平成29年度第2回風景づくり委員会 議事概要 日 時:平成29年12月1日 午後3時00分から4時45分 場 所:生活工房 セミナールームB 都市整備政策部都市デザイン課 付属機関会議録 会議の名称 平成29年度第2回風景づくり委員会 事務局を主管する課の名称 都市整備政策部 都市デザイン課 開催日時 平成29年12月1日 午後3時00分〜午後4時45分 開催場所 生活工房セミナールームB 出席者 【世田谷区風景づくり委員会】 入江彰昭委員、岡田雅代委員、田邉学委員、古内時子委員、野原卓委員、山本裕委員、井田里美委員 【事務局】 都市整備政策部長 渡辺正男 都市整備政策部都市デザイン課長 清水優子、都市デザイン企画調整担当係長 一坪博、担当 水野幸、高野麻衣 (株)アルテップ 2名 会議の公開・非公開・一部非公開の別 公開 傍聴人の数 3名 会議次第・内容 開 会                        1.議 題 1 1)風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)【案】 ・区民意見募集(10/1〜10/23実施)の報告 ・風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)【案】の説明 ・今後のスケジュール 2.報告事項 1)界わい形成地区に関する取組み 2)風景づくりの普及啓発イベント「凸凹地形まちあるき」の報告 3)換気塔の色彩デザイン募集 3.事務連絡等 閉会 平成29年度第2回世田谷区風景づくり委員会 平成29年12月1日(金) ○都市デザイン課長 皆様、こんにちは。都市デザイン課長の○○でございます。定刻を過ぎましたので、平成29年度第2回風景づくり委員会を開催させていただきます。  委員会の開催に当たりまして、○○都市整備政策部長から、皆様にご挨拶を申し上げます。 ○都市整備政策部長 皆さん、こんにちは。今日から12月ということで、1年本当に早いなというふうに感じているところでございます。  第2回の風景づくり委員会ということで開催をさせていただきますけれども、大変皆様方におかれましてはお忙しい中、また、とても寒くなってきましたけれども、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。  第1回の風景づくり委員会を6月30日に実施をさせていただきまして、その際に風景づくりの屋外広告物ガイドラインの素案ということでお示しをし、ご意見等をいただきまして、また、区民意見等も募集を行いまして、区の中におきましては検討委員会ということで関係所管からもいろいろお話を聞きながら詰めてきたというところでございます。  そういう中で、本日、案という形で皆様方にお示しをさせていただき、ご助言をいただいて、さらに取りまとめを進めていきたいということで考えてございます。  案を作成するとともに、来年2月の第1回定例区議会におきましては、風景づくり条例、この皆様方からいただいた仕組みを条例の中で一部改正をさせていただき、実施できるような環境を整えていくということで考えてございます。大分いろいろなご助言等いただいて、まとまってきたというふうに思っております。  実は、11月27日から第4回区議会定例会という区議会がございました。その中で、風景づくりに関します質疑が何点がございました。ある会派から出たのですけれども、この風景づくりのガイドラインということで、作成については評価するということでお言葉をいただきました。その際に、この風景づくりについて、さらに進めていくに当たっては、区民の方、広告事業者、建て主というよりも施工者、それから行政、ここの連携がしっかりしないと本当のところの風景づくりの推進につながっていけないと、ここが肝ではないかということでご指摘もいただいております。  区としましても、各委員の皆さんを初め、区民の方々のご協力をいただきながら進めていきたいというふうに思っております。  本日は、ご意見、ご助言等いただきまして、取りまとめさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ありがとうございました。  それではまず、本日の委員の皆様の出席についてご報告いたします。本日の委員のご出席は7名となっております。したがいまして、本日の委員会は、世田谷区風景づくり条例施行規則第34条に定める会議の定足数、委員の2分の1以上4名に達しておりますことをご報告いたします。  それでは、世田谷区風景づくり委員の皆様をご紹介いたします。  委員長の○○○○様でございます。 ○委員長 よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 副委員長の○○○様でございます。 ○副委員長 お願いします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 続きまして、本日出席しております区の職員を紹介いたします。  都市整備政策部長の○○でございます。 ○都市整備政策部長 ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 続いて、事務局を紹介いたします。  都市デザイン企画調整担当係長の○○です。 ○事務局 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 都市デザイン担当の○○です。 〇事務局 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 同じく、○○です。 〇事務局 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 では、ここからの進行は、世田谷区風景づくり条例施行規則第32条第2項により、○○委員長にお願いいたします。委員長、よろしくお願いいたします。 ○委員長 皆さん、本日は、忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。これより平成29年第2回の風景づくり委員会を始めたいと思います。  まず初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。 ○都市デザイン課長 資料につきましては、あらかじめ委員の皆様に郵送させていただいておりますが、本日改めて机上に配付しておりますので、ご確認をお願いいたします。次第であわせて確認させていただきます。  次第がございまして、資料1が「【素案】への区民意見募集の報告」でございます。  資料2が「風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)【案】」でございます。  資料3が「今後のスケジュール」でございます。  資料4が「界わい形成地区に関する取組み」ということで、資料4という番号を振ってございませんが、「これからの奥沢」というカラーのチラシと、その後ろにA3の資料がカラーでございます。  資料5が「風景づくりの普及啓発イベント」で、「凸凹地形まちあるき」の資料でございます。  資料については以上でございます。  また、参考資料としまして、世田谷区全図、都市計画図1、2、風景づくり計画を机上に配付してございますので、ご確認ください。  以上が、本日の資料でございます。お手元にない方がいらっしゃいましたらお知らせ願います。よろしいでしょうか。  では、お願いいたします。 ○委員長 本日、区のほうから議題が1件と報告事項が3件ということになっておりますので、それぞれ事務局から説明をお願いいたします。 ○都市デザイン課長 まず、議題でございます。  議題は、屋外広告物に関する風景づくりのガイドライン【案】についてです。  本年、10月1日から10月23日まで実施いたしました区民意見募集のご報告、ガイドラインの案、それから、スケジュールの案をご説明させていただいた後に、委員の皆様からご意見、ご助言をいただきたいと考えております。  担当係長の○○より説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○事務局 改めまして、都市デザイン課の○○です。  