸びる道については、基盤の目に対して斜めに交差した緩やかな高低差のある沿道のみどりが豊かで、道祖神のあるような交差点があったりなど、特徴のある風景が見られるところがあります。 また、この地区については地元町会の「奥沢交和会」による地域活動が盛んであると共に、NPO法人の「土とみどりを守る会」によるみどりを育む取組みが長年続けられております。 当地区での風景づくりの取組みにつきましては、ワークショップの開催などの方針・基準づくりと、イベントを開催しての魅力の共有・理解、啓発などの両輪で進めてまいりました。風景づくりの進め方やイベントの企画につきましては、地域にお住まいの方々と検討しております。先ほどの地元町会の「奥沢交和会」、それからNPO法人の「土とみどりを守る会」、世田谷区で組織しますコア会議でこの企画については検討を進めてまいりました。これまでに30回ほどのコア会議を開催しております。 風景づくりの取組みについては、平成29年から始まっております。初年度はまちあるきや意見交換会、セミナーなどを開催し、これからの奥沢の風景について考えてまいりました。平成30年度、令和元年度には手法・制度を考えるワークショップですとか、魅力を共有するイベントの風景祭などを地域の皆様とともに開催してまいりました。そして令和2年度には、これまでの地域の皆様との検討やご意見を踏まえまして、界わい形成地区のイメージを取りまとめました。これをニュースに掲載して全戸配布すると共に、今年の2月、3月に展示形式の説明会であるオープンハウスを開催しまして、地域の皆様にお示しすると共にご意見を伺ってまいりました。 これまでの地域の方々とのご検討やアンケートなどにより頂きましたご意見を踏まえまして、界わい形成地区の内容について段階的に取りまとめ、地域にお示ししてまいりました。平成30年度には奥沢の風景づくりの方向性を示したたたき台、令和2年度には今お伝えしました界わい形成地区のイメージ、そし今年度には界わい形成地区の全体像を取りまとめた素案、そして現在、先月開催しました第2回オープンハウスでのご意見を踏まえまして、今日お配りしております界わい形成地区の原案を取りまとめている状況です。後ほどご説明させていただきます。 続きまして、前回の風景づくり委員会以降の報告をさせていただきます。まず、第2回奥沢の風景を考えるオープンハウス開催報告です。オープンハウスとは展示形式の説明会、意見交換ができる会です。お伝えしたい内容をパネルなどにより展示し、スタッフが来場者の方へ説明し、ご意見を伺います。地域の皆様は、開催期間中はお好きな時間に来場することができます。1度に多くの方が来られた場合は入場制限などをすることがあります。 第2回オープンハウスは先月、11月12日(金曜日)と13日(土曜日)に奥沢区民センターにて開催いたしました。2日間で100名の方々にご来場いただきました。こちらの写真は当日の様子です。今回も10代、20代の方から80代の方まで、幅広い世代の方々にご来場いただき、対話をしながらご説明することができました。 当日ご来場者から頂きましたアンケートの結果をご紹介いたします。まず制度の内容につきまして、87%の方から「理解できた」とのご回答を頂きました。 続きまして、区域についてです。「良い」「とても良い」といったご意見を90%の方から頂きました。「最初は1〜3丁目で進めて、よかったらどんどん広げていくのがいい」とのご意見などを頂きました。 次に目標・方針につきましては、「良い」とのご意見を93%頂きました。「都会に住む人間は緑を心の奥で求めていると思うので、すばらしい取組みだと感じました」とか、「奥沢の風景をどうしていきたいのか、コンセプトがわからない」といったようなご意見を頂いております。 続きまして、風景づくりの基準につきまして、こちらも「良い」とのご意見を92%の方から頂いております。「建物の色彩の緩やかな判定基準が自然で受け入れられやすい」ですとか、「環境と建物をどう調和させる基準とするかがポイントではないか」といったようなご意見を頂いております。 続いて、届出が必要な行為につきましては、こらも「良い」とのご意見を87%の方から頂いております。「これからの街づくりに必要なことだと思う」、「あまり厳しい制度とならないようにすべき」といったご意見を頂いております。 続きまして、風景づくりの流れにつきましては、「良い」とのご意見を83%の方から頂いております。「皆さんが納得のいくルールづくりに知恵を出し合うといいものができる」といったご意見、「対象をさらに拡大していただけると嬉しい」といったご意見を頂いております。 あと自由意見として、「どのような制度になったら良いか」という問いに対しまして頂いたご意見です。「商店街も巻き込んで、緩くてもいいので、緑豊かでにぎやかになるといい」といったご意見、それから「緑を植えても、後の処理に手間がかかります。特に落ち葉は他の家の雨どいを詰まらせるので、費用の助成があると助かります」といったご意見。あと「誰もがその目的を理解でき、賛同し、未来のために取り組める制度になっていただきたい」といったようなご意見を頂いております。 あとその他、自由意見の欄では、「小学生などのお子さんにも興味を持ってもらえるよう、子ども用の分かりやすいパンフレットがあると良いと思う」といったご意見。それから「この制度ができてから、定着するまでが大変だと思う。地域との連携をこれからも行政にお願いしたい」といったご意見。それから「子どもたちが将来ここにずっと住んでいたいと思えるような街づくりになると良いと思います」といったご意見などを頂いております。以上がオープンハウス開催の報告です。 続きまして、頂きましたご意見を踏まえて検討を進めております奥沢1〜3丁目等界わい形成地区原案(調整中)について説明させていただきます。スライドで説明いたしますけれども、資料4「界わい形成地区原案(調整中)」も御覧いただければと思います。なお、先ほどのオープンハウスなどで地域にお示ししました素案に対して、特に大きな反対ですとか見直しをしたほうがいいというご意見を頂いていないので、原則としては素案をそのまま変更することなく原案という形でいま作成を進めております。では、説明させていただきます。 界わい形成地区の指定は風景づくり計画に、その内容を追加掲載することで指定となるため、手続きとしては風景づくり計画の変更ということになります。実際は、風景づくり計画の冊子全体を作り変えるということではなくて、追録する冊子を発行いたします。指定後は追録版も含めて風景づくり計画という体裁になります。追録版の体裁としたものが、今日お配りしております資料4「奥沢1〜3丁目等界わい形成地区原案(調整中)」になります。本日はスクリーンのスライドを基に説明させていただきます。 初めに、区域についてです。資料4「原案」では4ページになります。区域は奥沢1〜3丁目全域と、それに加えて区域の西側の自由通りと銀座通りについては商店街となっておりますので、商店街は通りの風景として一体であるため、通りの西側に接する敷地も区域としております。