令和元年度第1回風景づくり委員会 議事概要 日時:令和元年6月3日 午後3時30分から午後5時00分 場所:奥沢区民センター 第1会議室 都市整備政策部都市デザイン課 付属機関会議録 会議の名称 令和元年度第1回風景づくり委員会 事務局を主管する課の名称 都市整備政策部 都市デザイン課 開催日時 令和元年6月3日 午後3時30分から午後4時00分 開催場所 奥沢区民センター 第1会議室 出席者 【世田谷区風景づくり委員会】入江彰昭委員、野原卓委員、鶴田佳子委員、田邉学委員、古内時子委員、橋典博委員、井田里美委員 【事務局】 都市整備政策部長 畝目晴彦 都市整備政策部都市デザイン課長 小柴直樹 都市デザイン担当係長 二見征 担当職員 水野幸、赤堀弘幸、落合尚子 (株)アルテップ 2名 会議の公開・非公開・一部非公開の別 公開 傍聴人の数 0名 会議次第・内容 開会                        1 議 題 1)界わい形成地区(奥沢1〜3丁目地区)に関する取組み ・これまでの取組み ・今後の取組み予定 2)地域風景資産に関する取組み ・これまでの取組み ・現況と課題 ・今後の取組み予定 閉会 令和元年度第1回世田谷区風景づくり委員会 令和元年6月3日(月) ○都市デザイン課長 皆様、まちあるきご苦労さまでした。ちょっと暑かったですけれども、歩いていろいろなものを見られたかと思います。  定刻になりましたので、令和元年度第1回風景づくり委員会を開催させていただきます。  本日司会を務めます都市デザイン課長の小柴です。どうぞよろしくお願いします。  委員会の開催に当たりまして、畝目都市整備政策部長から、皆さんにご挨拶を申し上げます。 ○都市整備政策部長 改めまして、都市整備政策部長の畝目でございます。どうぞよろしくお願いいたします。   本日は本当にお疲れさまでした。日差しは暑かったですけれども、まだ湿度がなかった分少しはよかったのかなと思っています。私も今日は2回目なのです、回ったのが。前回よりもみどりが青々として、みどりの量が非常にふえていたという感じはしました。やっぱり住宅地の中にみどりがあるというのは何か落ちつく感じもするし、また、地域の方々もみどりの取り組みというのを一生懸命やっているということが感じられたと思っています。   今回令和元年度第1回の風景づくり委員会としまして、議題に「界わい形成地区に関する取組み」、そして、2番目に「地域風景資産に関する取組み」としてございますけれども、界わい形成地区、今回ってきたところ、奥沢地域につきましては、今年度素案をつくっていくといったところで取り組んでいるところでございますけれども、昨年度委員の皆様には貴重なご助言等いただきましたので、これを踏まえて、この取組みについてのご報告をまずさせていただきたいと思っています。   2点目の地域風景資産につきましては、地域風景資産が平成14年度から取組みを始めまして、現在までに約80の資産が選定されています。ただ、その選定された資産についてもさまざまな課題を抱えていて、例えば、もう既になくなっているだとか、あと、維持管理の面でもと、そういったところもありますので、こうした観点についてもご説明等をさせていただき、一通りご説明が終わりましたらば、委員の皆様からそれぞれご助言、また忌憚のないご意見をお願いしたいと思ってございます。   今日第1回目ということとあわせまして、第10期の委員会となりまして、委員の方々にも継続の委員の皆様、それから、新たに委嘱をさせていただきます委員の方々もいらっしゃってございます。今日は、この風景づくりにつきまして、ご協力等を引き続きお願いしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。   簡単な挨拶でございますけれども、どうぞよろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 それでは、風景づくり委員会は、本年2月に2名の委員の入れかえがございます。委員の委嘱につきましては本来であれば委嘱状を直接お渡しすべきところですが、委員にご就任いただく本年2月1日の時期に委員会の開催がございませんでしたので、委任状を2月上旬に皆様へ郵送させていただいております。今回の第10期となります風景づくり委員の任期は、本年2月1日から令和3年1月31日となっております。どうぞよろしくお願いします。  続きまして、本日の委員の皆様の出席についてご報告いたします。本日の委員のご出席は7名となっております。したがいまして、本日の委員会は、世田谷区風景づくり条例施行規則第34条に定める会議の定足数に達しておりますことをご報告いたします。   それでは、世田谷区風景づくり委員の皆様をご紹介します。第10期の今回最初となりますので、皆さん、一言ずつお話をいただければと思います。   まず最初に、委員長でございます。 ○委員長 皆さん、こんにちは。○○大学で造園や環境を専門としております○○です。世田谷の風景づくり委員も長くなってきましたが、今までの委員の中で議論してきたことや検討してきたことも踏まえて、この10期においても、風景資産等の検討もありますし、今回のこの界わい形成地区の検討もありますので、これまでの第9期や第8期でやってきたことを踏まえて、また検討し、世田谷区の風景づくりに貢献していければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ありがとうございます。   次に、副委員長でございます。 ○副委員長 ○○でございます。ふだんは○○大学で都市計画、都市デザイン、まちづくり等を専門に教えております。今回第2期目ということで、前回のご挨拶でもお話ししましたが、私自身25年ほど、今は違うのですが世田谷区民だったこともありまして、今日も帰ってきた感、ホーム感がやはり世田谷区にはありまして、何となく懐かしさと、あと心地よさというのを今回も感じさせていただきました。少しでも世田谷の風景のあり方にお手伝いができればいいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 よろしくお願いします。   次に、○○委員でございます。 ○委員 私は、○○という、色彩を専門にしております会社を経営しております。風景づくりの委員でもあるのですけれども、風景デザイナーという立場を委嘱していただいておりまして、どちらかというとそれぞれの建築計画に関する助言ですとか、事業者の方々とのお話し合いを通して、世田谷区の風景の変化というのを日々感じながらいるところです。そういう経験もあわせて、こちらの委員会でも何かお役に立てればと考えております。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 よろしくお願いします。   次に、○○委員でございます。 ○委員 ○○と申します。よろしくお願いいたします。私は株式会社○○という一般の会社、ランドスケープ等があるデザイン、それから工事管理をする会社を経営しております。そういったこともあって、風景づくり委員会ですとか、私も風景づくりデザイナー兼任ということでいただいているのですけれども、取組みというものは、実際のほかの地域、それから世田谷区内もありますけれども、実際の仕事においてもすごく役に立ちますし、そういった経験が逆に委員会で役に立つこともありますので、そういったことで少しでもお役に立てればなと思っております。   私も中学高校とずっと世田谷で過ごしたので、ホーム感という意味では、見なれた感じで、アットホームなところでやっていけたらなと思っております。 ○都市デザイン課長 よろしくお願いします。   次に、今期より委員になられました○○委員でございます。 ○委員 ○○大学の○○と申します。初めまして。今日は授業があったものですから皆様と一緒に歩けなかったのですけれども、5月に一度事前に一緒に歩いていただいてというところで、奥沢の地域のこと、本当に世田谷のなかなか来ないエリアで、発見が多かったなと思っております。   ○○大学は○○にありまして、住まいが桜上水のほうなので、世田谷線を使って、世田谷区内でほぼ生きているという状況でして、生まれも世田谷です。その間ちょっとほかのまちにも行っておりますが、長いおつき合いをしている区ということで、今回とても光栄な委員に就任させていただきました。   専門のほうは建築都市計画なのですけれども、所属しているのが社会学部です。都市社会学のゼミとして三軒茶屋の商店街とか地域の活性化とかといったところでかかわらせていただいております。