資料が多くございますので、要点を絞って、スライドに整理をいたしました。前方の画面を見ていただければわかるようにしております。  まず、私からこの議題、区民意見募集から今後のスケジュールまでを最初に説明させていただいた後に、ご意見、ご助言をいただければと思っております。  前回の委員会でお示ししました素案を区民の皆様に公開しまして、区民意見の募集を行いました。10月1日から10月23日までで、34名の方から、84件の意見がありました。  募集方法は、区のお知らせやホームページ、それと、無作為抽出で500名の方には、「ご意見をいただけませんか」というような形で直接素案をお送りしております。  お手元の資料は、大きな項目を分類分けしていて、同じような意見があればそれを固めて、それに対して回答しているというような資料になります。数の多かった意見、主な意見を少しだけここで紹介させていただきたいと思います。  まず最初、No.1からNo.19までの主な意見としては、総論的にはガイドラインに対して肯定的な意見でした。今回ガイドラインをつくることに対して、賛同し、期待します、街中が洗練された雰囲気になるといいですねという形で、ガイドラインに対して好感を持ったという意見が、多くございました。  ガイドラインを読んでいただいた方の中には、もう既に看板が街なかには設置されていますので、その看板はどうするのですかというような、質問がありました。それについては区の回答としては、今あるものについてガイドラインをつくったので、撤去、再設置をしてくださいということは難しいと考えておりまして、それにかかる費用負担もあるので、盤面を変えるときにガイドラインを参照していただき、誘導できればと考えております。  ほかに夜の看板もありますので、夜間照明についてもガイドラインに書いたほうがいいのではないか。パチンコ店など広告ネオンは建物に反射したり、まぶし過ぎるものもありますという話がありました。夜間照明について特にガイドラインに記載していなかったのですが、今回この意見を踏まえて、内照式であったり、間接照明であったり、いろいろな照明方法があるので、ガイドラインの中で照明の方法を追記するような形にしております。  これは、カラーユニバーサルデザインです。色に対して、色弱者といわれる方への配慮、色を落ちつかせることで見つけづらくなるのではないかというような意見がありまして、それについてもカラーユニバーサルデザインという基礎知識的なことをガイドラインの中に入れたいと思います。  例えば、グレーと紺、これは、赤と緑ですね。これをはっきりとした明度差をつけることで見やすくなります。この左側が悪い事例で、右側がいい事例です。看板をつくる業者側にしてみれば当たり前の基礎知識的なところですけれども、たまにオーナーさんがデザインもされる場合もございますので、ガイドラインを見ればそういった基礎知識もわかるようにしていきたいと思っています。  主な意見は以上になります。実は、素案をつくっている段階で、業界団体にヒアリングをしました。素案を持って、お示しをして、屋外広告物の大きな団体としては、この3つと、それと区内には建築士会、建築家協会というものがございます。実際に計画をされる側の方々に素案を見ていただいて、ご意見をいただいてきましたので、それも簡単にご報告させていただきます。  こちらも、実際の事業者も、改善例の図版が多くて、文字よりもビジュアル的に示しているので、それはわかりやすくていいのではないか。それと、ガイドラインの構成としては、その地域のゾーンごとに考え方を示しているで、実際の看板をつくる場所に対応して、それもいいのではないかと。もう1つは、クライアントに対しても、看板を計画する側が説得するのにたまに時間がかかる場合があるらしいので、「世田谷区はこういうふうに考えています」というようなガイドラインがあれば、クライアントにも話もしやすいのではないかと、比較的肯定的な意見が多くございました。  一方、これは札幌で起きた事件なのですけれども、2015年に起きた札幌の「○○○○」の看板が落ちて、下を歩いている女性の頭に当たってしまって、意識不明の重体になったという事件がありました。そういった看板が老朽化している時期にも差しかかっているので、安全管理という面についてもガイドラインで触れられないかというご意見を強くいただきました。大手チェーンや銀行の支店などは必ず定期点検をされているようなのですが、個人経営のお店はそれが行き届いていないと思われます。「安全点検の時期にかかっています」というお知らせするというアドバイスをいただきました。  私どもも、国交省もオーナー向けの安全管理のガイドブックで、どういうところを点検してくださいというようなガイドブックをつくったりしているので、安全管理についてというのは確かにご意見をいただいて考慮しなければと考えております。ガイドラインとしては景観の話をメインで扱いたいので、関係部署と連携をして、そういった普及啓発も、安全管理に関するペーパーを差し込むとか、これから連携、調整をしていきたいと考えているところです。  ほかの自治体もガイドラインをつくっていて、「事例に偏りがあるガイドラインもありました」という話を事業者の方から言われました。例えば、これはチャンネル文字という、切り文字なのですが、切り文字ばかりの事例を載せられると、切り文字にしないといけないのではないかと感じるので、優良事例をたくさん載せてもらいたいが、偏らないようにしてほしいとの率直な意見をいただきました。  それと、ガイドラインの運用は、事業者さんは自分たちが手続きをするので、役所のスケジュールがもっとスピーディになるように、発売日とか、お店のオープンは決まっているのだから、それに合うようにとの意見がございました。役所に出して1カ月かかってしまうとなかなかスケジュールに乗ってこないので、そのスケジュール感の話と、誘導は担当者がかわっても同じ誘導をしてほしいという、一貫性やメリハリのことなどのご意見を頂きました。  また、優良な事例、例えばいい看板はホームページに掲載するなどしてもらえると励みにもなりますという、現場サイドの生の声を聞けてよかったと思います。これはガイドラインの運用のときに、しっかり私どもも反映していきたいと思っています。  ここまでが区民意見募集と、事業者へのヒアリングの結果になります。  ガイドラインの案をご説明しますが、基本的には6月にお示しした素案からの変えたところをメインにさせてください。全部説明してしまうと重複するところがございますので、素案からどのように変えていったかというようなお話をさせていただきたいと思います。  ガイドラインの構成自体は、1章に目的や対象、誘導の方針、指針、考え方を示しています。これは素案から変えておりません。素案と同じです。  わかりやすさを補完する意味で、先ほど言ったユニバーサルデザインの基礎知識だとか、その看板を作る上の基礎知識や用語集を後半につけ加えた点が素案からの変更点です。  3ページをごらんになっていただくと、素案から変えたところは、たしか○○委員からご指摘があったかもしれませんが、「普及啓発冊子広告風景のブックもうまく連携を」という内容を踏まえまして、手続きの中に参考資料として、「こういった普及啓発ブックもあります」と、ガイドラインの中でお示しをしています。  4ページ、5ページは、ガイドラインの全体の構成がわかるような形にしております。事業者さんがどの地域でどんな看板をつくるかといったときに、全体を読み込むのは時間がかかるので、自分がどういった看板をどこに出すか、そういったことを誘導できるページを設けました。ガイドラインの全体の構成を見て、該当ページへ速やかに案内できるような構成に変えております。  それと、これは素案のときにも説明しましたが、世田谷区の屋外広告物の特性はどうなのかというのを7ページで簡単に紹介しております。写真にあるように、世田谷の大半を占める「住宅地」というのは基本的には屋外広告物の禁止区域になっております。数も少なく、こういったパーキングのサインだったり、事業所のちょっとした看板がある程度です。