また、特徴的で魅力ある風景が見られる2つのエリアは、重点的に風景を守り育むエリアである重点エリアとします。エリアの名称は現在、仮に重点エリアは「歴史と緑のエリア」、「斜めの道エリア」。この斜めの道エリアは愛称募集で決定した名前を入れていく予定です。あとそれ以外の通常エリアにつきましては、「緑の街並みエリア」としております。原案確定の際には、名称も確定していく予定でおります。 続きまして、重点エリアと通常エリアの違いについて説明させていただきます。重点エリアと通常エリアの違いは、基準の違いと手続きの違いの2つの違いがあります。まず基準についてですが、色彩基準について、重点エリアではきめ細かく誘導していくために、定量的な数値による基準としております。色彩基準はこちらです。通常エリアは数値では決まっていない、定性的な基準のみとしております。 次に、手続きについての違いです。重点エリアにつきましては戸建てなどの小規模な建築物等においても事前調整会議を開催して、風景デザイナー、専門家の先生方のアドバイスを頂きながら、よりよい計画となるよう誘導を図ります。通常エリアの戸建て、小規模な建物についてはこういった事前調整会議は開催しないで届出を出していただくという流れで、差をつけております。さらに通常エリアの小規模な建築物の提出書類については、チェックリスト形式にするなど、書類や手続きなどの簡略化をするという差別化を図っております。 なお、基準の適用につきましては、この後説明します奥沢の独自基準については区域全ての行為の建物に適用されます。マンションなどの一定規模以上の建築物については、現在適用されている世田谷区全体の一般基準も大きい建物についてはそのまま適用される仕組みとしております。 続きまして、風景づくりの方針ですけれども、「みどりと人がつなぐおくさわの風景づくり」となっております。風景づくりの方針の小項目につきましては、6項目の大きなみどり、小さなみどり、歴史、建物、交差点、地形です。こちらについてそれぞれの方針を示しておりまして、素案から特に変更はしておりません。 こちらは方針のイメージとして、各エリアの将来像をイラストでお示ししております。前回の委員会のときはまだラフスケッチみたいな形だったのですけれども、今回完成しまして、こういった形でそれぞれのエリアの将来像をお示ししております。 続きまして、届出の対象となる行為や規模についてです。資料4「原案」では11ページになります。まず、建築物等についてです。これまで一定規模以上の建物を対象としていましたが、奥沢では戸建ても含めた全ての規模、行為を対象といたします。 工作物については現在一定規模以上のものを対象にしておりましたが、これに追加して、駐車施設、駐輪施設、自動販売機を新たに対象として追加しております。 木竹の伐採につきましては、現在の届出対象規模は(樹林地)1,000平米以上のものですけれども、これに加えまして10メートル以上の樹木の場合は1本であっても対象とすることとしております。 その他、開発行為、土地の形質の変更、堆積などにつきましては、現在の届出対象規模の変更はしない計画としております。 続きまして、風景づくりの基準についてです。資料4「原案」では7ページになります。基準について、幾つか事例をご紹介したいと思います。まず、配置の基準の一例です。適切な隣棟間隔の確保や道路側に空地を設けるなど、可能な限り、ゆとりのある配置となるよう工夫するという基準です。これは奥沢の風景づくりの方針の「建物」の項目に関する基準となっております。 それから、形態・意匠・色彩の基準の例です。角地や道路の突き当たりなど、アイストップとなる場所では、角地部分に樹木を植えるなど、通りからの見え方に配慮し、魅力ある交差点の風景となるよう工夫するといった基準です。これは方針の「交差点」に関する基準となっております。 続きまして、外構・緑化等の基準の例です。可能な限り、奥沢の風景になじむ樹木による緑化を図る。シンボルツリーの配置や既存樹木の保存などといった基準です。こちらは方針の「大きなみどり」に関する基準となっております。 続きまして、外構・緑化等の基準のもう1つです。敷地内の接道面など、視認性の高い場所は樹木や草花等により積極的に緑化し、道路沿いの塀や柵などの高さ、素材に配慮するなど、周辺のみどりとの連続性を図るよう工夫する。この辺りが実は奥沢の風景の一番の特徴であります、みどりが連なっている風景に対する配慮の基準となっております。 さらにもう1例、敷地の鋭角部分が通りに面する場合は、可能な限り敷地の鋭角部分を緑化し、通り沿いに庭先のみどりがつながるように工夫するという基準です。こちらは方針の「地形」に関する基準ですけれども、南側の斜めの道により交差部分のところにできる空間についての工夫や配慮を促す基準となっております。 その他の項目の基準の1例です。地域の歴史や風土を物語る資源は、可能な限り保全・活用を図るという基準です。こちらは風景特性の1つの「歴史」に関する基準となっております。 また、その他の項目として、屋外広告物に関する基準です。屋外広告物を設置する際は「風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)」を参考に、奥沢の風景に調和したものとなるよう工夫する。こちらはみどり豊かな住宅地にふさわしい、また地域の近隣商店街である風景にふさわしい屋外広告物となるよう工夫を促してまいります。 次に、工作物についての基準です。こちらは資料4「原案」の8ページに当たります。まず、駐車施設等についてです。説明板や精算機、ロック装置などの設備は通りからの見え方に配慮し、周辺の風景に調和するよう形態・意匠や色彩などを工夫するといった基準を設け、住宅地に配慮した設備となるように誘導してまいります。また、併せて、駐車施設等については通りから目立たないように工夫していただくことも促してまいります。 それから、自動販売機に関する基準です。自動販売機を設置する場合は、周辺の風景と調和した意匠・色彩とするなど、通りからの見え方に配慮するといった基準です。自動販売機については、自動販売機の協会である全国清涼飲料連合会のほうで、2006年に業界4団体で自主景観ガイドラインを制定しまして、景観地区などにおいては地域の自治体の要請に沿って、景観に調和したものとなるようにしていくガイドラインを出しています。こちらに基づき配慮を促していこうと思います。 続きまして、奥沢の界わい形成地区の色彩基準について説明していまいります。資料4「原案」では7ページ、および10ページになります。まず色彩基準の考え方としましては、重点エリアにつきましてはきめ細かく誘導を行うため、数値による定量基準を定めて誘導します。重点エリア以外の通常エリアにつきましては数値による規準は定めずに、定性的な基準のみとし、周辺住宅地との調和を誘導してまいります。