私の研究は、トルコのイスタンブールでバザールとかにぎわいの研究をしておりますので、地中海エリアがもともとの専門です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 よろしくお願いします。   次に、○○委員でございます。 ○委員 ○○でございます。よろしくお願いします。前回から引き続き今年度も委員をさせていただきます。よろしくお願いします。区民の1人として、世田谷をふるさと目線でこの会議に参加させていただいて、皆様のお話とかも伺わせていただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 よろしくお願いします。   また、今期より委員になられました○○委員でございます。 ○委員 駒沢に住んでおります○○です。よろしくお願いいたします。散歩が好きで、近くの駒沢公園とか親水公園とかによく行っていたのですけれども、そのうち世田谷中を自転車で風景を見に出かけるようになりまして、そんなときに世田谷の広報誌で委員会の区民委員を募集しているということを知りまして、これを機会に世田谷区の風景づくりに貢献できて、なおかつ自分も世田谷をよく知るいい機会だなと思いまして、応募いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 皆さん、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。  続きまして、本日出席しております区の職員を紹介します。   改めて、都市整備政策部長の畝目です。 ○都市整備政策部長 畝目でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 続いて、事務局を紹介します。  都市デザイン担当係長の二見です。 ○事務局 二見です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 都市デザイン担当の水野です。 ○事務局 水野です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 同じく、赤堀です。 ○事務局 赤堀です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 同じく、落合です。 ○事務局 落合です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 この界わい形成地区指定の検討業務を委託しております、コンサルタントの○○から今日2名参加しておりまして、○○です。 ○コンサル ○○と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 同じく○○です。 ○コンサル ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 以上です。今後ともどうぞよろしくお願いします。  これからの進行は、世田谷区風景づくり条例施行規則第32条第2項により、委員長にお願いいたしたいと思います。  それでは、委員長、よろしくお願いします。 ○委員長 本日は、お忙しい中皆さんご出席いただきましてありがとうございます。このたび事務局も新しく、部長、課長、係長、皆さん新しくかわりまして、また風景づくり委員のほうも2名の新しい先生方をお招きして、第1回の風景づくり委員会を開催できることをうれしく思いますし、新たな視点でまた見ていくような意見が出てくればいいかなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、第1回の風景づくり委員会を始めたいと思います。  初めに、事務局より資料の確認をお願いいたします。 ○都市デザイン課長 資料の確認をいたします。本日の資料につきましては、あらかじめ委員の皆様に郵送させていただいております。もしもお持ちでない方がいらっしゃいましたら、事務局にお知らせいただければと思います。  本日の資料ですが、まず委員会の次第。  奥沢界わいニュースの2号。  ニュースの3号。  せたがや風景MAP。  風景づくり10年。  以上でございます。お手元にございますか。  閲覧資料としまして、世田谷区全図、都市計画図1・2、風景づくり計画、界わい形成地区ガイドを机上に用意してございますので、ご確認ください。  以上が本日の資料でございます。お手元にない方がいらっしゃいましたらお知らせください。よろしいですね。  では、委員長、よろしくお願いいたします。 ○委員長 本日は、区より議題が2件となっております。  それでは、1点目の議題について、事務局より説明をお願いいたします。 ○都市デザイン課長 最初の議題1「界わい形成地区(奥沢1〜3丁目地区)に関する取組み」についてです。   奥沢界わいニュース3号の表紙に掲載のとおり、前回委員会以降、本年2月にワークショップの開催、3月にたたき台、目標と方針の提示、そして、アンケート調査等を実施し、地域の方々とこれからの奥沢の風景について引き続き考えてまいりました。   まず、これまでの取組み内容について報告、その後に、今後の取組み予定についてご説明させていただいた後に、ご意見、ご助言をいただきたいと考えております。  まずは、事務局より説明していただきます。 ○事務局 それでは、界わい形成地区に関する取組みについて説明いたします。スライドのほうをごらんください。   界わい形成地区に関する取組みです。まず、これまでの取組みについてご説明いたします。   取組みを行っている奥沢1〜3丁目地区につきましては、世田谷区の南東部に位置しまして、世田谷区全域を景観法に基づく景観計画区域としているうちの一般地域に属します。   先ほど見ていただいたとおり、地区の特徴としましては、2丁目のほうに旧海軍村と呼ばれる地区があります。大正から昭和にかけて海軍士官の人たちが住みついたまちです。当時の住宅は先ほど見ていただいた3軒が残っており、洋風の建物で、庭にはシュロの木が植えられている特徴があります。   一帯は、戦前までは敷地面積は1軒当たり大体200坪が標準だったということで、庭が広く設けられた家が立ち並ぶ風景を形成しています。また、庭や道路沿いにみどりも多く植えられており、潤いのある風景となっています。   地域では、地元の町会により地域の活動が盛んに行われています。また、先ほどお話を伺いました地域の活動団体も20年以上、これまで風景を維持しながら次世代へ語り継いでいくということを目的として活動を熱心にされています。地域住民の活動が活発なことがこの地区の特徴となっています。   当地区の界わい形成地区の指定に関する取組みですけれども、平成29年度に地域の方々と奥沢の風景を考えるをテーマにまちあるきや意見交換会、セミナーなどを開催し、これからの奥沢の風景について考えてきました。平成30年度からは具体的な取組みとして、奥沢の風景を守り育てていく手法、制度について検討を始めまして、ワークショップや風景祭などを開催しました。風景づくりの実践として、イベントの開催と手法制度として界わい形成地区の検討の両輪で進めています。   平成30年9月のワークショップでは、50年後の奥沢の風景への願いについて地区の皆様よりご意見をいただきました。ワークショップでは、住宅地のみどりに関するご意見が多く寄せられました。また、昨年11月には風景祭を開催しました。子どもたちにも参加していただき、風景づくりに関する謎解きやペイントなどを行い、大人から子どもまで、風景づくりについて体験していただきました。また、地元町会や地域の活動団体の協力によるフードの提供や大抽選会を行いました。当日、目標としていた参加人数100名を大きく上回る500名もの参加がありました。   こういったイベントの企画につきましては、地元町会や地域の活動団体より主要メンバーを選出いただいて、区とコンサルタントを含めたコア会議というものを開きまして、企画、検討を進めてまいりました。コア会議では役割分担をし、みんなでアイデアを出し合って企画を練ってきました。祭りの企画から当日の運営まで、全て共同作業でみんなで行いました。   ここまでが前回の風景づくり委員会において報告しました内容となります。   ここから、前回の委員会以降の取組みについてご説明をいたします。   平成31年2月にはワークショップを開催しまして、界わい形成地区の目標、方針について住民の皆様と検討を行いました。検討しましたのは、奥沢1〜3丁目全体の目標、重点的に風景づくりを進めていく区域の範囲、それから区域ごとの方針になります。   検討に当たっては、それらのたたき台の案を再度お示ししまして、ご意見をいただきました。