そういった現状をふまえた特性を紹介しております。  「駅周辺、商店街など」は、数も多くて高密度にあります。表示面積もさまざまで、小さいものもあれば大きなものもあります。活気や賑わいを演出するために、たくさんの彩りがされている「駅周辺、商店街など」ということで事例を出しております。これは、両方とも二子玉川駅周辺になります。  それと「幹線道路沿道」というのは、車だとか歩行者向けで、比較的大きなものが多く設置されています。遠くから視認できるように大きなものが設けられるので、広範囲の風景に影響を与えるという特性を書いております。  ここからは素案に示した事例で、第1回風景づくり委員会で示した事案はこれです。ビフォーアフターで、こういうふうに左から右に変えると良質な屋外広告物の風景がつくれますというふうにしていたのですが、このページが比較的落ちついた色味のものばかりあって、「何か色を使っちゃいけないんじゃないか」というようなことを事業者さんにも言われました。そういう意図はなかったのですけれどもこのページが落ちついたページになっているので、こういうふうに変えました。歯医者さんはブルー系のものを使っているので、少し色味を入れて、装飾し過ぎない程度に誘導イメージの偏りのないよう配慮をしたページになります。  それと、素案のときに色をやたらと使わずに、アクセントに使うほうがいいですという話がありました。薬局の事例は、陳列も1つの広告物になるので、それも入れさせて頂きました。こういった陳列物があって、さらに看板に色を使うとどうしてもガチャガチャしてしまうので、これは紫がかっていますけれども、実はえんじ色をイメージしていまして、コーポレートカラーが例えば赤っぽい色であれば十分にアクセントになりますという事例に、リアリティを持たせるような形で修正をさせていただきました。  これも、もともとこういう事例をつくっていました。実際歩いていても見えないところに看板がついているのですね。これは何て書いてあるかわからないのですけれども、誰にも見えないところにもついていたり、各階に看板が設けられて、見えないところは下のほうに集約したほうがいいですとしていました。これに歩行者の視点を加えました。歩いてみると、この上は全然見えません。2階、3階ぐらいまでしか見えないですけれども、こういうふうに集約すると、このビルの上までの情報が手に入るという形で、こういった引いた視点と、歩行者のアイレベルという視点で、事例の見せ方を工夫しましたというのが前回からの修正です。  照明については、具体的な項目、先ほど言った照明の方法も設けたり、世田谷の場合はこういう幹線道路の大きな建物の裏というのは住宅地が後背地にありますので、看板は夜照明を落としたりして、比較的周辺の住環境への影響を小さくしてもらいたいという考えで、下の部分は、歩行者空間は明るく安全にという考え方を示しております。  これは、トータルデザインです。デザインされた建物に対して、後から看板だけペタッとつくことによって少し一体感がなくなるのではと、素案ではこのように出していました。もう少し改善された印象を強調しようということで、せっかくの建物にこういうものがペタッとついてしまうと印象が悪いですけれども、切り文字にしたり、建物との一体感を出すことで、ビフォーアフターのよさを改善しました。これだと何か、こっちのほうがいいのですけれども、こっちも別に悪くないかなという意見もあって、テクニカルなところを少しブラッシュアップしたような感じになります。  こちらは、店先のデザインですけれども、よい事例としてこれを挙げました。看板はあるのですけれども、その店先に人が集まれる、緑がある、ベンチがある、そういった店先の空間をうまくつくってもらえばまちに賑わいが出るという意図が伝わる事例に変えさせていただきました。  それと、今回ガイドラインでは窓面の広告物も対象にしております。この事例を業会団体の方に見せましたら「すごくいい」と言われまして、ビルのオーナーさんに見せて理解させるにはとてもいいだろうという意見がありました。  庁内からは、「ただ、こういう視点まで見る場所というのはあまりないんじゃないか」という話もありましたので、これも少し改善しました。今言った全体像に加えて、アイレベルでの見せ方を合成でつくってみました。実際こういうビルは下から見るとこんな感じになるのですね。ビルの上のほうはあまり見えないのだけれども、主張し過ぎているものがあって、トータルでデザインをして、このぐらいでも十分に看板として機能するだろうというところで、こういう見せ方にして歩行者の視点を加えたというのが改善点になります。  それと窓面広告で、ショーケースのように、これは看板を窓の裏につけているいい事例で載せていたのですが、もっとわかりやすい事例があったので修正しました。これは普通に全面にシートで張っているのではなくて、下げたところに大きな看板を設けることで建物の雰囲気も大分変わってくるので、こちらの事例も前回からの修正点です。  地域別の方針につきましても、前回と考え方は基本的に変わりません。風景づくり計画のゾーンごとに、低層住宅系ゾーン、商業系ゾーン、それ以外のゾーン、水と緑の風景軸、それぞれのゾーンでの考え方を示させていただいておりまして、基本的にはそのエリアの特性と、そのエリアであるべき屋外広告物の姿、それと、細かく誘導基準というような形にさせていただいています。  こちらも前回どおり、イメージをできるだけ伝えるビフォーアフターです。少し過剰に主張し過ぎているパーキングだとか、建物と不ぞろいな看板が出ているような風景を、自動販売機の色とか看板の色を少し彩度や明度を抑えて、建物と一体的になるような看板とする。こういったまちになっていくのではないかという目標値をビジュアルで見せております。  同じように、世田谷には1階が店舗で2階が住宅というような住宅共存系ゾーンのエリアがかなり多くございます。そういった中で、それぞれのビルでガチャガチャとするのではなくて、例えば低層部だけに看板を抑えるとか、夜間の照明は後背の住宅地に配慮するようにしていただきたいと、イラストで示しております。  商業系ゾーンは、どちらかというと看板をたくさん出して、賑やかなまちにしていただきたいとは思っているのですが、少し配慮すると大分まちの雰囲気が変わってくるということで、イラストで表記しています。色づかいであったり、窓面の広告物であったり、看板の突出したものを整えることで、街並みとして、賑わいもありながらも落ちついた雰囲気ができると、商業系ゾーンのイメージをつくっております。  最後、水と緑の風景軸は、背後に緑の多い国分寺崖線の緑があるところに店舗の事例になります。どうしてもロードサイドだと原色を使ったような、こういった建物が出やすいのですが、これも背景の緑に合う色がございますので、そのあたりをうまく使って、十分これでもわかるのではないかと、色づかいだとか、緑への配慮ということをイラストでイメージしています。  最後は、特定区域、具体的には専門家の協議を入れて調整をしていこうと思っているのです。まずは、環七、環八に面する大きな看板は特定区域として、このガイドラインに基づいて協議を実施していこうと思っています。  そこについては、少し細かく誘導指針をつくっております。このように表示面積が大きく、区内を代表する幹線道路として環七、環八がございますので、先導的に調整をしていきたいと考えております。  具体的には環七、環八に面する敷地に大きな看板を10平米を超えるものを出すときには、私どもとの協議が必要になってくるということをガイドラインの中で記しております。  例えば、ビルの屋上に乱立する看板ではなくて、2つ看板を出すのであれば、それを1つにして建物と一体感を出していただきたい。スカイライン、高さをそろえたり、そういったものに配慮していただきたいところをポイントで書いております。  それと幹線道路の交差点については、交差点はいろいろなところから見えるものですから、看板がどうしてもいろいろなところに向けて出がちなので、建物との一体感だとか、全体の調和を図っていただきたいということを記しております。  また、世田谷区内は少ないですけれども、地方の幹線道路では街路樹からいたずらに看板が突出している場所もあります。