これは小規模建築物についての基準になります。一定規模以上の建物につきましては、現在ある色彩基準をそのまま適用させてまいります。 この2つの重点エリアにつきまして、数値による規準を定めるために、重点エリアの戸建ての全棟について色彩調査を実施いたしました。初めに、色彩については色相(色の種類)、明度(色の明るさ)、彩度(色の鮮やかさ)の3つの属性で表記するマンセル値で表してまいります。 重点エリアにおける色彩調査の結果をご紹介します。奥沢の重点エリアの特徴を3つの属性から見てみますと、まず色相の傾向につきましては、ほとんどの建物が暖色系でした。暖色系と無彩色以外の寒色系、青とかそういった寒色系の色につきましては1%未満と、ごくわずかでした。少し写真でご紹介しますと、このように温かみのある色の建物がほとんどだったという結果となりました。 次に、明度についてです。明るい色の建物が多く、黒に近いような明度4以下の建物はごくわずかという結果となりました。現地もこういった明るい建物が多い状況となっています。 次に、彩度についてです。落ち着いた色の建物が多く、色が比較的鮮やかな彩度4〜6程度の建物が10%未満で、それ以上の原色に近いような建物はこの重点エリアの中にはありませんでした。 これらの調査結果や、今日ご出席の○○委員からのご助言なども踏まえまして取りまとめた色彩基準の方向性を前回の委員会でご紹介させていただきましたけれども、その内容を素案としまして地域の皆様へ、オープンハウスでお示ししました。今回まとめています「原案」も同じ内容としております。 マンションなどの一定規模以上の建物につきましては、現在適用されている色彩基準がそのまま適用されます。戸建て住宅などの小規模な建物につきましては、重点エリアのみに対して、ここにお示ししております定量基準を定めます。重厚感のある戸建てなども認められるように、今ある一定規模以上の大きな建物に対する基準よりも明度を1ランク下げました、つまり少し緩めた基準としております。なお、この基準は外壁各面の5分の4以上の部分にかかる基準となっているので、5分の1の部分については好きな色をアクセントとして使うことができる基準としております。 重点エリアにおける戸建て住宅等の小規模建築物の色彩基準をカラーチャートにまとめますと、こちらのような状況となります。 続きまして、手続きの流れについてです。重点エリアと通常エリアでは、手続きに差をつけております。重点エリアではきめ細かく風景づくりを進めるため、小規模な建築物につきましても事前調整会議を開催し、風景デザイナーの先生方からの誘導調整を行います。事前調整会議は通常エリアでは実施いたしません。また、通常エリアの小規模建築物の計画につきましては、届出制度によって行政から積極的に誘導していくことが目的ではなく、建築主自ら風景づくりへの配慮や手法に気付いて実行していただくことを主眼に置いているので、届出の種類等についてもチェックリストのような形で少し簡略化して、手続きの負担を少なくすることを考えております。以上が界わい形成地区原案の調整中の内容となっております。 原案の主な考え方をまとめますと、界わい形成地区の中に重点的に誘導していくエリアと標準的に誘導していくエリアの2種類を設けていること。ポイントとしては、重点的に誘導するエリアと標準的に誘導するエリアについては、色彩定量基準があるかないか、手続きの省略などによって、レベルに差をつけていきます。それから、界わい形成地区に指定する奥沢1〜3丁目全域で、戸建ても対象とした景観誘導を行っていくところがポイントの1つ。あとは新たにコインパーキングや駐輪・駐車施設、自動販売機の景観誘導を義務づけたところが今回の界わい形成地区のポイントとなっております。 続きまして、通りの愛称募集と決め方についてご紹介いたします。お手元の資料5「第2回オープンハウス通りの愛称アンケート」も参考に御覧いただければと思います。重点エリアに指定する予定の奥沢から南東に伸びる道につきまして、昨年12月に愛称募集をしたところ、134件もの愛称案が寄せられました。多くの世代の方からご応募いただきまして、この通りが地域に愛されていることが改めて分かりました。春のオープンハウスでその案をお披露目し、アンケートをとりました。そのアンケートを基に11案に絞りまして、先月の第2回オープンハウスで再度ご意見を来場の方から頂いております。 こちらが11案に絞った愛称案です。第2回オープンハウスやこれまでに頂いたご意見を踏まえまして、地域の方々による選定会を来月20日に開催しまして、この中から選んで決定する予定でおります。決まった愛称につきましては重点エリアの名称にすると共に、今後も引き続き地域の皆様と行っていく風景づくりの啓発活動についても活用していきたいと考えております。 最後に、今後のスケジュールについて説明いたします。都市デザイン課長から先ほどお話がありましたけれども、先日の12月20日にニュースやオープンハウスにて地域の皆様とともに地域へお示ししました素案と、オープンハウスで頂いたご意見を添えまして、区域の町会である「奥沢交和会」の理事長から、界わい形成地区指定の要望書をご提出いただきました。当日は、理事長より区長へ直接手渡しされました。これを受けまして、区の行政計画として今後指定の手続きを進めてまいります。 こちらにお示ししていますとおり、今回ご説明しました原案につきまして、これはつまり風景づくり計画の変更原案ということになりますけれども、現在、東京都へ意見照会をしておりまして、年内に回答を頂ける予定です。そして1月17日に景観法第9条第2項に基づく都市計画審議会への意見聴取、2月1日に区議会都市整備常任委員会への報告を経まして、原案として確定いたします。それを3月に、景観法第9条第1項、風景づくり条例第6条第4項及び第25条第2項に基づきまして、区としての説明会を開催いたします。 その後、こちらの風景づくり委員会へ諮問させていただきご審議いただきまして、区議会へ再度報告をした後(変更)決定、地区指定という流れになります。滞りなく進められた場合、地区指定は大体7月ぐらい、運用開始は周知期間を経まして10月頃を予定しています。スケジュールは以上になります。 最後に、動画を御覧いただければと思います。奥沢の風景の魅力や風景づくりの目的、界わい形成地区の素案などを、地域の皆様にわりやすく説明するために現在動画を作成しております。こちらは近く、世田谷区ユーチューブチャンネルで配信する予定でおります。それでは、動画を御覧いただければと思います。 (動画開始) 奥沢には庭先のみどりがつながる特徴的な風景が見られ、ところどころには大きな樹木も残されています。奥沢神社や近代住宅など、歴史的な資源が多いことも特徴です。これらみどり豊かな風景は、住民の方々の手によって守り育まれています。 世田谷区では、区全域で風景づくりを進めています。区全域を一般地域と風景づくり重点区域に分け、国分寺崖線周辺は重点区域の一つ、水と緑の風景軸に指定されています。