いただいたご意見の主なものをご紹介いたします。   まずは、奥沢1〜3丁目全体の目標についでです。「通りのみどりが連続し、まち全体が公園のように歩いて楽しい風景づくり」というたたき台案に対しまして「公園のようにという表現は1〜3丁目全体としてはどうか。優しいとかほっとする、落ちつくといったような表現はどうか」といったご意見をいただきました。さらに「全体の目標は誰もがなじみやすいような内容であればいいのではないか」というようなご意見をいただきました。   次に奥沢1、3丁目の重点的に取り組む界わい形成地区についてのご意見です。奥沢駅から南東に延びる斜めの道と交差点の沿道を区域のたたき台案としまして「大きなみどり」、「小さなみどり」、「結節点」、「地形」の4項目について方針のたたき台案をお示ししました。ご意見としましては「交差点を魅力的にしたい」「三角形の残地を生かしたい」「歴史に関する内容がほしい」などのご意見をいただき、全体的にはおおむね良いというようなご意見をいただきました。   次に奥沢2丁目の界わい形成地区についてのご意見です。旧海軍村の区域と大けやきがある通りの沿道の区域をたたき台案としました。項目として、「大きなみどり」、「小さなみどり」、「歴史」、「建物」の4項目について方針のたたき台案をお示ししました。主なご意見としましては「大きな樹木を守りたい」「道路側の緑化を進めたい」「みどりのつながりをふやしたい」「古い家や街並みを維持したい」などのご意見をいただき、こちらもおおむね良いというようなご意見をいただきました。   このワークショップのご意見を踏まえまして、奥沢の風景づくりのたたき台を取りまとめまして、お配りの奥沢界わいニュース第3号にて地区の皆様にお示しをしました。そして、はがきをつけてアンケートを実施しました。   それでは、今度はアンケートの結果のご報告をいたします。   界わい形成地区のアンケートにつきまして、ニュースを7,311戸へ配布したうち、アンケートの回答は51件いただきました。回答期間は本年の3月18日から31日です。   まず、回答者についてのデータです。年代別の割合につきましては60代以上の回答者の方が64%でした。  お住まいの住所は奥沢2丁目の方がやや多かったです。  次に、居住年数は20年以上お住まいの方が半数以上になりました。  次に、内容が理解できましたかというところにつきましては、「理解できた」と「やや理解できた」がほとんどでした。  次に、奥沢の風景づくりについてのアンケートの回答内容です。アンケートとしましては奥沢1〜3丁目の目標、それから、各重点エリアの内容についてそれぞれどう感じるか、「好ましい」「好ましくない」「どちらともいえない」という選択をしていただいた上で、自由にご意見を記入していただきました。また、その他についてもご意見をいただきました。  「どう感じるか」ということにつきましては、全体の目標についても各地区の重点エリアの内容についても「好ましい」との回答が多く、全体としては80%以上の方から「好ましい」との回答をいただきました。  地区全体の目標に関する自由意見としましては、「地域ぐるみでの風景づくりはすばらしい」といったご意見や、「奥沢駅周辺の都市機能の増進も推進してほしい」といった前向きなご指摘もいただきました。  次に、重点エリアに関する自由意見としましては、「界わい形成地区の指定には賛成。住民に呼びかける価値は大きい」とのご意見をいただきました。  それぞれの重点エリアにつきまして、まず奥沢2丁目につきましては、「海軍村住宅の風景は好きな街並みであるので、残していけたら嬉しい」などのご意見をいただきました。それから、1、3丁目の斜めの道につきましては、「斜めの道は多くの方が通勤、通学に使用していて、まちのシンボルである」といったようなご意見をいただきました。  その他の意見につきましては、激励や感想のお言葉をたくさんいただいた中で、「やはりルールづくりが大切である」というようなご意見をいただきました。  続きまして、今年の3月に行いました主要な権利者の方への説明の状況を報告いたします。  コア会議のメンバーからのご提案を受けまして、各重点エリア内の主な地権者の方へ、奥沢の風景づくりのたたき台を個別に説明をしまして、ご意見をいただきました。説明をした権利者の方は、13軒です。  ご意見としましては、基本的には「賛同する。ぜひ進めてほしい」といったご意見ですが、あと、「みどりを維持管理していくのは大変」というようなご意見もいただきました。皆様からは、おおむねのご了解をいただけたという結果になります。  また、重点的に進めていく区域につきましては、これまでの取組みを再度ご認識していただくために、3月にこの奥沢の風景づくりのたたき台を掲載したニュースの第3号の配布にあわせて、以前配布している奥沢の界わいニュースを再配布いたしました。  続きまして、今後の取組みの予定について説明いたします。  まず、界わい形成地区で定める内容のイメージについて説明いたします。定める内容は、区域、方針、それから届出に必要な行為と規模、風景づくりの基準です。  区域につきましては、奥沢2丁目の重点区域は旧海軍村の区域と大けやきのある通りの沿道の区域。奥沢1、3丁目の重点区域は、斜めの道と、あと交差点の沿道を想定しています。  方針につきましては、奥沢2丁目は4つの項目ごとに、大きなみどりについてはシンボルとなる特徴的な樹木を大切に生かした風景づくりを進める。小さなみどりは、低木や草花による道路側の緑化を推進し、みどりがつながる風景づくりを進める。それから、歴史という項目については、旧海軍村を初めとする地域の歴史的資産を生かした風景づくりを進める。建物については、庭先のみどりと調和する建物により、落ちつきのある質の高い住宅の風景づくりを進めるという内容を想定しております。  また、1、3丁目の地区の方針については、先ほどの2丁目と異なる部分につきましては、項目として、交差点という項目では、交差点のみどりを育み、歴史資産を生かし、潤いとやすらぎのある沿道の風景づくりを進める。地形につきましては、通りとの高低差を生かし、まちと暮らしを結ぶ沿道の風景づくりを進めるといった内容を想定しております。  届出の対象規模につきましては、現在は一定規模以上の建築物が届出の対象であるところ、界わい形成地区では戸建て住宅も含めた全ての建築行為等を届出の対象とすることを想定しています。  基準の基本的な考え方としましては、現在の一般地域の基準に対しまして、奥沢らしい風景を育むための基準を想定しています。現在かかっている一般地域の基準の一例ですけれども、例えば、壁面をそろえるなどの街並みの連続性に考慮するといった基準ですとか、スカイラインとの調和に配慮するといった基準。それから形態、意匠は建物単体だけではなく、街並みとの調和を図るといった基準。道路沿いなど視認性の高い場所は積極的に緑化し、みどりの連続性を図るといった、こういったものが一般地域の基準となっています。これに対しまして、アンケートですとかワークショップで地区の皆様からいただきましたさまざまなご意見をもとに、奥沢らしい風景づくりの基準を検討していきます。  具体的な奥沢の基準のイメージですけれども、例えば2地区共通の内容としまして、大きなみどりにつきましては、特徴的な今ある樹木を生かした風景づくりのルールを定めます。それから、小さなみどりにつきましては、道路側の緑化をより推進し、みどりがつながる風景づくりのルールを定めます。  また、奥沢2丁目につきましては、歴史という項目について、地域の歴史的資産を生かした風景づくりのルールを定めていきます。また、建物につきましては、庭先のみどりと調和する建物により、落ちつきのある質の高い住宅地の風景をつくるルールを定めます。  また、1、3丁目の斜めの道につきましては、例えば交差点について、交差点のみどりを育み、歴史資源を生かし、潤いとやすらぎのある沿道の風景をつくるためのルールを定めます。それから地形につきましては、通りの高低差を生かし、まちと暮らしを結ぶ沿道の風景づくりをつくるためのルールを定めます。  こういったイメージで、界わい形成地区の案を地区の皆様とともに、今後検討していきます。  最後に、今後の予定です。今月の22日に色彩に関するワークショップを予定しています。○○委員をご講師にお招きしまして、「奥沢のみどりが生きる色探し」というテーマで行います。その後、界わい形成地区の基準も含めたたたき台を取りまとめ、エリアごとに地権者の方々と意見交換会等を開催し、丁寧な説明と内容の検討を進めてまいります。