そういったことではなくて、緑と調和するような感じも出していただきたいと考えております。  こちらも前回お示しした、例えば、世田谷に家電量販店ができたときには、世田谷バージョンで、色数を抑えたり、形態の意図に対しての配慮をしていただきたいというイメージを描いております。  この案につきましては、ガイドラインの素案は6月30日にお示ししてご意見をいただきました。今日が12月1日の第2回の風景づくり委員会になります。この案は、3月にはガイドラインとして策定しまして、来年度、7月から、一応3カ月の周知期間を設けて、7月から運用していきたいと考えております。これから3月に向けて、案に対してご意見、ご助言いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  私からは以上になります。 ○委員長 説明ありがとうございます。  それでは、これから20分ほどお時間をいただきまして、委員の皆様から、ただいまの区民意見募集、そして、ガイドラインの案について。大分ブラッシュアップされてきたという感じがしますが、ご意見、またご質問等ございましたらよろしくお願いいたします。 ○委員 今回お送りいただいた案を拝見して、素案の段階から、イラストとかシミュレーションとか、そういった部分でブラッシュアップしていただいて、ビジュアル的にも非常にわかりやすいものになったと思いますし、区民意見の募集結果などを拝見していても、賛同する意思を、あえて賛同するという意思表示をしてくださる区民がすばらしいなと感じました。そういう区民の声を受けて、これからこのガイドラインが運用されていくということは、非常にタイミング的にもよかったのかなと感じました。  私は、他の都市ですが、既にこういったガイドラインや条例を通した屋外広告物の協議、調整というのをやらせていただいています。今回このガイドラインがこの後の協議とか誘導のツールとして使われることになると思うので、何点か可能な範囲で調整いただければと思います。  4点ほどあるのですけれども、1つ目は23ページなのですが、一般地域の商業系ゾーンです。このゾーンは世田谷区の中でも最も屋外広告物がたくさんつくゾーンであります。実態を見ても窓面の広告物等が多い地域なのですが、シミュレーションでは窓面の広告物を窓の内側に、少し離隔をとって入れていただいて、見え方がマイルドになっています。その見え方の問題と同時に、比較的多いのは、同じ情報を同じ壁面に反復して表示するという例が多くて、これが景観を混乱させる一因になっていると感じます。  実際に、他地域になりますけれども、拠点駅の周辺で屋外広告物の実態を調査すると、例えば、全く同じ情報が同じ壁面の同じ方向に3面ついているとか、4面ついているというのがあって、それが1つに集約されると非常にシンプルになる、非常に品がよくなるということもあります。例えば、このガラスの内側の表示物については1つずつにして、ガラスのすっきりとした建築が見えるという形にするというのも、1つ案としてはあるということです。  それから、前後してしまうかもしれませんが、一番最後なのですけれども、「基礎知識」のところで、「人が認識できる文字の大きさ」というのを入れています。これはデザインブックでも使っていた文字と視認距離の問題に当たる部分ですけれども、ガイドブックでは比較的小さい、商店主さん向けの看板を相手にしていましたのでこういう数値でいいのですが、こちらのガイドラインはどちらかというと幹線道路沿いで、300メートル先の交差点から見せるためにどういう規模を設定するかとか、200メートル離れた駅のホームから見えるからこういう大きさにしたいのだとか、そういう方々を相手にする資料になると思いますので、このスケールではなくて、もう1桁、100メートル、200メートル、300メートルというような、1桁上のスケール感の情報を掲載してあげると、過剰に大きくなるというのを抑えられるのではないかと思います。  実際に、幹線道路沿いの屋上広告、カーディーラーさんなどは、2メートル、3メートルという文字高を使っていますので、そこまでは必要ないよと抑えることも必要かと思います。  あと、同じページで、照明について加筆した部分は、これは照明の幅を広げて、一般的には外照式の、きらっとしたものがつくことを抑える上でこういう幅を紹介するというのは非常に効果があると思うのですが、特に住宅地では色温度の低い温かい色の光の看板というのがやすらぎにもつながる要素であると思いますので、もう一つの照明の要素として色温度についても触れてもといいかなと考えます。  それと、17ページのところで、映像装置つきの広告物、これも広告物のスタイルとして、今後どんどんふえていくと感じるのですが、この部分で、ガイドラインの構成として、最初の文章で配慮することについて述べて、その後に「計画のポイント」ということで要点をまとめています。その中で、非常に重要なことが幾つか抜けているという印象があります。1つは時間帯の問題で、周辺の明るさや時間帯というのを入れると、有効なのではないか。それから、もう1つは、動画のモーションのスピード、非常に激しく点滅するとか、激しく入れかわるというのが交通安全上もよろしくなかったりしますので、時間帯とモーションスピードについて、一言ずつでもこのポイントの中で紹介すると、調整がしやすくなるかと思います。  実際に今、4つほど意見を申し上げましたけれども、こういうところが、受け入れていただける部分でもあるので、なるべくお互いに調整してよかったというガイドラインになるように意見を申し上げました。 ○委員長 ありがとうございます。  ほかにいかがでしょうか。 ○委員 カラーのユニバーサルデザインを大分明記されているのですが、いろいろな方がいらっしゃるので、ユニバーサルデザインについてのことをどこかに記述されているといいなという気がしました。 ○委員 どうしても広告物というと視覚のものなので、目の障害の方で。 ○委員 色がメインですけれどもね、もちろん。  あと、視点の問題とかね。動きの問題。音声は発生させないとありますけれども、何か書いてあるといいなと思いました。 ○委員 区民の方の意見の中に、そういうのが大分あったような気がします。なので、ユニバーサルデザインのところはもう少し踏み込んでもいいかもしれないですね。 ○委員長 ユニバーサルデザインは31ページの最後に触れているところですね、基礎知識のところに。  あとは、具体的にどちらのあたりに触れていますかね。 ○事務局 今は、基礎知識だけですね。 ○都市デザイン課長 ユニバーサルデザインとは言っていないのですが、9ページの文字のところで、「シンプルで読みやすい文字」というところは関係すると思いますので、そこで少し触れられるかと思います。 ○委員 補足で。この9ページは広告と、それから必要な情報というのは分けたほうがよいと思います。  字が小さくて見つからないとか、目立ち過ぎてもいけませんが、広報的な広告、知らせなければいけないもの、学問的には知らないのですが、わかりやすい見せ方があるといいという気がしました。 ○委員長 今のは、文字の大きさということで。 ○委員 大きさというか。広告的に、本当に探さなければいけないものとの区別がみんな同じトーンになってしまうと見えなくなってしまうので、もし先進的な知恵があれば、それを抑えるとどうかなと思います。 ○都市デザイン課長 今、8ページの情報のところには、伝える情報を整理するというのがあるので、そこも関係あるかと思います。 ○委員 例えば、この事例の中ではピクトグラムという絵文字のようなものを使って、文字が多少読みにくくても、そこがポイントになっています。11ページの事例で、ドラッグストアの事例がありますが、調剤薬局などで薬を扱っていますので、薬の部分だけはあまり彩度を下げずに、一定の誘目性が確保できるようなデザインの調整をしています。こういうところで見ていただければ、ユニバーサルデザイン的な観点とか、緊急性を要するような業種、業態の視認性というのは確保できているとみていいと思います。 ○都市デザイン課長 今、お話を伺っていて思ったのは、多言語に関しては、今回ここで触れていないのですが、それも、広告ではどうなのでしょうか。 ○事務局 UDという観点ですね。外国人にもわかるようにという。 ○委員 緊急性のあるもの、薬とか。例えば、ヨーロッパに行くと、薬屋さんは必ず緑色の十字なのですね。赤の十字は病院ですけれども、緑の十字は薬だなと何となくわかるようになっていたりするので、緊急性のあるものだけでいいと思います。  あとは、カフェなのか歯医者なのかわからないという話は、広告を出される方がいろいろな国の人にわかってもらえなければいけないとなったときに1つのデザインとして整理することであって、みんなが英語と中国語を表記しましょうということではなくて、それは役所のサインとは違うので、いいのではないかというふうに思います。  あまり神経質になると、本当に、アラビア語が載っていないとか、そういう、どれを載せてどれを載せないかというのも難しい判断だと思うので、基本日本なので、日本語があればいいのではないでしょうか。 ○事務局 伝える情報を整理するといいながら、そういうのまで言ってしまうと、何が言いたいのかわからなくなっているというのもあるので、その辺りは難しい。公共サインとは分けて考えるところかと思います。 ○委員 そうですね。 ○副委員長 最初2ページがいきなり屋外広告対象のようになっているのですが、一般の方がまちで見るときに、サインと広告物の差というのも必ずしも明確にわかるわけではないので、その前に、サインとかいろいろな広告物がある中でここを対象にしていますというのを、きっちり書いたほうがいいという気がします。  もちろん、そこまで全部この中に盛り込めるわけではないので、対象はここなのですけれども、その1個手前としてはもっとほかのものもあるのだということを、今回屋外広告物でやりますという、そこが明確なほうがいいと思いました。 ○委員長 最初の2ページ目の前に、それがあっていいということですかね。2ページ目の「対象例」の中に表現されてもいいかもしれないですね。 ○委員 「位置づけ」のところに説明があれば、それでいいのかもしれないですね。 ○副委員長 全体としては非常によくまとまっていてこれでよろしいかなと思ったのですけれども、3点あります。  1点目は15ページ目今の話とかなり関連するのですけれども「トータルデザイン」というの入れていただいて、今回このガイドラインは業者さんも含めて使っていくので、それぞれは要素別で書かれていていいと思うのですが、このページはトータルで見ていきましょうという大事なページだと思っています。  ここで、例えば一番下の「計画のポイント」の中で建築物との一体もあるのですが、右下の写真で、標識とか、サインとかの関係も大事だと思います。工作物だったり、附属物、サイン同士も含めて全体で一体的に見えることを意識して考えていくところが、示唆できるといいと思ったのが1つです。  今のに関連して、基本は規制ではないと思うのですが、積極的に広告物同士をうまく使って魅力的にして街並みをつくった事例など自分たちでポジティブにうまく生かせば、いい取り組みができるというポジティブな内容を示してもいいと思っています。ご意見の中にも、制約が多いと自由を阻害するのではないかというご意見がいくつか出ていたと思うのですが、制約ではなくて、風景デザイナーさんとディスカッションをしていく中で、よりいいものであればどんどん創造的に考えていけますという空気が出てもいいのかと思います。  一方で、きっちり抑えていかなければならない面もあるので、全体にそれをちりばめるのは難しいとは思います。そういう選択肢ではないですが、方向性もあるという雰囲気は出ていたほうがいいのかなというふうに思いました。それこそ、先ほどの2ページ目の参考資料のデザインブックとの連携でもあるのですが、こちら側にもそういう空気は醸し出していたほうがいいというのが1点目です。  2点目は全然違うのですが、これは前回も申し上げた話でもあります。26、27ページの特定区域の話で、今回環七、環八を取り上げていますが、世田谷通りぐらいのクラスが一番、歩行者の目線から見たときにぎりぎり、両方がかみ合ってしまうという、場所なのかと思っています。今回はそんなに広げてはできないと思いますが、もう一段、幹線道路の中でも一段下がると言ってはおかしいですが、幅員のあり方でも、何かそういう配慮ができるように、後々考えていくというような示唆があっていいのかなと思っていまして、特に環八ぐらいの幅員だと、事前確定的というか、大きさとか、マンセル値とかで、抑えられるというところもあると思います。人と近いところになってくればくるほどどうしていいかわからないというか、協議しながら何か考えていかないと難しい案件というのもふえてくるという気もしています。こちらのむずかしさはなかなか聞いてもらえないと思います。逆に一段下がってくると、どういうふうにしたらいいだろうというディスカッションが必要になってくる場面もあると思います。そういうところで何か協議誘導できるような、そういう選択肢がふえていくといいと思いました。  最後、これは細かいのですが、今回一番新しい中で、外照式とか、項目をふやしていただいたと思うのですが、後ろの「基礎知識」のところに書いてあることとリンクといいますか、※でこっちのページへというような、何かそういうのがないと。 ○事務局 例えば12ページをごらんになっていただくと、右下に基礎知識のP30「歩行者の視野」を見てくださいとなっています。  申し訳ありません。資料送付の後に、そういったものがあったほうがよいと入れました。 ○副委員長 何となく、用語集はいいかなと思うのですけれども、基礎知識は重要なことが書いてあって、一番後ろにあると何かおまけかなといって見られない感じがあって、本当はコラムのように入っていたほうがいいのかと思います。せめてリンクだと申し上げました。  そういったところですかね。以上です。 ○委員長 今のお話の、その基礎知識のところというのは、例えば、この最後ではなくて、(2)の地域別誘導の前ぐらいには入らないのですか。入る感じにできるのですか。 ○事務局 理想はそのジャンルで、それに見合ったコラムのような形になると思います。  ただ、構成上なかなか、あるところとないところが出たり、レイアウト上難しいので、最後にまとめています。 〇都市デザイン課長 間に差し込めるか。 〇事務局 差し込むほうがまだ。それはあるかもしれないですね。 ○委員 私は、デザインブックもあるので、それと一緒に見るということを考えれば後ろでいいと思うのですけれども、例えば、帯の色を変えるとか、何か一連の話と区別したほうが見やすいのかなと。ずっと同じ色の帯がついている中で、帯の色は途中変わったりするのもどうかなと思います。 ○事務局 若干変わっています。 〇委員 若干変わったりするのですが、用語集は、例えばページ全部が水色みたいな、それぐらい、このページ違うよねというほうが。 〇事務局 紙面レイアウトで工夫してみます。 ○委員 認識しやすいのかなと。 ○事務局 確かに、屋外広告物のデザインのことを言っていて、ガイドラインがデザインされていないと説得力がなくなりますね。 ○委員 そうですね。  ただ、本当に画像とかの事例が多いので、わかりやすいと思います。 ○委員 意見が分散してしまうのかもしれないのですけれども、確認したかったのが、この資料3の手続きを見ますと、今後は東京都との調整とか、議会の報告などあるのですよね。このガイドライン自体を議決するという話ではなく、ここでいう条例の改正というのは風景づくり条例の改正で、その中でこのガイドラインを位置づけるということでしょうか。 ○都市デザイン課長 そうです。ただ、このガイドラインの内容も、この過程でフィックスしていきますので、本日いただいたご意見をもとに修正を加えて決定していくという流れになります。 ○委員 1つ思ったのは、4ページ目に、幾つかゾーンとして水と緑の風景軸まで提示されているのですが、今後界わい形成地区を検討する中で、例えば奥沢地区などの具体的な地区が出てくると思います。そうした地区で屋外広告物などについて自主的に「自分の地区はこういう特性にしたいんだ」というエリアが出る可能性もあると思うので、今の時点ではないけれども、そういうこともできるということはガイドラインのどこかに示されていましたか。 ○都市デザイン課長 示していないです。 ○委員 何か可能性として書いてもよいかもしれませんね。。 ○事務局 そうですね。 ○委員 さっきの説明でも、関係団体の方もすごく良いと言ってくれて、資料にある意見の中で反対だという人もいないと思うので、みんなが良いと言っているのになぜ実態がそうならないのかなというところが課題だと思います。ガイドラインはこれから運用していく話だと思うのですけれども。  以前、委員会で言ったと思いますが、どこか目的地に行くときに、スマホで地図を見て、目的地に行くと、いちいちキョロキョロしなくても来られたりします。実際、街頭でも視覚障害のある方が、その障害に応じていろいろな機材、今、アプリなどがあると思うので、声をかけようと思ったら自分たちで何か操作していたので、声がけはやめました。  そういう目的地にたどり着くための新たな方法も出てきているので、別な方法も出てきているので、この10年で、もしかしたらすごく変わるかなという期待をしています。今までの既存の屋外広告物で更新しないものについても今後の課題かなと思いました。このガイドラインは、窓口に来ないと届かないのですかね。こういうものがあるということを、世田谷区としても普及啓発にぜひ力を入れていただきたいと思います。 ○事務局 今、○○委員の話で、実際私どももヒアリングで感じたのですけれども、そういう協会に入っている方々の意識は高くて、こういったものに賛同してくれるのですが、そういった協会などに加入していいない看板業者ではない方がまちを彩っている場合もあるようですね。要は、テナントさんに頼まれて建築業者や、内装業者の方が、看板も一緒にやってしまったというケースもあるので、業界団体に加入している方々は同じ方向を向いていらっしゃって、好感触を得たというようなところが、ヒアリングをして感じたところです。  「これいいと思っているのに何でそうならないの」というのは、そういうところにあるのかもしれないですね。だから、そういったところにも普及啓発をしていかないと、看板の専門ではない方が、実はまちの看板をつくっているという実態もあるようなのです。そういう方々にそれこそ見てもらってというのは重要かなと。  実際にヒアリングに行くと、業界団体さんは「完成したら200部送ってほしい」とか、「300部送ってほしい」と言われていまして、興味も示して頂いています。業界団体の方には周知も徹底してやっていきたいと思います。 ○委員 そういう業会団体さんが引っ張っていってくれれば、看板の常識とか、今どきふうの看板というのが何となくこっちへ流れていくということで、これを実際手にとってごらんにならなくても、「今どきだったらデザイナーとしてこれは出せないよね」というものが淘汰できてくれば、本当にそうだと思うので、初めてやることですから、一気に何でもスパッときれいにはいかないと思うので、工夫を重ねて、みんなが協力をしてそういったツールの第一歩としては使いやすいと思います。  あとは、積極的にホームページとか、区で表彰したりとか、目に触れやすいところで「こういうものがありますよ」と、人が興味を持ってくれたり、積極的に参加しようかなと思えるベネフィットが何かということを行政サービスとしてしっかり組み立てていくことで大分変わるのではないかと思います。 ○委員長 ○○委員、何か。ご感想、ご意見。 ○委員 そうですね。ここに新しく意識の高い方がつくられるところはそうやってどんどん変わっていくのでしょうけれども、もう既にできているところとか、例外的に可能になってしまって景観から外れてしまったりとか、そういう例外的なものをどのようにこれからおさめていくのかというのは今後の課題なのかというふうに思います。  基本的な発想はもうこれ以上はないと思います。 ○委員長 ありがとうございます。  私からは、先ほど○○委員からもお話ありました「トータルデザイン」では、建築物だけではなくて、周辺環境とか、周辺景観とかも一体となるような文言を「計画のポイント」に、周辺との調和をつけ加えていただければありがたいと思ったのと、○○委員からもUDの話がありましたが、14ページに、図や記号ということですが、そこにユニバーサルデザインのことを考慮してとか、書き加えることができれば、いかがかと思いました。ピクトグラムという言葉を入れるのが適当なのか、もしくは、UDのこととも関係して配慮してほしいと書き加えるか、14ページで加筆できればと思いました。  皆さんからご意見、ご感想、よろしいでしょうか。  それでは、議題1を終わりにしまして、その次の報告事項を事務局からお願いいたします。 ○都市デザイン課長 では、報告事項の1点目「界わい形成地区に関する取組み」についてでございます。こちらも担当係長の○○よりご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○事務局 またスライドで説明させていただきます。  報告事項が3つありますけれども、まず、界わい形成地区、今年度取り組みを進めていますので、その報告をして、皆さんにご意見や、報告についての感想をいただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。  前回ご説明しましたが、界わい形成地区については、奥沢の二丁目界わいの「奥沢・土とみどりの街づくり宣言」として、界わい宣言をしている地区をモデル地区と選定しまして、風景づくりを重点的に進める地域としての検討を始めたところです。  この地域は、町会の単位としては一、二、三丁目が1つの町会でございましたので、いきなり二丁目だけで検討するのではなくて、町会さんと連携をとって、一、二、三丁目を対象に検討を始めました。  今年度からの新しい委員さんもいらっしゃいますので、少しこの地域のことをご説明しますと、二丁目には旧海軍村住宅というのがございます。「何で奥沢に海軍村?」とお思いかもしれませんけれども、大正末期から昭和にかけては、約30世帯の海軍将校の住宅がございました。  というのも、ときの海軍の基地は横須賀にありまして、海軍省は霞ヶ関、海軍大学校や研究所が目黒にあったということで、奥沢は通いやすかったと、単純にそれだけなのですが、奥沢に海軍関係の将校らが住んでいました。旧海軍村跡という石標もございます。  当時の住宅というのは洋風の建物で、シュロの木が何本か植えてあるというような、いわゆる洋風の建物の街並みが広がっていました。  戦前まで敷地は、大体1軒あたり200坪が標準面積で、比較的大きな敷地で住宅がつくられていたので、緑豊かな低層の住宅地という街並みを形成していました。  そういった旧海軍村の風景や、奥沢のまちの風景を守り育てていこうと、「土とみどりを守る会」という会が活動をしています。現在、会員は200名を超えて、地域の歴史などをニュースで発行したり、地域に掲示板が至るところに置いてあって、情報発信をしています。土とみどりを守る会の掲示板には、旧海軍村の歴史ついても紹介されています。  また、シンボルフラワーとして、チェリーセージを各住戸に配って、置いていただけるところに置いてくださいと。通りを歩いていると、チェリーセージが至るところに置いてあり、このような活動を積極的にされている方々です。  お手元にマップを配らせていただきましたが、奥沢の緑や歴史、文化など、地域の資源をプロットしたマップづくりもされています。これが平成16年につくった「奥沢グリーンマップ」、「みどりの街づくりガイド」。これは、魅力的な緑の事例をまとめたガイドになっています。このページに開かれた緑とありますけれども、誰もが入れるオープンな庭ということではなく、通りから見える緑に対する工夫をしている、いい事例を掲載して、まち全体が開かれた庭という形で普及啓発されています。  この地域には緑を大切にしようという活動をする団体があり、この時期になると毎日のように落ち葉掃きをしなければいけないのですが、町会を初め、土とみどりを守る会の方々と、清掃活動をしたり、防災活動だったり、お祭りだったり、地域の方々のコミュニティがしっかりとしたものがございましたので、この地域で少し界わい形成地区の検討をしてみてはどうかというところで始めました。  