界わい形成地区も重点区域の一つで、地域の特徴を生かした風景づくりの制度です。 界わい形成地区の第1号となる奥沢1〜3丁目は、世田谷区の南東にあります。周辺には自由が丘など、重点的に風景づくりを進めている街があります。奥沢の魅力あふれる風景は、何もしなければ時代の流れとともに変わり、奥沢らしい風景が見られなくなってしまうでしょう。奥沢らしい風景を次世代に残す手立てとして、界わい形成地区があります。 風景づくりの目標は「みどりと人がつなぐおくさわの風景づくり」です。6つの方針により、地域の特徴を生かした風景づくりを進めます。特に重点的に風景を守り育てるエリアを、重点エリアとします。歴史と緑のエリア、斜めの道エリアの2つです。エリアで建設行為等を行う際は、区に対し手続きをお願いいたします。 これまではマンション等、大規模なものが手続きの対象でした。界わい形成地区では戸建て住宅も対象として、風景づくりを進めます。またコインパーキングや自動販売機等も対象とします。建築物や工作物の新築、増改築、外壁の塗り替えなどが対象です。 伐採については、新たに10メートル以上の樹木も対象とします。その他、開発行為等についてはこれまでと変わりません。 敷地内の道路際は、積極的に緑化しましょう。 建築物等の新築や外壁の塗り替え時は、周辺と調和する色彩を使用しましょう。 地形の変化がある場所では、これを活かした外構としましょう。 コインパーキングは、奥沢の風景と調和するデザインや色彩に配慮しましょう。 自動販売機などは、奥沢の風景と調和した色彩にしましょう。 屋外広告物は、デザインや色彩を工夫しましょう。 ちょっとした配慮により、風景は美しく守り育てることができます。奥沢の美しい風景を次世代につなげていきましょう。 (動画終了) 〇事務局  ありがとうございました。説明は以上となります。 〇委員長  ご説明をどうもありがとうございました。かなりボリュームのある内容でしたが、ここから質疑、ご質問やご意見を頂戴したいと思います。 まず初めに、本日ご欠席の副委員長から事前に少しご意見を頂いていますので、そちらをご紹介させていただきたいと思います。 副委員長からのご意見です。「地区指定に向けてのこれまでの経緯を改めて拝見し、住民の方々が参加しやすい形での取組みを地道にされ、参加された住民の方には区の丁寧なサポートもしっかり伝わっているのではと感じました。ただ、一方で、このような取組みをまだまだご存じない方もまだまだ多いのではないかと思いますので、引き続き、子どもも含め地域の方々が気軽に参加できる形の取組みによって周知されるとよいなと思いました」というご意見でございました。 こちらのご意見に対して、事務局からコメントはございますか。 〇事務局  まだまだご存じではないという方もいらっしゃるのではないかというご意見ですので、先ほどの動画も含めまして、いろいろな方にご理解いただけるように周知を丁寧に進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。 〇委員長  動画もそのための取組みかなと思いますので、その辺のご対応をよろしくお願いします。 では、皆様から今のご説明に対して、ご質問とかご意見がございましたらよろしくお願いしたいと思います。どなたからでも結構です。いかがでしょうか。 では、○○委員、その後、○○委員、順番でお願いします。 〇委員  さっき動画であったように、大きな木はいいんですけれども、いまの動画の踏切沿いの木なんかも電線にかかっていました。うちの木も道路にはみ出ていたときは、○○電鉄からこちらで伐採しますというご案内もあったぐらいなので、あれは多分危ないんだと思います。 そういう木を切ったときの手入れは個人負担なんですか。区が助成するとか、そういうことはあるのでしょうか。 例えばさっきの落ち葉の問題ですけれども、落ち葉を掃くのは誰か。風が吹けば隣とか道路に散らばりますし、木があるのは素敵なんですけれども、それを維持するのはすごく大変だと思います。 道路の角に植える植栽も区が助成するのか、個人が負担するのか。前にも申し上げたんですけれども、区のみどり政策課が助成をするんですけれども、その手続きがすごく大変。そういう問題もまだいっぱいあると思います。落ち葉とか伸び過ぎた木の手入れについて指導するのはいいんですけれども、フォローするというのはどうなっているのか、非常に興味があります。 それから「奥沢界わいニュース」がありますが、これはどのように配ったのでしょうか。世田谷も広くてうちは真ん中辺りなんですけれども、どういうふうに配っているのか。全然見たこともなければ、私はたまたま委員をしているのでここで頂いていますけれども、区民の方はこれをどうやって知るのかというのが。どのように周知してらっしゃるかというのも、これからの課題だと思います。失礼しました。 〇都市デザイン課長  まず10メートル以上の樹木についての届出は、今の風景づくり計画の指導の中では、まず伐採するときに届出を出していただいています。そのときに必ずしも伐採はいけませんよということではなくて、できるだけ保存してくださいとまずはお願いいたしますが、その樹木がある程度成長すると中が腐食していたりとか、残しておくと危険な場合もあります。 また樹木の管理についても、なかなか管理されている方が管理しづらいという個別の事情もありますので、やむを得ず伐採される場合は必ず補植をして、新しいみどりを植えてくださいとの指導を進めております。 今回、その辺の説明も十分できていない部分があるので、今後説明していく中ではそういった部分も少し補完的に説明できたらと考えております。 あと区の助成について、保存樹木の指定制度もみどり政策課で運用しております。それについてはある程度一定の要件があるんですが、指定されると例えば数年に1回の高木の剪定作業とかも実施しております。そういった制度と合わせて今回運用ができたらと考えております。 もともとの風景づくり計画については、建築制限的な運用ではなくて、ある程度皆様方の提案を受けて、それに対してアドバイスを重ね、意見交換しながら運用している部分があります。そのような進め方で考えております。 〇事務局  あとニュースについてなんですけれども、奥沢地区の中には「奥沢界わいニュース」を全戸配布しております。あと新たに定量的な色彩基準がかかる重点エリアの方々につきましては、権利は持っているけれども、外に住んでいる方もいらっしゃいますので、そういった方全員には郵送しております。 奥沢1〜3丁目以外にお住まいの皆様につきましては、こういったニュースをホームページで公開したり、あと今回動画を配信したりということを行っております。基本的には、地区の中の皆様全員に行き渡るようにニュースを配っている状況です。 〇委員長  これは9号になっていまして、これが9回分配られているんですけれども、世田谷区全部に行くには多分すごいお金になるんでしょうけれども、まずは地域の方々に知っていただこうということで、奥沢の関係者の皆様を中心に送られているということですね。