また、奥沢1〜3丁目地区全体としましては、検討した目標をもとに、奥沢の風景を守り育む取組みの手法を住民の皆様とともに検討していく予定です。あわせて、コア会議では、引き続き全体の進め方の確認や風景祭の企画運営を行っていきます。仕組みや基準などの検討と、啓発、実践の場としての風景祭など、イベントの開催の両輪で今後も行っていきたいと思っております。  説明は以上になります。 ○委員長 ありがとうございます。それでは、15分から20分程度、せっかく委員の皆さんも奥沢を見て歩いてというようなこともありましたので、現場を見ての感想や意見もあるかと思いますから、ただいまの説明を踏まえて、何か委員の皆さんからご意見等いただければと思います。いかがでしょうか。この辺がちょっとわかりづらいとか、あるいは、この辺もう少し説明いただきたいとか、場合によっては今日歩いてみての感想等でもよろしいかと思いますが。いかがでしょうか。 ○委員 界わいニュース3号にアンケートをつけて7,311軒に配って、回答率が50人でしたと。このアンケートって、どういう扱いを区はしたのでしょうか。 ○事務局 これから地区の地権者の方にお見せする、示していくたたき台をつくるに当たって、まずは、たたき台をワークショップで詰めていったのですけれども、それをやはり地区の皆様にもご意見をいただきたいということでアンケートを行いました。   何かを具体的に、そのアンケートの人数によって決めていくということではなくて、地区の皆様のご意見をもう少し広く伺いたいということで行っています。 ○委員 アンケートのとり方とか目的で、数ではないという場合も十分あると思うのですけれども、例えば、先ほどお話をしてくださった地域の活動団体の方たちとかは、すごくまちづくりに熱心で、そういったことに興味がある、そういう人が200人もいると。なのに、回答率は50人だというのは、やはり私が見ても、まちづくりに興味があっても、正直言うとこのアンケート、どう答えたらいいのかわからない。つくっている側はこういうことを聞きたいというのがすごくあったのかもしれないのですけれども、例えば、1丁目から3丁目全体の目標って、「えっ」という、私がそれでどうしたらいいというような感じなので、こういう取組みに対してこういうことをしようとしています、どうですかとか、ほかに意見がありますかとか、はがきというとても小さなスペースなので、あれもこれもは聞けないとしても、つくる側ばかりの都合ではない、答える側から見たときに答えられるのかどうかを考えると、これに答えるのは難しいです。学校のテストとかでやってもそうなのですけれども、あまり難し過ぎると、設問の意味と回答がずれずれになってしまう。学生全員フリーズ状態みたいな、それに近い状態だったのではないかなと思うので。   やはり、区でまちづくりに関係していらっしゃる方々というのは何かしら専門知識があったり、これまでの経験があるわけですけれども、そこで赤ちゃんを育てているお母さんとかが急にそのことを突きつけられても、同じレベルでは答えられないと思うのですね。だからそういう、アンケートで広く意見をいただきたかった目的と、出したものがずれているのではないかなという気が。ちょっと厳しい言い方ですけれども、しました。   なので、意見を聞く聞き方とか。例えば、お祭りやったら、100人予定していたら500人も来てくれたのですよね。そういうところでインタビューをするとか、何かもうちょっと話し合いの場を設けるとか、みんなに好きに書いてもらうボードを出すとか、答えやすいやり方、意見を集めやすいやり方というのがあったのではないかなと。   アンケートを出しました。回答はなかったので、あなたの意見はないですね的になってしまうと、これはあまりいいやり方ではなかったのではないかと、見直すべき問題かなと感じました。 ○副委員長 アンケートって、これですよね。単純にテクニカルな問題というか。多分これ、やらないと思います。 ○委員 これはやらないですよね。 ○副委員長 切りにくいというのもあって。1%切っているってなかなか厳しい感じです。方法を……。 ○事務局 今後、検討していきたいと思います。 ○委員 その上にある、アンケートのグラフがあるではないですか。こちらは、2回のワークショップ、奥沢文化祭、風景祭、4つでやった部分、これの。済みません、もしかしたら前回お話しされているものなのかもしれないですけれども、伺えると。 ○副委員長 これはイベントとか、具体的にいるところで、おられる方にお願いしたもののことですね。 ○事務局 ここでは、この同じアンケートではなくて、ここにある問いですね。もう少し簡単に答えやすいもので質問をしたところで、全体で142件の回答数を得たということです。 ○副委員長 具体的なイベントの中で聞いたもので返ってきたのがたった50だったというだけですね。趣旨というか、やり方が違うのです。 ○都市デザイン課長 内容はともかく、何かに来てくれている方には常に接触しながら、例えば、風景祭でさっきのインタビューとか、得られるものは、来てくれる方からは得ているのですよ。多分、全くこういうものにも感触せずにというところで、どんな意見があるかととったのがこの結果なので。○○委員のおっしゃるとおり、内容はと言われると、僕もこれ答えようと思うとしんどいなと思うので。事務局として、また今後は広く周知というか、たくさんの意見をもらうための努力なので、ご参考にさせていただければと思います。ありがとうございます。 ○副委員長 技術の問題ならいいのですけれども、関心がないということだとすごく残念な結果になってしまうので、うまくその辺を。   別の件で。単純に質問なのですけれども、今回の界わい形成地区という具体的なこの仕組みでやる範囲が、ぼんやりしたと言ったらあれですけれども、この2つのエリアで、この緑で塗られている奥沢1、2、3丁目というのは、特に位置づけはないという理解なのですか。 ○都市デザイン課長 このエリアには町会があって、結構一帯的にこのエリアを意識していて、いろいろご意見をいただいているのです。実際、界わい形成地区という制度を見つめて、届出、ジャッジみたいな話になるとどこかを定めなければならなくて、区としてやろうとするとこの海軍村周辺とこの2カ所だと思うのですけれども、それだけでは地域が、やっぱり1、3丁目一緒だよねという声があって、何かを考えていかなければならないということで、こういうエリア設定を今、しているのですね。   どういう制度を使うかわからないですけれども、多分広いエリアは界わい形成地区ではないと思われます。 ○副委員長 1件目になるはずだと思うので、結構その辺。でも、この時期のスケジューリングでやるとなると、かなり具体的に詰めていかないと地区として指定できないのではないかと思うのですけれども、例えば、ぼんやりしていますけれども、実際地区にしようと思うとラインを引かないといけないということに多分なるのですよね。この辺が、どういう線が引かれるのかなというのが、全然イメージが湧かなくて。   理念としてはこれでいいと思うのですけれども、本当にこれをちゃんと何月何日から施行しようと思うと、どこまでの範囲をそれにするのかというのは、早い段階で決めていかないといけないのではないかと思うのです。   今回、もし仮に戸建て全物件を対象とするとすると、それで上がってくる物件数が年間何件ぐらいなのかとか。それによって、先生方のご苦労が変わってくるという仕組みになるのではないかと思うのですけれども。そういうのも含めて、どのぐらいの規模でやるべきかというのを技術的にも詰めていかなければいけない段階まで来ているのではないかと思うのです。   一方で、今日お伺いして、奥に見える眺望とか、かなりそういう風景が重要なエレメントになっている感じがしたのですけれども、どうしてもこの枠の中ですと、その中のものしか守れないというか、そういう形になるので。ただ、全物件をやる対象としてはこのエリアぐらいでないと多分できないのではないかなという感覚はあるのですけれども、この1、2、3全体で大きな指針とか方針ルールみたいなものは、共有できる体制ができたほうがいいのではないかなと今日感じまして、それがテクニカルにはあそこの上と下で分かれて、自主的な協定と界わい形成地区になるのか。場合によっては、界わい形成地区に2段階みたいなのが中にはあって、本当に1物件ずつやるのはこのエリアだけれども、方針レベル。地区計画でも、地区整備計画と地区計画みたいなのがあるみたいな、そういうぼんやり計画と具体的にやるみたいな2段階があり得るとか、どういうのが形としていいのかわからないのですけれども。   いずれにしても、もうちょっと外側の包括的なあり方みたいなところも、みんなで共有できる仕組みになっていたほうがいいのかなと、今日何となく拝見していて感じたところがあったので。