9月24日と10月14日の2回イベントを実施しました。9月24日は、改めてみんなでまちを歩いてみて、奥沢の魅力を共有したいと。その奥沢の魅力について、今後何ができるのだろう、これからの奥沢のことを考えてみましょうという意見交換会をしました。  趣旨としては、「界わい形成地区というのは何のこと?」という話になるので、私どもは町会の方々に「まずは、皆さんで奥沢のまちの風景について考えてみませんか」、初めの一歩というアナウンスをして、まち歩き等をしてみました。この初めの一歩は、皆さんの中で、「奥沢はこうだよね」「奥沢らしさってこうだよね」という風景像が共有できて、「具体的にはこういうことをやろう」と考えたときに、皆さんとほかの参加していない住民の方の地域の理解、地域の合意形成が図れているかというのを確認しながら進めて、具体的な取り組みがあれば、どういった制度が必要なのか、それは界わい形成地区なのかわかりませんけれども、そういったところを、今年度検討しましたので報告します。  実際にまち歩きの結果を私どもでまとめました。4グループに分かれて、20数名参加いただき、歩いて奥沢のまちを見て回って、奥沢らしい風景とか、「これは魅力的だね」「残したいね」という場所に青いシールを張ってもらいました。あまりだめ出しをしてしまうと、参加者の皆さんが住んでいらっしゃるので、「あの家はまずい」とか言えないのですけれども、気になる風景として赤を張ってもらいましたが、ほとんど赤シールは張られず、青シールがたくさん張られたという結果になりました。  資料はお手元に配っていますので、後ほどじっくり見ていただいて、ぱっと見た感じでも、緑が本当に豊かで、小さな庭先の緑が魅力的というまち歩きの結果になりました。  少し紹介すると、先ほど言った旧海軍村住宅地のある界わいというのは、その海軍村住宅と、緑の風情があり、板塀があったり。「少し何か雰囲気が違う、界わい性のある魅力的なエリアがあるね」というのを皆さんで共有できました。例えば緑の事例ですけれども、単純に塀をつくるのではなくて、塀をジグザグに配置して、街路樹が通りや塀の内側に植えられたりと、変化のある塀がつくられていました。住宅も世代交代で建てかわっていますけれども、建てかえられた家の緑も周辺にあわせて、通りに対して積極的に緑化していて、皆さん「新しい緑だね」、「新しい建物も緑が植わっているよね」ということを、まち歩きの中で感じたようでした。  緑に関心のある人が多いので、プランターなども、置けるところには小さなものがたくさん置いてあって、それだけでも「住宅地の中では潤いを与えてくれている」という意見がありました。  それと奥沢神社という地域のシンボルである神社と、景観のシンボルとなるけやきが地区内にあり、蔵が残っていたり、歴史を感じさせる樹木や建物にも関心があるということが、まち歩きでわかりました。  まち歩き後に、「何が魅力的だったか」というので、皆さんで意見を出し合って、整理をしまして、いくつかキーワードが出てきました。緑でも大きな緑と小さな緑。小さな緑というのは、先ほどのプランターだとか、生垣とか、境界の緑。意外と起伏もあるので、眺望とか地形のお話が出てきたのと、風景なので建物や街並み、歴史。それの例外のお話もあったのですが、それは1つのその他という形でまち歩きでキーワードを抽出しまして、10月に意見交換会を行って、「まち歩きで出た魅力をどうしていこう、これからどうしていけばいいのだろう」という話を皆さんで議論して、意見をたくさん出していただきました。これは3テーブルに分かれてまとめたアウトプットになりますが、たくさんあるので、それを私どもの担当が頑張って、羅針盤に落として、各キーワードと、内側はソフト面、外側はハード面、それをつなぐ仕組みが真ん中というような形で整理しました。意見が多かったものは見た目でわかるようにキーワードを落としながら整理したところ、この地域の方々は緑に関する意見がたくさん出ている、それと歴史に興味がある。また、建築や地形については、ほとんど出てこなかったので空欄になっています。景観を考える上では、緑だけではなく建物も重要な要素であるため、今後は考えていかなければいけないと思っています。  皆さんが興味を持っていて、おもしろかったのは、オーナーさんが一番大変だということでした。大きな樹木を持っている人は、植木屋さんにお願いしたりするのは大変なので、地域ぐるみで植木屋さんに頼んで、この時期は、この通りは何々業者さんに一遍に面倒を見てもらおうとか、地域ぐるみで植木屋さんを手配してもいいのではないかというお話があったり、緑を守っていく仕組みについてもアイデアが出てきました。公園が少ないという課題がありましたので、まち全体が公園と捉えて民地の緑が街中にあふれ出るような「ガーデンシティ奥沢」というのもいいのではないかというお話もでました。来年度以降は掘り下げて、具体的に何ができるのかを考えていければと思います。この地域の思いをつなげていきたいと思ってます。  10月までには、こういった意見がでたので、それらを実現するにはこんな制度がありますとか、こんな取り組みをしている事例がありますとかの勉強会、もしくは風景づくりのセミナーを2月にこの地区で開催したいと思っています。  来年度は、具体的に、何ができるかと掘り下げていければと考えておりますが、相手のある話と、地域とのコミュニケーションをとりながらやっていきたいので、まだ未定ですけれども、今年度はセミナーまでやっていきたいという報告になります。  以上です。 ○委員長 ありがとうございます。  それでは、ご意見、ご質問等、また、ご感想等ございましたら、先生方、委員の皆様、よろしくお願いいたします。 ○委員 先ほどワークショップをしている写真が出て、たまたまそういうことになっていたのか、そうだったのかわからないのですけれども、参加された方は、年配の方が多いのですかね。 ○事務局 そうですね。 ○委員 左下の写真などを見ると、そうそうたる……。 ○事務局 町会にまず話をしていることもあって、町会の役員さんたちは、年齢の高い方が多くいらっしゃいます。一方、50代の方なども申し込みがありました。 ○委員 もちろん、自治組織の方々に勉強をたくさんしていただいたり、街並みを引っ張っていただいたりというのは重要なことなのですけれども、ほかの風景資産でもそうですが、その人たちがいなくなるとその活動が途絶えてしまいます。その継承のことも考えていかなければいけないので、例えば参加した人たちと小学生が何かプログラムをやるとか、こどもを持つお母さんたちも含めてプログラムをやるとか。「街並みづくりです。来てください」という形で来ていただける方とそうでない方をつなぐという、その認識ですね。まちをつくることが、特殊な興味や趣味ではないと思ってもらえるぐらい浸透し、活動に広がっていったらいいと思って、拝見しました。 ○事務局 ご指摘どおり、参加者の平均年齢は高かったです。 ○委員 これは以前からほかの活動でも課題になっていることなので、必ずしもこの奥沢だけの問題ではないですし、全国的な問題でもあると思うのですが、誰か1人に頼っているような活動だと、期限がどうしても限定されるので、いい活動になって引き継いでいける環境をつくっていけるといいと思いました。実際の仕事をしていく上で、私個人、自宅にも大きな木があって、植木屋さんを年2回、2日ずつ呼ばなければいけないという状況にあります。私はそういう仕事をしていても大変なので、一般の人というのはもっと大変だろうなと思うと、では、例えばうちの周り全部一気に植木屋さんに切ってもらうとなれば、絶対コストは下がるのですよ。そのような仕組みをつくり、システマティックにできていくと、大きな木が切られる可能性を下げることはできるのではないかと思います。 ○都市デザイン課長 実際、当日も木をお持ちのおうちがたくさんあるので、例えば、「奥沢おかかえの植木屋さんとかがいて、まとめて切ってもらえると安くなるんじゃない、少し」というお話も出ていました。 ○委員 これは風景だけの話ではないのですが、敷地にある木というのが、相続で土地を売るときに、ネガティブ要因なのですね。