ただ、情報はホームページで見ることができるようになっているということです。ありがとうございました。 では、ほかのご意見も含めていかがでしょうか。 ○○委員、よろしくお願いします。 〇委員  ご説明をありがとうございました。先ほどの○○委員のご意見にも少し関連するんですけれども、重点エリアと通常エリアで作業というか、手続きが変わってくるというお話があったかと思います。 重点エリアは、事前調整会議で多分丁寧にいろいろ指導とかをされると思います。通常エリアのほうはチェックリストでオーケーということなんですけれども、例えばチェックリストで全然満たしていないような場合はどうなるのかなというところがちょっと気になりました。 関連するんですが、その意味で○○委員もおっしゃるように普及啓発が非常に大事だなと思っています。これからの課題なのかもしれないですけれども、普及啓発をより工夫する必要があると思います。 前にもお伝えしたんですけれども、現在住んでいらっしゃる方はこういうニュースを手にするので分かるかなと思うんですが、これから引っ越してこられる方にどう伝えていくのかなと思っています。例えばよく昔の地区計画のエリアですとサインとかあったりしますが、そういうすてきなサインを設置したりする予定はあったりするのかというところも併せて教えていただければと思います。一旦、以上です。 〇委員長  事務局、いかがでしょうか。お願いします。 〇都市デザイン課長  まず重点エリアと通常エリアについて、通常エリアについては先ほど簡易な方法でということでご説明させていただきましたけれども、もともとは重点エリアだけにまず界わい形成地区を指定する予定で、地元の方と議論を重ねてきていました。 通常エリアについてはガイドライン的な形で、届出は不要にしていこうかということでお話をしてきましたが、大切な取組みなので1丁目〜3丁目、道路を挟んで向かい側も含めていますが、全体の取組みとしてまずは地域の方に意識してもらうことが大切だろうという議論になりまして、届出の対象については全エリアにしてございます。 内容的には、自分でチェックリストをチェックするにしても内容が十分伝わらないのではないかという部分があるため、ガイドブック的なものを作って、それを見ていただきながらご説明していくことを考えております。 今閲覧用資料で「界わい形成地区ガイド」がありますが、例えば3ページ目を見ていただきたいのですが、これは商店街の事例です。地域が望むイメージを分かりやすく伝えあるためには、先ほどビフォーアフターのご説明の画像を御覧いただきましたが、こういった形で、絵で見せないとなかなか伝わらない部分があります。それぞれ区民の皆様が配慮できる点はどこかというところを丁寧に確認していただきながら、進めていけたらと考えてございます。 もう1点、先ほどの周知啓発の部分です。これまで地元の自治会的な会で「奥沢交和会」というのがありますが、そこで地域の様々なイベント等がございます。風景祭であるとか奥沢文化祭であるとか、イベント時には界わい形成地区の取組みについてはご紹介させていただいております。お子様を含めたワークショップも開催しております。 今回の取組みについては地域と制度を作って、ルール化していくことと、地元への周知啓発の両輪で進めてきた経緯がございます。引き続き地元の方と話し合いながら、周知啓発を進めていって、できるだけ子どもたちの記憶に残り、未来につながるような形で運用できたらと考えております。 〇委員  ありがとうございました。1つ目は、基本的にはガイドライン的に説明して利用していただくということは、趣旨として理解しています。ただ性善説だと、皆さんに協力していただけるといいなとすごく思うのですけれども、これからもし本当に悪い業者というか、あまり協力してくれない場合にどうするかというのはもしかしたら今後の課題として出てくるのかなと思いました。 2つ目のいろいろなイベントをされて、地元の方たちもすごく熱心に活動されているのは本当にすばらしい取組みだなと思います。それを少し対外的にアピールするサインみたいなものもあっていいのかなと思う部分もあったので、ご検討いただければと思いました。ありがとうございます。 〇委員長  今後そういう検討の余地があります。要は総合設計とかと同じで、ここはやっていますよということを来た人に、ぱっと見て周知できるものがあるといいんじゃないかというご意見だと思います。可能かどうかも含めてご検討いただければと思います。 では、○○委員、よろしくお願いします。 〇委員  奥沢の界わい形成地区の指定がなんとか実現してというか、実を結んで、この経験が活かされて世田谷区のほかの地域にも界わい形成地区が導入され、さらに一般地域にも良い影響を与えればいいなと思っています。 今の○○委員のお話にも関係しているのですけれども、いろんなことが起こる世の中なので、質問なんですけれども、仮に界わい形成地区の重点エリアでルールを守らない人が出た場合ですが、ルールを守らないといっても届出を全くしないルール違反の家が建築される場合と、色彩基準に合わないというぐらいの場合と、いろいろ濃淡があると思いますが、そういったことが起きた場合は是正の指導をしても是正されない場合には、最終的には、景観法上の対応ということになるんでしょうか。 〇事務局  そうです。景観法に基づく届出制度になりますので、届出の手続きをしなかったということ、それから完全に適合ではない。今ルールとしては色彩基準が定量基準としてありまして、数値で決まっている定量基準があって、それに合わない建物で計画をされる場合は景観法に基づいて指導して勧告とか、罰金の制度もありますので、そういったものがかかってきます。 それ以外の定性的な基準のところにつきましては、何々に配慮するとか工夫するというルールになっていますので、そこのところについてはどの程度で適合なのか、適合じゃないのかということはありません。ここまで私たちは配慮しましたよというところがあれば、それでもって基本的には適合という形になります。 もし景観法に適合していないものは建てられないのか、どうなのかというところにつきましては、実は景観法の景観ルールについては建築基準法の関係規定にはなっていないために、確認申請がおりて建物を建てて、基準法上の検査済証までは出ます。建てられないのかどうかというところまで厳密に言うと、建てることはできてしまうという制度です。もともと基準法と景観法はそういった関係になっている、法律のつくりになっています。 〇委員  もう1点ですが、風景づくりの手続きの流れの中で、届出書の提出前に事前の調整とか事前の相談があると思います。事前の相談は非常に大切な手続きに位置付けられていると思いますが、タイミング良く相談に来てもらうことが非常に肝要かなと思います。