なかなか、今さら感もあるというか、今から制度として整えるというのは難しいのでしょうけれども、何かいい方法がないのかなと感じたというのが、感覚です。 ○事務局 重点地区につきましては、このエリアで。実際、道の沿道というと、沿道の1つ1つの敷地の単位ということを今想定しているので、がくがくとしたようなエリアを検討しているということが1つと。   あと、1〜3丁目全体の動きにつきましては、界わい形成地区という制度以外の制度で何かできないかということを住民の皆さんとこれから話し合っていく中で、また住民の皆さんのご希望もいただきながら、全体として共有できるものを何かつくっていこうということを今考えています。 ○副委員長 ぜひ、その辺がばらばらにならずに、一体でちゃんと感じられるような。仕組みだけではうまくいかないかもしれないですけれども、何かちょっとやり方を工夫していただきたいなというのが1つ。   あと、もう1点。これもちょっとテクニカルなのですけれども、具体的に界わい形成地区になったときに、風景デザインの先生方との事前調整会議というのができるというのはわかったのですけれども、それこそ地域の活動団体とか、そういう方々がコミットメントできることはあるのですか。 ○事務局 事前調整会議には、例えば地元の方とかが入って意見を言うということはないのですけれども、先ほどの、こちらのほうの取組みの中で、例えば可能性としてあるのは、そこで何か全体としての共通の目標とか方針みたいなのがあるということをお伝えする中で、地元の活動ですとかそういったものをご紹介した上で、例えば地元の皆さんで組んでいるルールとか、もしくはみんなで、先ほどお話しされた界わい宣言とか、そういったものをご紹介する。ご紹介した中で、今度、地元の方からそういった事業者の方へ話が行くとか、そういった仕組みも場合によってはあるのかなということを考えていまして、それをこれから地元の方とも仕組みをつくっていこうかなと。 ○副委員長 何となく、地域でみずからマネジメントというか、運営できる、そういう体制になっていたほうが本当はいいなという感じがするので。今まで、ぼんやりといったら大変恐縮ですけれども、何となく見ていたのですけれども、いざ、なるということ考えて、今回もう1回界わい形成地区の仕組みを拝見させていただくと、そのあたりがもう少しうまく地域と連動する仕組みになっていたほうが、より地域のほうもみずから自分事としてというか、かかわれるし。今日お伺いしても、専門の方もおられて、要は専門知識を持っておられる方もいらっしゃるので、そういうこともうまくパワーとして一緒にやっていける体制づくりができるといいなと思いましたので。   これもちょっと制度の下なのか、その外側なのかというのはわかりませんけれども、何かうまく一緒にやれる仕組みができるといいのかなと思いました。 ○都市デザイン課長 まちづくり条例でいう、区民まちづくり協定みたいなものを使う手もあるのですよね。そうすると、ジャッジが地域に行くのと、区民まちづくり協定にするということは、それが、確認がおりる、おりないということは別として、区の窓口で必ずそれを周知するようになるので、そういう制度もあるし。もう少し制度を上げると地区街づくり計画ですけれども、そうすると届出、ジャッジが出るので、そこまで必要か。それは議論していきます。   地域の方、今言ったように、ご協力を求めることがどういう形でできるのか。今スケジュールを示していますけれども、お尻が今年度いっぱいなのか、来年度いっぱいなのかということではないので、丁寧に進めていきたいと思っていますし、それと、今言ったこの2地区についても、これから地権者とやったときに、やはりだめだよという声が出たらきっとだめになってしまうので、少しいろいろな仕組みと制度を考えていきます。 ○委員 私も似たようなことを感じたのですが、私は色彩の視点でまちを見て回ったのですが、恐らく大きく外れているものが少ないので、色彩のルールをつくったりとか、あるいはもう少し広く構えて最低限の基準をつくるということもできそうな気がするのですけれども、非常に怖いのは、ルールをつくったときに、ルールの際と際が隣り合うような状況になるというのが予想されて、やはり地域の方、よく知っていて長く関与されている方にそういうものを食いとめていただくような役割を担っていただくことが必要かなと思いまして、ルールをつくることの両刃の剣的な怖さも少しあるかなと感じました。   その点で、やはり地域住民の方のかかわりというのが重要で、我々は風景デザイナーという立場ですけれども、我々もできれば地域の方々の声を聞いた上で、地域の風景づくりに資する助言をしたいと思いますし、逆にそういうものがないと、これ、他地域で実際に経験したことなのですが、地域の方々はこういうものを残したいと。ただ、安全性とのかかわりから残せないというようなジャッジをしたときに、地域の方々と専門家との考えが違ってしまって、そこで大きな意見の乖離になってしまったというような経験もあって。ぜひ、地域の方々が何を大切にして何を守っていきたいのかというのは、個別の事業調整の中でも情報としては知っておきたいので、何かそういう仕組みがつくれるように。既に仕組みはできてしまっていますけれども、特に戸建て住宅ですから、近隣の方々の住民感情というのも大切だと思いますので、何かそういう手だてを考えていくことが大切ではないかなと思いました。 ○都市デザイン課長 おっしゃるとおりですので、ちょっと検討していきます。 ○委員長 ほか、先生方のほうからいかがですか。何でも。 ○委員 界わい形成地区の仕組みの点なのですが、界わい形成地区全体で風景づくりの方針とか基準が高い水準でまとまればそれはすばらしいことだと思うのですけれども、例えば、風景づくりの方針では、奥沢全体で将来像を示し、あるいは2丁目では界わい宣言を付加するなど、1丁目、2丁目、3丁目ごとに分けて対応することもあるということなのでしょうか。 ○都市デザイン課長 全体のところのお話だと思うのですけれども、もし地域の皆さんとのお話し合いの中で、例えば、この目黒線の北と南でちょっと違うのではないかというような話にもしなってくるのであれば、そういった検討の仕方も出てくるのではないかなと思うのですけれども、これからまず地域の皆さんと話していく中で、柔軟に対応していきたいと思います。 ○委員 そうしますと、運用次第では、基準は、1丁目と2丁目と3丁目がそれぞれ違って、あるいは、届出対象行為、それも規制される行為もそれぞれちょっとずつ違ってくるということも場合によってはあり得るということなのでしょうか。 ○都市デザイン課長 今そのルールづくり、届出をいただいてルールづくりをしていこうと思っているのがここのエリアとここのエリアになりますので、こことここのルールの内容については、それぞれの特徴ある内容のところは特徴ある内容として定めていこうと思っているので、こことここについては全く同じ基準ではない基準を考えています。   なので、それもその話し合いの中でまた決めていくような形で検討していくような対応になると思います。 ○委員長 ○○委員、いかがですか。 ○委員 先ほど○○委員のほうからお話を伺っていたのですけれども、やはり住民の方の意識というのがある程度地域に反映していって、これからだんだんと、じわじわと形になっていくというような感触を受けました。   強制力はないわけですよね。ですから、そのルールづくりというのをやはり、住民の方皆さんに理解をしていただいてというような感触を受けまして、みんなが気持ちよく住まうための地域認識というのでしょうか。そういうものがこういうまちづくりの、町内の方とか、地域の方の共通の意識確認というのですか。そういうもののすり合わせと言ったら変ですけれども、それがこういう界わい形成という形でパンフレットになったり、認識確認になったりというのが広まっていくという段階なのかなと、強制力はないというお話を伺いながら聞いていたものですから。   これがもっと広い範囲で、世田谷全部に広がっていけばいいなという思いは、聞いておりましたけれども。 ○委員長 界わい形成地区の候補の場所としても、1件目になるかもしれない、ようやくここまで奥沢が1つの候補地としてなってきた場所であって、事務局が言われるように丁寧にこのプロジェクトを進めていかれるほうが私もいいのかなと思っています。   界わい宣言でもこういった形で出されていますが、非常に定性的な形の宣言で、特に数値目標とか、あるいは数字で示しているということはないわけですね。ですから今回の界わい形成地区の中もルールづくりをしていくのですが、ルールづくりは恐らく何か数値目標を掲げるとか、数で制限するという話でなくて、定性的なお話が多くなる。どちらかというとそちらがほとんど主と考えてよろしいですかね。やわらかい形の界わい宣言に近いようなルールになっていくのかなと、私はそんな気もしているのですが。その辺は住民の方々とのこれからのこのスケジュールにのっとっての話し合いだと思いますので、事務局を含めて、我々も丁寧に見守ってサポートしていきたいなとは思いますけれども、そんな印象です。 ○副委員長 今日お伺いして思ったのは、やはり戸建て住宅地なので、どうしても申請から業者までの間で、これを伝えるすべが全くないというのが一番の課題だなと思ったので、そういう意味では、内容は置いておいて、とにかく伝わるとか、とにかく渡すみたいな、その一手はあったほうがいいのかなと思いまして。そういう意味での界わい形成地区であれば、それはそれで早目にやったほうがいいなというのは、何となく今日感じたことだったので。その辺も物件の数とかにかかわってくるのですけれども、どういう形でそれをお伝えすることができるのかという。先ほど別のルートでも多分お伝えする方法もあるという話でもあったと思うのですけれども、何らかの形で、このまちはこういうふうにやっているんだぞ、みんなで育んでいますよというのが、みんなに、改編するときには必ず。やる、やらないにかかわらずやっているということが伝わるというのも、まず第一歩で進めていけるといいのかなと思いました。 ○都市デザイン課長 確かに内容の制度を上げていくと、恐らく色を決めたりしていくと、反対もあり得ますよね。先ほど○○委員が話していたように、ポイ捨てではないですけれども、みどりを要らないという人もいると思う中で、どこが着地点なのか。ただ、界わい形成地区に指定することによって、建築確認と連動しないまでも届出が出てくるわけで、私の長い行政経験の中で、届出が出てくれば、業者はその時点で協力できる範囲のものもあるわけで、そこが知らなくていってしまうというのが一番の問題なので。   今後は、今、委員長がおっしゃったように、定性的なのでしょうけれども、どこまで定量的なことを入れられるのかというせめぎ合いのような気もしています。 ○委員 これがあることで、発信し続けることができるというのが一歩前進なのかなという気はいたします。ですから、これを区民がたくさん知って、ここでこういうことが始まったということがいろいろな角度から伝わっていくということが大事なのかなと。   最近はまちあるきの方も多いですし、こうやって市民が一丸になるとこういうまちづくりが可能なのだという意識づくりの一歩なのかなと感じます。 ○都市デザイン課長 ただ、これから多分、今お話があった、まずエリアを決める。決めることによって地権者が決まる。決まることによって、当然地区外地権者もいるので、そこと会話をする中でどこに着地するのか。我々事務局過去の経験から、1人でも2人でも大きな声が出るとそれは次に進んでいかないという経験があるので、そこは丁寧にやっていきたいと思っていますので、またご意見いただければと思います。 ○副委員長 そういう意味で、あまりルールが逆に厳しそうに見えると、嫌な感情を持たれるので、それよりは工夫のアイデアというか、こういうのや、こういうのや、こんなことをやっているとか、やれるのだよみたいなところをうまく見せることで、ルールなのですけれどもルールとは言っていないみたいな、うまい見せ方も。これが何となく、高さ何とかなのでしょうとか、用途何とかなのでしょうみたいなのがあまり前面に立つと、そういう地区外地権者さんとかも一瞬にして、何かルールがかかるのでしょうということで、拒否感を持たれてしまう気もするので。   先ほど申し上げたとおり、まずは接点があるということもかなり重要かなという気がしましたので、まずはどうやって対話の第一歩のところまでいけるかというところの工夫が何かあるといいのかなと思います。 ○委員長 よろしいでしょうか。お時間も来ますので。   それでは、第1議案はこれぐらいにして、また次回検討していければと思います。   続いて、第2の議案について事務局よりご説明お願いいたします。 ○都市デザイン課長 続いて議題2「地域風景資産に関する取組み」について、事務局よりご説明させていただきます。 ○事務局 それでは、地域風景資産に関する取組みです。   世田谷区の地域風景資産の取組みは、平成11年ごろから検討が始まり、今日までの世田谷区の風景づくりの礎といえる取組みです。しかし、現在幾つかの課題を抱えておりまして、これまでと同じ方法でこの取組みを進めていくべきかどうか、区としても検討していく必要が出てきております。本日は、地域風景資産の取組みを振り返りながら、今後について、まずはご意見を伺いたいということでご説明をさせていただきます。   ご説明に当たっては、まずこれまでの取組みを振り返り、地域風景資産の現況と課題、今後の取組み予定の順に説明をさせていただきます。   まずは、これまでの取組みについてです。   地域風景資産は、大切にしたい身近な風景を守り、育て、つくることを目的としたもので、平成14年からこれまでに3回の選定を経て、現在までに区内86カ所が選定されています。お手元の資料の風景MAPというものがございますけれども、これはせたがや百景と地域風景資産をマップ上に落とし、地域風景資産の写真によりご紹介しているものです。こちらをごらんいただけると、地域風景資産の分布や特徴がご理解いただけると思います。   その選定のプロセスについて説明いたします。   これまで地域風景資産の選定に当たっては、まず「大切にしたい風景がありますか」という公募をかけ、これに推薦人が手を挙げることで風景を推薦してもらいます。選定の条件としては、資産の価値、地域の共感共有、コミュニティづくりにつながる可能性があることなどが求められます。推薦人は、この風景を守り育てていく活動のプランをつくらなければなりません。ここにサポーターと呼ばれる人が加わり、推薦人の活動プラン作成をサポートします。サポーターは、風景づくりフォーラムの中で仕組みづくりに携わった区民が担いました。   さらに次の段階では、選定人と呼ばれる人が入り、現場で風景づくりプランを確認しながら、地域風景資産の公募を評価します。最後に、この評価をもとに、学識経験者の方や行政幹部職員などが担う審査人と呼ばれる人が、地域風景資産として選定するかどうかを決定します。   このように、地域風景資産の選定にはさまざまな役割を持つ主体がかかわり、住民参加により行われてきた経緯があります。   次に、風景づくり活動団体についてご説明します。   地域風景資産は、風景とそれを守り育てる活動をセットで選定していることが特徴です。そして、その活動は、風景づくり活動団体と呼ばれる地域の方々によって行われています。   風景づくり活動団体は、風景づくりにかかわる自主的な活動を行う地域の団体として、区に登録していただいています。現在52団体が登録されており、半数の団体は構成人数が10人以下で活動しています。   次に、選定後の区のサポートについてご説明します。   1つ目として、風景づくり交流会という会を年に3回開催しています。活動団体同士の交流の場として、また、それぞれの活動の報告や情報交換の場として活用していただいています。   サポートの2つ目としまして、地域風景資産の普及啓発があります。「せたがや風景づくりMAP」をつくり、出張所や図書館など、区関係施設で、無料で配布しております。こちらは、去年かなりご好評をいただいておりまして、毎年5,000部近くの増刷をしている状況です。  また、地域風景資産にまつわるイベントを開催することも、普及啓発として行っています。これは、2018年に開催しました「地域風景資産クイズラリー」というイベントで、クイズの正解者に正解数に応じて景品を差し上げるというような企画です。多くは、実際に現地まで行ってみないと解けないようなクイズになっておりまして、中には全ての地域風景資産を回っていただいた区民の方もいらっしゃいました。  また、このような説明プレートを制作して、団体に配布をしまして、現地に設置をしてもらっています。このプレートにQRコードがついていまして、ホームページにアクセスすることができ、詳しい内容を確認することができるようになっています。  このように、さまざまな仕掛けで地域風景資産を知るきっかけをつくっています。  サポートの3つ目としまして、アドバイザー派遣制度があります。活動団体の活動のために必要な専門家を年2回まで、区が専門家への報酬を負担することによって、活動を支援しています。  次に、実際選定されている地域風景資産と活動団体による活動を紹介させていただきたいと思います。  