相談という位置づけはマストといいますか、必ず経ないといけないことなのか、例えば事前の相談なしにいきなり届出書を提出することもあり得ると思いますが、その辺の采配というのはどんなものなんでしょうか。 〇事務局  建物を建てるときに、業者の方に一般の方がお願いして、業者の方がその土地の条件をまず区役所とか市役所に調べに来られるときに、この場所についてはこういった風景づくりに基づく手続きが必要なエリアですよということをまず聞きます。それを基にまず最初に窓口に来ていただくんですけれども、その時にどういったルールがあるかとか、どういった工夫をしていただきたいかとか、この地域はこういう地域なんですよという説明を窓口の私たち職員のほうでさせていただきます。その時点でこういった工夫をお願いしたいということを絵とか、そういったものを使ってご紹介していきます。 風景づくりの届出につきましては、配慮事項などを業者の方が全部知った上で今度は建て主様と一緒にお話をして、じゃあこういうふうにしていこうということを整えたものを最終的に届けていただくという流れになります。いきなり届出が出てしまうというよりは、届出を頂く前の段階でそういった調整ですとか、事前調整会議による誘導とかを行いまして、最終的に調整されたものを届け出ていただくという手続きの流れとしております。 先ほど○○委員からも外に住んでいる人が分からないんじゃないかということもありますので、そういったところはまず事前にこういう制度あるということを業者の方も調べますし、少し話が変わりますが、指定された段階で建築士事務所協会とか建設業者の協会にもこの地区についてはこういった指定ができましたということをお伝えしていきます。そういったところからも伝わっていくようにしていきたいと思います。 〇委員  ちょっと心配するのは、この地区に新しく入ってくる人が外の事業者を連れてきて、工作物とか建築をしようとすることもあると思います。つまり、事前相談に誘導できない人がひょっとしたら出てくるのではないかというところが心配なんですけれども。 〇委員長  届出書の提出手続きの中に「事前調整会議をやりなさい」と書くのですか。 〇事務局  書いてあります。 〇委員長  届出は出さなければいけないから、届出を出す書類をもらいに来たときに読むと「事前に調整をしないと、届出は出せません」と書いてあるという理解でいいですか。 〇事務局  はい。 〇委員長  期限というか、何か月前とか、技術的にそういうものを入れておいたほうがいいかもしれないですね。 〇都市デザイン課長  補足いたします。重点エリアについては、事前調整会議が義務づけられています。届出の前に事前調整会議がありますから、前段の相談があるんですけれども、一般エリアについては直接届出を出されるケースがあります。そのときは出された内容について、届出を今日したいと言えばお断りできないかもしれないですが、著しく考え方が合わないように行政職員が感じる場合は、その場で調整をさせていただく形になると思います。 〇委員長  その辺りは精度を上げるためにいろいろ検討する必要がありそうな気もするので、ぜひご検討ください。場合によっては周りをちゃんと見るみたいな、ちょっと調査をしてくださいとか、何かそういうものを入れておいて。調整まではしなくていいから、どんな場所であるかちゃんと見てから来なさいねと書くとかぐらいはできるとか、やり方はいろいろあるんじゃないかと思うので、そこは少しいろいろご検討いただければと思います。 結構貴重なポイントというか、やっぱりこれだけだと本当に事前相談に来ない場合はどうするのかという位置づけができていないので、貴重なご意見だったと思います。ありがとうございます。 ○○委員、よろしくお願いします。 〇委員  このエリアとは別のエリアなんですけれども、戸建て住宅のような小規模なものも含めて届出対象にしている地域で、アドバイザーのお手伝いをしているケースがあります。その中でちょっと気になった案件がありまして、こういうものについてどういう対応をするのかということを少しお聞きしたいと思います。 そのエリアは宿場町なので、ちょっと奥沢とは性質が違うんですけれども、ある住宅でお庭をバリアフリーにしたいので、今まであった生垣とか木の塀を壊して、道路に面して駐車場を造るという計画が出てきました。宿場町ですので木の塀とか、そういうものは景観的に非常に重要です。 建築本体には触れないという前提でそういうものが出てきたときに、例えば今回の計画の中では工作物についてはあまり強化していないというか、届出を出すしかしていないと思います。そういう場合に、どういう対応ができるかということを少し考えておいたほうがいいということ。 もう1点は、やはり同じエリアなんですけれども、携帯電話のアンテナが新設されました。携帯電話のアンテナは新しいキャリアが出てくると、必ずそのキャリアの分が出てきますのでとても気になります。特にその場所は、宿場町の上の手の道路が曲がる角地に鉄塔が立つことになりました。それほど大きなものではないですが、普通の電柱と比べると異様な形状をしていたり、その業者さんは白い機器が標準なので、とても目立つ事例が出てきました。 多分この景観計画のようなものを作るときに、電力とか通信事業者が除外されていないと、逐一パブリックコメントとか意見が出てきて、除外しなさいというような要望が出てくると思います。必ずしも全て除外で、全て無視していいというような状況ではないので。だからといって、届出対象行為を変えるということではなくて、事前の説明ということもあると思いますけれども、何らかの方法でそういう事業者さんに景観の配慮を促すような仕組みを考えてもらって、配慮を促すような手立てを考えておく必要があると思います。 この届出対象行為とちょっと外れるようなケースでも、やはりここはそういう取組みがあって、風景づくりをとても重要視しているエリアなんだということが伝わるような周知方法等を考えておく必要があるのかなと感じました。 〇委員長  ありがとうございました。いかがでしょうか。特に工作物に弱いんじゃないかというのは、どこもあるような気がしますが、いかがでしょう。 〇都市デザイン課長  今地域の方々、皆様と作っている中では、携帯電話の基地局のようなものは対象にはしていないですが、全体の風景から考えて違和感がありそうなものについては、注意喚起をしていけたらと思います。以上です。 〇委員長  先ほどのバリアフリーの件のような塀とか、そういうものが何かあらわれてきたときに考えるという点に関して、もう少し触れる必要はないかどうかというところはいかがでしょうか。 〇都市デザイン課長  現時点においては地元の方々との合意形成の範囲でまとめていくつもりでおります。ご指摘については少し状況を見て判断していけたらと思います。以上でございます。 〇委員長  ありがとうございます。都市計画審議会にかけるに当たって、ほぼこれで決まりでいかないとスケジュール的に間に合わないですか。 