1つ目として、こちらは、第1回で選定されました「双子の給水塔の聳え立つ風景」です。○○という団体が活動しています。主に見学会などを定期的に開催しており、毎回多くの参加があります。昨日も見学会がありました。会員も350名以上の登録がされていて、精力的に活動を続けています。  事例のもう1つ、これは「長島大榎公園界隈の緑」は、第2回の選定で選ばれました。○○という団体が活動しており、構成員としては10名程度ですけれども、中学生と一緒に花壇づくりをしたり、子どもたちに昔遊びの体験をしてもらうなどの活動を行っています。  続きまして、地域風景資産の現況と課題について説明をいたします。  まず、活動団体が抱える課題です。過去に活動団体に対しアンケートを行った結果、活動のマンネリ化、資金不足、所有者や地域の理解が不足しているなどの課題が挙げられていて、長年活動を続けるためのモチベーションを維持するための難しさ。それから、区から負担金などが出る制度にはなっていないため、活動のためには他の補助金等を申請したりとか、協賛金などを募り活動資金を確保していること。それから、所有者や地域の理解が得られなければなかなか活動に制限が出てきてしまい、地域風景資産の認知度不足も課題の1つ、背景にあるかと思われます。  しかし、これらよりもほとんどの団体が課題として感じているのは、活動されている方々の高齢化や人材不足です。選定からかなり年数が経過し、活動人の方も年をとり、当初と同じような内容で活動ができなくなる。また、地域活動にはなかなか若い方が継続的に参加していただけることも難しく、若い世代に活動を引き継ぎたくても引き継げない状況があります。これらは、団体が活動を続けていく上で、非常に大きな課題といえます。  次に、風景そのものが抱える課題です。例えば、資産周辺の建築計画や資産そのものの経年劣化、また、相続ですとか、災害への安全対策など、さまざまな要因によって風景そのものが変化することを避けられない場合があります。事例を紹介します。  これは、「玉石垣のある風景」という桜丘にある風景資産ですけれども、このように上部の土地利用により玉石垣が削られ、連続性が失われたことで風景が変化してしまっています。  また、喜多見にある農の風景とお寺の三重塔の情緒溢れる風景です。左側がもともとの選定されたときの風景ですけれども、右側、同じ角度から撮影すると、上のような写真となってしまいます。農地自体も少し整備がされて整っていますが、当時のノスタルジックな風景ではなくなってきてしまっています。  こちらは、砧にあります「大蔵の愛宕山」という地域風景資産ですけれども、資産のすぐ横に道路事業が予定されておりまして、将来的には大きく風景が変わる可能性があります。  この背景の1つとしまして、地域風景資産の制度上の課題もあります。風景づくり条例では地域風景資産については第13条から規定されておりますが、地域風景資産の選定という項目のほかに、第14条の登録という制度、それから、第15条、資産活用指針というよう内容がうたわれています。地域風景資産のうち、特に風景づくりの推進に寄与していると認められるものに対しては、区のほうで登録をし、その資産を活用した風景づくりのための指針を区が策定するということになっています。しかし実際は、この選定までは行われていますけれども、登録と資産活用指針に関しては現在実績がありません。したがって、条例上は地域風景資産を生かした風景づくりの具体的な内容は定められていません。  また、一定規模以上の建築行為の届出に対しては、風景づくり計画を基準として指導を行っていますけれども、その基準の中では、地域風景資産は、周辺にある場合においては、その地域風景資産に配慮するといったような抽象的な表現にとどめておりまして、現在の施策では地域風景資産の特定を維持するために具体的な基準というものがない状況といえます。  しかし、地域風景資産で風景づくりが効果的に働いている事例もあります。こちらは、「蘆花恒春園花の丘」という地域風景資産ですけれども、左のように当初は活動団体がある意味自力で花を植えつけ、風景づくりを行っていた場所ですけれども、公園の改修の際に地域風景資産があるということを配慮して、その風景が継承され、整備をしたことでさらにきれいになっています。今ではさまざまな種類の花が植えられて、人々が写真を撮りに訪れるような場所になっております。  もう1つ、事例です。「季節の野草に出会う小径」は、都立の○○高校の周囲に通っている区道です。これは区道ですので普通ですと舗装されてしまうような道路ですけれども、活動団体の思いと地域風景資産になったということで、土の道として四季折々の表情を見せて、維持されている道です。高校の改築計画によって、この小径のところにも影響があるということで、現在地域風景資産に対する配慮をしていただけるように、関係者と協議を進めている場所です。  ご存じのとおり、我が国全体の人口は減少を続けていますけれども、首都圏、特に東京、神奈川につきましては、一極集中で人口がふえている状況です。世田谷区も90万人を突破したところですけれども、世田谷区の人口推計では、今後さらに増加傾向は進み、2042年には108万7,000人になると予想しています。  風景づくりにより、その質が向上すればまちの魅力が上がる。つまり、不動産価値がアップし、人口もふえて、建築需要も進み、これが逆に風景の変化にも影響があるといった相関も見てとれます。ほかにも要因があるとは思いますけれども、このようなことが風景づくりの抱える課題の1つとして起こっているということも、1つの内容となっています。  続きまして、今後の取組み予定について説明いたします。  まず、これからの地域風景資産のあり方を考えていく必要があります。現在の地域風景資産の課題である活動上の課題、風景の課題、制度上の課題、これらを解消できる仕組みの検討が必要と考えています。地域風景資産のあり方の検討につきましては、今後、風景づくり交流会やアンケートなどによって、活動団体の意見を吸い上げて検討をしていく予定でいます。  活動団体がどのように考えているかにつきましては、昨年度開催しました活動団体の交流会で、少しご意見をいただいておりますので紹介します。  その中では、「次の選定をこれまでどおり同じようなプロセスで、住民参加でやっていったほうがよい」というご意見が多かったのですが、「どんどんふやしていくよりも、今ある資産を大事にする仕組みを考えるべきだ」といったご意見や、「活動が続いていくためには、若年層を取り込んでいけるような方法を考えていかなければならない」、また、先ほど紹介しました登録制度を活用して、「今よりもっと地域風景資産を生かした風景づくりを進めていきたい」といったようなご意見もありました。  そこで、今年度の予定としてですが、まず、取組みの1つとして、お手元にあります風景MAPの改訂を予定しています。選定当初と姿が変わっていたり、現在既に活動していない資産も同じように掲載しているため、実際これを片手に風景資産を見に行かれる区民の方に対して、異なる印象や誤った情報を提供してしまう恐れがあります。活動団体からのご要望をいただきながら、風景MAPの資産の表記内容を見直していく予定です。  この風景MAPの改訂のために、現在職員による地域風景資産の現地確認を行い、全ての地域風景資産の現況を把握していっている状況です。また、交流会やアンケートなどにより得た課題の整理を引き続き行い、地域風景資産が今後どうあるべきなのか、検討を進めていきたいと考えております。  説明は以上です。 ○委員長 ありがとうございます。議題1の検討が長かったため、議題2のほうの時間があまりとれないのですが、この会場が、5時には閉めなくてはいけないということを事務局からも伺っていますので、それほどこれに割くことができないのですが。  改めてこの地域風景資産の内容に関しては、第2回、第3回でもまた検討していけるような形がとれればと思うのですけれども、地域風景資産の選定にかかわってきたのは、○○委員と私が第3回のときにかかわって、恐らくほかの委員の先生方は初めてお聞きするお話ではないかなと思うのですが、その地域風景資産そのものの今後の位置づけと、今課題として挙げられていた資産運用という形を、登録制度を設けて資産運用というところへどう持っていくのかとか、あるいは、第4回の選定をやるのかどうかとか、さまざまな検討課題は今事務局のほうでも考えられているかと思いますので、もし今のお話を聞いて、先生方のほうでちょっとわからないことがあるのでこの辺聞きたいなということがあれば、時間の許す中でご意見いただければと思いますが。