〇事務局  実際に窓口でどうしているかというところも含めてですけれども、どこまでできるかというのもあるんですが、風景のルールは定性的な基準が多くて、こういったものに工夫するとか配慮するというような基準が多い中で、多分時代がいろいろ変わる中で想定されていないようなものが出てくるケースはあると思います。 その配慮とか工夫の中で、窓口の担当者の中でこういったものについてはこういうふうにできないかという形で、よりよくなるように誘導ですとか提案をしていくような流れになってくるのかなと感じております。最終的にどこまでやっていただけるかという事業者の判断も出てきますけれども、新しく出てきたものに対してとか想定しないものが出てきた場合は、定性的な少し大くくりな基準の中の言葉を使うのと、あとはこういった奥沢の取組みの趣旨等を説明しながら誘導できればいいなと思います。 〇委員  基準とか景観計画のやり直しという話にしてしまうと、とても大がかりですし、これだけ時間をかけていただいたものを一言で覆すという意図はないんですけれども、そういう方々と接点がないというのがとても重要な問題です。 例えば電力とか通信関係ですと、大体キャリアの方々は決まっているので、そういう事業者さんにも事前に説明が行き渡るようにするとか、あと地域の方々というのはおおむね理解されて、特に重点エリアの沿道にお住まいの方々などは当然お庭をいじる際にもご配慮いただけると思います。そういう配慮が、重要なエリアであることが伝わるように工夫されることが重要なんじゃないですかね。 〇委員長  ありがとうございます。検討していただきたいと思います。 ○○委員、よろしくお願いします。 〇委員  2つあります。1つは意見というか、間に合えば入れていただきたなと思うことなんですけれども、資料4の7ページを拝見していますと外構・緑化等に関する基準が入っています。今日の資料は初見だったんですけれども、全体的に地面の上の部分の表現は確かに魅力的だなと思ったのですが、先ほどご意見があったように、みどりというのはみどりを支える土とか水の観点がすごく重要になると思います。この外構・緑化のところには一切水のことが書いていなかったので、ちょっと触れようと思いました。 世田谷区の中では呑川流域になっていまして、呑川は区の豪雨対策行動計画の中でもハザードが高いところになっているんですね。区境なのでどうかというところもあると思いますけれども、いま世田谷区が一生懸命やっているみどりの基本計画と豪雨対策行動計画の中のグリーンインフラのことを考えると……。 なぜいま申し上げているかというと、先週ぐらいに成城で大きな問題があって、崖線の上の住宅が、今度開発がある1か所に雨水排水が全部集まってきている。もともとは大きい1つのお屋敷だったんですけれども、それが全部戸建てに替わって、真ん中に民地の道路が通っていて、そこに成城憲章で守ってきた並木が残っているので開発は今できないんですけれども、全員の同意がないと木が切れないんですね。区の職員さんが20人ぐらい来られて、その木を切るか切らないかという話と、1か所に全部排水が集まってしまって、住宅が水浸しになっているという状況をどう改善するかみたいな話がありました。 住宅を考える時に事後に解決するよりは開発する時に、やはりその敷地の中でできるだけ雨水の一時処理とか浸透とか、水循環に配慮した敷地計画を行ってくださいということは、みどりとセットで何か書けないかなと思っています。このタイミングとして風景づくりの素案の中に入れるのがもし難しいとしたら、今後運用していく中でどういうふうにしてこれを使っていただけるか。区の施策でもあると思いますので、間に合えばそこを入れていただきたい。 絵の中でも表面的にはみどりがあって美しい風景なんですけれども、それを支えている制度だとか仕組みが分からないのは少しもったいないかなと思いました。ちなみに自由が丘のグランドデザインのほうは少しヒアリングとかでお手伝いしたんですけれども、グリーンインフラを位置づけたりしています。今回、防災・減災の話が全体的に抜けているのが気にはなっています。水循環に配慮したというのは世田谷の崖線からは少し外れますけれども、1つ重要な視点なので、みどりとセットで入れられないかなということが1つで、それは意見です。 コメントとしましては、先ほど皆様からご意見がありました界わい形成地区の運用の仕方の在り方みたいなことは、これから世田谷区のモデルの1号としては重要かなと思います。例えば成城地区では、成城憲章ができた後に「成城みどりのスタイルブック」をつくって、その中に1坪みどりとか、3軒からはじまるガーデニング支援制度とか、今日見せていただいた図みたいなものに吹き出しが書いてあって、そこに世田谷区の制度でこういうものが使えますよとか、こういうことができますよということが書いてある。 実際に街の中で、今までは合意形成だったと思いますが、これからは主体形成でどういうふうにしてこの界わい形成地区を運用していくかとなったときにどういう協議体がいいのか。 それから年齢層は今日の会議資料に入っていなかったんですけれども、自治会長さんとか重要なステークホルダーが入っていると思いますが、多分新規住民とか子育て世代の人はあまり入っていないような気がします。100名というのは少ないかなと思いました。 今後どういうふうに界わい形成地区のエリアの運用をしていくのかといった時に、ガイドブックという話もありましたけれども、同時に話し合えるような会議体みたいなものが都度開催ではなくて、そこの住民とか企業さんとか主体で何かうまい形で、もしくはトラストが入っていくとか、会議体の運用の仕方みたいなものもちょっと気になりました。それはコメントとしてお伝えしておこうと思います。以上です。 〇委員長  ありがとうございます。風景として本当に目に見える、下の部分に当たる水とかそういうものにもある程度触れる必要があるんじゃないかということなので、可能な限りご検討いただいて、難しいようであれば運用とか、そこで少し検討いただきたいということと、後でその在り方を示すスタイルブック型の形は世田谷区さんのお得意だと思うので、ぜひ周知の仕方のところはうまくいろいろこれから、その後でもできると思いますので検討していただければいいなと思います。よろしくお願いします。 時間内に収めろと言われているんですけれども、5分だけ許してくださいということでお願いします。私のほうからも幾つかありますが、まず皆さんのご意見を総括して考えますと、地域の方々とのやりとりは相当の形で今までずっとやってこられているので、その蓄積はあって、そのベースに乗っかっていると思います。やっぱりここで風景の問題になってくる時というのは、外側にいる人たちがここに関わる時に一番課題が出てくるので、その人たちとのコンタクトの在り方、周知の仕方といったものをどうするかというのを考えないと、中では納得しているんだけれども、いざという時にそういう話がそぐわないということなのかなと思います。大体皆さん、その辺のところのご心配があったような気がしますので、その在り方については少しご検討いただければいいかなと思います。 私からも5分だけ、許してください。3点あるのですが、1点目はかなりテクニカルというか、具体的な技術の内容です。前回までに重点エリアと通常エリアをどう表現するかということで、地元とか実際にやる人にとってはエリアごとにそれぞれの基準がちゃんとあればいい、重点とかわざわざ言わなくてもいいんじゃないかと申し上げてしまったんですけれども、これは界わい形成地区の第1号で、今後こういうものをやる時にやっぱり重点というのはきっちりやったほうが深いコントロールができる。重点というのをやりたいんだというか、2段階基準みたいなものを今後設けてやるという意思表明だったら、むしろちゃんとそうしたほうがいいかなという気がしています。 さっきの事前調整があるないは、結構大きいですよね。かなり手続きの在り方として違ってしまうので、そのぐらい違うんだったら前言撤回というわけじゃないけれども、そういう特別なエリアと一般エリアみたいなものをちゃんと説明したほうがむしろ分かるようになるのかなという気がしたので、もし本当にそういうことなんだとすると……。 今回、説明資料には重点、通常と書いてあるんですけれども、こちらの資料(資料4)には重点という言葉が一言も出てこないような気がします。もしそういう意図があるというか、意思があって、2段階でやるんだということであればむしろ示さないといけないのかという気がしています。その辺りをもう少し、毎回この辺の話になってしまって申し訳ないんですけれども、やっぱり整理していただいたほうがいいかなと。 ただ、風景づくり重点区域なので、重点が2個続くとよく分からなくなるよというのは前から申し上げている話で、重点の中の重点みたいになっちゃうので、言葉遣いは工夫したほうがいいかなと思います。そこをオペレーションとして完全に分けて、2段でちゃんと本当にしっかり守りたいところは皆さん考えて、しっかり側にしてくださいねということであれば、そういうふうにしたほうがいいかなと思っているのが1つです。 2つ目に、やっぱり3つのエリアが分かれていまして、どんな地域の風景の特性があるかをみんなまず調べて、その結果これからこういう風景にしたいよねという方針があって、それに基づく基準があるという、基本は3点セットだと思います。だからまず特性はどうなっていますというのを知って、それに対してこれからこういうふうにしたいという方針があって、それを守る基準ですというのが一気通貫で見えていないと。要は基準だけ見ても、何でそれにしているのかが分からないと納得しにくいというか、やらされているという感じになってしまうので、こういう修景で、こういうことだから、こういうふうな基準にしてくださいというのが見えたほうがいいなと思っています。 今まとめ方で、特性のところを見るとエリアの特徴が書いてあるんですけれども、ちょっと弱くて、もうちょっとこの辺でこういうまちなんだ、こういうエリアなんだというのが伝わるようにしたほうがいいと思います。それに基づいて次の5ページ目に方針があるんですけれども、方針のイメージの絵だけはエリアと書いてあるんですけれども、方針そのものがエリアごとに書かれていないので。 例えば歴史と緑のエリアは、しれっとシュロの木が書いてあるふうになっているんですけれども、そういう説明はなくて、ここの歴史を踏まえながらどういうふうにこの方針を受け継いでいけばいいのかが、これだけだと伝わりにくい。特に外の人には余計伝わりにくい絵になっています。 あと斜めの道のエリアの絵も、縦横がないと斜めかどうかは普通分かりません。斜めの道だけを見て斜めとは分からないというか、そうなんですね。唯一見れば、建物の角度が振れているので、そこを見れば分からなくはないんですけれども、吹き出しをよく見たら書いてあるんですが、各場所の特徴とそれによる方針が連続的に伝わって、その結果、風景づくりの基準はこうなっていますというのが一気通貫で分かるほうがいいと思います。中身はいいので、そこが伝わるようにまとめ方といいますか、工夫をしていただきたいと思います。 最後3点目に、通りの愛称募集のお話がありまして、すごくいい取組みで、ぜひこれは続けながらやっていただきたいんですけれども、せっかくなら名前を決めるだけじゃなくて、名前を決めた後、この通りでどういうマネジメントをやっていけるかということも育めるような、そういう取組みになればいいと思います。その辺りも含めた形になるといいと思います。 先ほど委員の中からも、例えばみどりというのもいろいろ大変な面もあるねということがありましたが、沿道の人たち皆さんがそういうことを自分たちでやろうねということがうまくできれば、それはそれですてきな取組みになるわけなので、そういうところも併せた活動になるといいなと思います。 例えば景観重要公共施設とか、あまり使わないタイプの、何といいますか、場合によっては世田谷区が今まで都市デザインでやってきたああいう道のところも景観重要公共施設に位置づけながら、官民でやっていきましょうみたいなものになってもいいなと思います。そのあたりの、街づくりとしてどうできるかに発展できるといいと思います。その辺はまたおいおいご検討いただければと思います。 ということで、時間内に収めなければいけないということがございまして、皆さんから貴重なご意見を頂きました。これだけは絶対に言っておかなければいけないということはありますか。よろしいですか。大丈夫ですか。 貴重なご意見をありがとうございました。次は多分風景づくり委員会としてかどうか分かりませんが、この議題に関しては来年度の5月ごろに、順調に行けば今度ここで最後に決めなければいけないというか、審議で決定しなければいけません。そこが最後のタイミングになると思いますので、またご検討いただいたものを出していただいて、そこで議論させていただければというふうに思います。 ということで、ちょっと駆け足になってしまいましたが、一応これで報告事項の議題は以上とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。本日の議題はこれで終わりということになりますので、事務局にお返ししたいと思います。 〇都市デザイン課長  どうもありがとうございました。今日頂いたご意見につきまして、今の原案の修正をいたしまして、また皆様に送らせていただきます。 それでは、次回の予定についてご連絡させていただきます。本取組みが順調に進んだ場合、次回の風景づくり委員会におきましては、界わい形成地区の指定についてご審議いただく予定でございます。位置づけとしては、全体の風景づくり計画の変更となります。 開催時期につきましては、年度が明けた頃を予定してございます。開催時期が決まりましたらご連絡いたしますので、日程の調整をさせていただければと思います。連絡事項については以上でございます。 それでは、本日の委員会についてはこれで終了でございます。本日はどうもありがとうございました。 ――了――