先生方、いかがでしょうか。   風景資産について、もう少しこの辺がわかりづらいとかいうのがあれば、お聞きいただければと思います。 ○委員 質問なのですけれども、交流会を開催しているという中で、それぞれに今共通の問題があるというところは、「一緒だね」というのは多分共有していると思うのですけれども、団体同士で何かコラボすることで改善できるとか、そこの交流会後につながっているとかというところの発展とかはあるのでしょうか。そこまではわからないですかね。 ○事務局 活動団体同士で交流しているところは、それぞれの地域で似たようなことをやっていたりというのはあるのですけれども、個別にやっているところで、そこまで区のほうで取りまとめたりとか、把握ができていないのが現状です。その部分を、例えば、情報を集めて発信して、一斉に、活動団体の人にネットワーク的に知らせていくとか、そういうのはもしかしたら今後の展望として可能性があるますが、まだそこまでできていないというのが現状です。 ○事務局 私が聞いた話ですと、地域風景資産という種類、例えばみどりのことで頑張っている方とか、建物のことで頑張っているとか、景色のほうで頑張っているとかいろいろありまして、例えば、みどりの方々で頑張っている方同士でちょっとお話をして、交流をして、新たなものを発見したというようなことがあったというのはお話で聞いています。   種類同士でかかわったりとかするような仕組みも、もしかしたらできたらいいのかなと思っています。 ○委員 若い人たちを取り込むといったときに、どういうことがやりやすいのかとか、あるいは共有できるもの、ボランティア制度とか、何かがあってというので、せっかく同じ世田谷でやっているのでというのができるといいのかなというのを今、聞いていて思ったので。 ○委員長 そういうお互いがサポートし合うような仕組みも、これも検討事項ですね。ほかには。 ○委員 選定の仕組みについてはご説明いただいたのですけれども、まだ選定段階だからということなのかもしれないですけれども、選定したものを解除する仕組みというのは、この制度の中にあるのですか。 ○都市デザイン課長 実は、もうそのものが完全になくなってしまっているところもあります。ですけれども、当時その資産を選定したということは記録として残しますので、解除ということは、今は考えてはいないです。当時選定されたものでこういったものがありましたということは記録として残します。 ○委員 例えば、そういう手続があれば、解除せざるを得ない事情を持った方が、事前に区に相談に見えるとか、そういうこともあり得ますし、そういうところを手がかりに、今後予想されるであろう課題というのを推測することもできるのではないかと思うのですけれども、まずは登録されていないのでその手続がないということで認識したほうがいいと、わかりました。 ○委員 今ちょうど1−23番という岡本の、坂のところの、これが見えるかどうかなのですけれども、これは今年私が撮った写真なのですね。桜の時期にちょうど富士山が見えて、今、こちらに載っているのは桜はまだ咲いて、雪なのでしょうか、という時期で。私が何を申し上げたいと言いますと、区の方が現場に行ってこれがどういうふうに選定をし直していらっしゃると、見に行かれているとおっしゃっていましたけれども、それはなかなか大変なことなのだと思うのですね。ですから、地元の人がかかわっていけるような仕組みづくりをつくっていければよいと思います。   毎日目にしている景色はとても愛着もありますし、人にも教えてあげたいのですね。ですから、そういう気持ちを皆さんに発信することができる仕組みづくりができたらいいかなと思って。写真を集めて募集してみたり、市民の方から好きな風景を集めてみたり、その中、ここに限定してでもいいでしょうし、これから選定してほしいのがあってもいいと思うのですけれども、そういう市民一人ひとりがここにかかわる。そうすると、年をとった方も、それから、若い方も、みんなが自分のこととしてそこに参加することができるのではないかなと思うのですね。   私は、旧小坂邸で少しボランティアのようなこともさせていただいているのですけれども、親子連れの方が見えたりするのですね。そうすると、親子なので、小さい方も一緒について見える。そして、お父様と顔を見合わせながら、そこから見える富士山を見てすてきだねという、それがもう実感として、実際に次の世代に受け渡されているのですね、現場では。ですから、それを取り込むのがいいのではないかと感じるのです。   それには、写真を募集したりとか、あとは、市民一人ひとりに声をかける形をつくったりとか。あと、小坂邸に見える方が、小坂邸はいつも予算がないので、ちょっと壊れたところがあっても、文化財係の方を通して改修という段階を踏まなければいけないのですけれども、それがなかなかできなくて破れたままになっているとか、壊れたままになっているところがあるのですけれども、来館者の方が「これはぜひ大事にしてください」とおっしゃって、「クラウドファンディングみたいなことがあれば、自分はここが大好きなので幾らでも寄附したいと思う」とおっしゃる声が実際にあるのですね。でも、その母体になるものがないのですね。   ですから、どこかフランスか何かでお城をクラウドファンディングで維持しようと、所有者がもう持ち切れないので、それをクラウドファンディングで維持してみようというのがあって、すごく話題に。2、3年前だったかと思うのですけれども、そういうのもあって。そういう、自分が地域風景資産に対するクラウドファンディングなのか、その固定した場所に対してのクラウドファンディングなのか、それがクラウドファンディングなのか別の方法なのかはわからないですけれども、そういう形で、市民の共感を呼ぶような形で、一人ひとりの力を結集して、そして残していくという、そういう方法もこれからしていくことができるのかなと。そうするとそれは、登録に終わらずに、次のステップにつながっていくのではないでしょうかと。説明が物すごく下手でごめんなさい。そんなふうに感じることが多いです。 ○委員長 委員は現場に入られているから、非常にわかりやすいですし、思いも伝わってきます。ありがとうございます。   時間も来ていますが、今日現場を歩いてみて、私もいろいろと、界わい宣言のこの地域もよくわかったなと思いますので、場合によってはこの地域風景資産を考えるに当たっても、今まで選定した団体の方々にちょっとお話をいただくとか、あるいは我々が交流会に参加するとか、それに参加した後、風景づくり委員会を開くとか、何かしら現場を、意見を直接聞くような機会が風景づくり委員会の中であれば、もう少し臨場感の中で我々もやれるのではないかなという気がします。   ちょっと雲をつかむようなところも先生方の中にはあるのではないかなと思いますので、その辺ちょっと検討いただいてと思いますけれども。 ○副委員長 今の話に本当に賛同なのですけれども、私、玉石垣の風景が一番地元で見ていた風景で、今日のを見てすごくショックを受けたのです。私はもう今世田谷にいないですけれども、もしそれが本当に、例えば1万円募集されたら多分出すと思うというか、これなら出せるかなとか思っていたりもするので。   今までは地元の方で推薦人を持っていって、そこのところがすごくフォーカスされてやっておられたと思うのですけれども、だんだん高齢化、人材不足、これ日本中の問題ですけれども、課題がある中で、もう少し広くファンを求める仕組みみたいなのもうまくやりながら、そこにお金をちょっとうまく乗せられる仕組みを少し重ねるとか、その辺の根本的なあり方を変えないと、なかなか課題が本当に全国的な大きな課題なだけに、ここだけだとちょっと解けないなという課題だと思うので、その辺もう少しワイドにいろいろご検討される中で、第4回があるかどうかというのも考えられてもいいのかなと思いました。 ○委員長 まだご意見ある先生もいらっしゃると思いますが、時間も迫っていますので、以上で本日の議題は終わりにしたいと思います。   事務局から連絡事項をよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 次回の予定についてご連絡させていただきます。次回の風景づくり委員会は、12月ごろの開催を予定しております。日程につきましては、改めて調整させていただきたいと思います。   今、委員長からも若干地域風景資産についてはご提案をいただいたので、少しこの委員会の進め方を検討させていただければと思います。   以上です。 ○委員長 ありがとうございます。  これをもちまして令和元年の第1回の風景づくり委員会を閉会といたします。皆様、今日はありがとうございました。 ──了──