それで、更地にしないと売れないということになっていて、手放す方も維持してほしいと思うし、次に使う人も維持はしたいのだけれども、土地の売買とか、相続税とか、土地評価価格ということになったときに、既存樹はカウントされない、伐採してくれという話になる。住宅地の大きな木が切られる、一番の大きな要因です。相続の仕組みというのもありますので、こればっかりは風景が、風景がと言っていてもなかなか難しくて、相続されて相続税を払わなければいけない方にしてみれば、土地を売らなければいけない、更地にしなければならないと、断腸の思いで切るというのを多々見てきていますので、そういったところまでまちづくりということでフォローができていくと、本当に理想的だなというふうに思います。 ○副委員長 この景観木が残されて大きな木がある、というのは、そういう経緯の中で頑張って、残している家だったりするのですかね。 ○事務局 今、○○委員のお話は、ガイドの4ページの写真。この写真の左側の樹木は、建てかわったのですけれども樹木は残ったのです。それは、オーナーさんの理解があったのと、この土とみどりの会の方たちも残してほしいとずっと言っていたというのが経緯で、何か制度があるわけではないのです。例えば、補助金が出たからというものではなくて土地の人が理解があって建てかえてもらったというところによります。そこばかりに頼っていると、○○委員がおっしゃるように、人が変わったときに全部切られてしまうということがあるので、なかなか難しい課題だと思います。 ○副委員長 いきなりはいけないかもしれないですが、そのときの苦労も含めて、いろいろ伺ったりしていく中で、そういうことがどうサポートできるかという、何か応援の仕組みも少しできていくといいですね。 ○委員 さっきワークショップの風景の話が出たのですけれども、私は違う観点からみて好感を持ちました。地元の自治会の方が参加されていて、同じ地域で頑張っているテーマ型の活動をされていた方と、地縁組織の方々が同じ方向をみて同じ場所でワークショップが開催できたことは、1歩も2歩も進んだなと思って拝見しておりました。  その中で大きい樹木をみんなで管理しようという、あくまで民地の話なのにそういう意見が出るということだけでもすごいなと思って見ていました。  ただ、さっきのご意見のように、地権者の方とは別に、例えば賃貸で入っている方たちが風景に関わることも風景づくりの大きな要素だと思います。景観計画、界わい形成地区という公的な計画に載せられるかはわからないのですが。  奥沢は界わい宣言を一部区域で宣言しています。どうしても法律の景観計画に乗らないものは、今までは一部の地区で界わい宣言として行っていたもののように、緩やかな仕組みでフォローするとかというやり方もあるのかなと思いました。 ○都市デザイン課長 テーマ型で活動していたエリアでしたので、ぜひ今回はその地縁型の自治会組織にもしっかりご協力いただきたいと思います。意識的にご協力を求めて、両者が一同に介するという感じになってきましたので、これはこのままいい形で進めていきたいと思っています。 ○委員長 ワークショップのあの写真を見ていると、すごいですよね。要は、意見の数がすごいなと思って見ていたのです。プリントのほうもそうですけれども。  かなり以前から土とみどりの会の方々がやってこられたことと、自治会と乖離があったりしても、こういった形で一緒になってできたというのは、とてもいい取り組みであるというふうに私も思いました。  先ほど○○委員が言われたように、小学校との連携ということで、落ち葉掃きのようなこともしているようですね。このお祭りもそうなのですかね。 ○事務局 これは町会の活動写真です。 ○委員長 小学校でやっているのですかね。 ○事務局 そうですね。町会の活動です。 ○委員長 地域と小学校が連携していくことによって、継承という方向にもつながっていけばいいというのは感じましたね。 ○事務局 申しおくれましたけれども、この2回には、まちづくりの専門家の井上赫郎さんにも参加していただいて、アドバイスをもらっています。まち歩きをして、意見交換会をやって、すぐにこの先どうしようといった意見が出るとは思っていませんでした。井上さんは、いろいろなところでまちづくりに参加されていて、「ここはすごい皆さんの意識が高い」という話をしていただきました。今までの土とみどりの会の活動だとか、町会の意識が高いというのを、すごく感じて、びっくりされて「2回だけで普通、こんなに意見は出ない」とおっしゃってました。 ○委員長 ぜひ、そういった形になれば。ここが最初の取り組み事例になればいいですね。  何かご意見ありますか。 ○委員 まとめ方ですね。先ほど、同心円を書いて、ハード、ソフト、あれは、標準的にあるのですか、ああいう考え方は。 ○委員長 僕もわからない、見て、これすごい。 ○委員 すごいなと思って。 ○委員長 「よくこれまとめられましたね」と、この間お話させていただいたのです。 ○委員 応用がいろいろ効くのではないかと思ったのです。 ○委員長 これは都市デザイン課さんでつくられたのですか。 ○事務局 担当が苦労していました。「係長、これどうしたらいいですか」と言って持ってきて、うまくまとめてくれました。 〇委員長 わかりやすいですよね。 ○委員 これが一番、今回すばらしいと思った1つです。 ○委員長 要は、真ん中にソフトを集めて、それを外側につくる。 〇委員 しつらえ系が外にあると、これ、すごいと思いますよ。感動しました。 〇委員長 僕も、これ最初見させてもらったときに、「えっ、こんなまとめ方初めて見た」と思って。 ○事務局 考えてみるものですね。 〇委員長 それでは、続いてお願いいたします。 ○事務局 では、引き続きで。報告事項2つ、手短にご報告させていただきます。  都市デザイン課では毎年1回風景づくりの普及啓発ということでまち歩きを行っています。今回は「凸凹地形まちあるき」を開催しました。  案内人として、皆川さんをお招きしました。有名な方で「タモリ倶楽部」、「ぶらタモリ」にも出られて、東京スリバチ学会という、別に論文とか発表している学会ではございませんが、スリバチ学会の会長さんをされています。ほとんど東京のスリバチ状の地形を歩き通したという、かなり地形に詳しい方を案内人に募集をかけました。30人定員のところ80名の応募があって、泣く泣く50名の方に、抽選でご遠慮いただいたという企画になりました。  世田谷国分寺崖線の河川で浸食したでこぼこの地形がありますので、等々力駅から、等々力渓谷を通って、これが、起伏のわかる地図なのですが、この尾根を通って、上がったり下りたりしながら、距離的にはそんなにない、4、5キロぐらいですけれども、アップダウンのある道のりを解説つきで回りました。  等々力渓谷だとか、要所要所で皆川さんに説明していただいて、湧き水や、地形の話で、皆さんに楽しんでいただきました。  このように上がってはおりて、おりては上がっていきました。ふだんだったら避けて通る道をあえて通るという形で、後半お疲れの方もいらっしゃいましたけれども、皆さん何とかゴールできました。最後は「ろう谷戸」といわれる谷戸の部分を上から見下ろした感じで、まさに地形がくだって、ぐわっと上がっていくようなところが見えて、水路や、その地形の歴史も解説いただきながら回りました。「世田谷もこういった地形があるんだね」ということを皆さんで体感したまち歩きでした。  好評だったので、簡単にご報告させていただきました。  また、先日、皆さんには応募用紙を送らせていただきましたが、世田谷区で、東名のジャンクションの地下に道路が入ります。それの換気塔、これは合成ですけれども、こういったものができます。人工の工作物で、この事業者に世田谷区として提案しようと、色彩のデザインを募集しました。今日がその締め切りになります。  現在、この色彩のデザインに対しては81件の応募があって、皆さんが絵を描いてくれたり、いろいろな応募がありました。  俳句と川柳もあわせて募集していまして、俳句が14件、川柳が28件の応募があります。  基本的には、都市デザイン課としては、区民参加で都市デザインを考えていこう、風景づくりを考えていこうと、10月1日から募集をさせていただきました。  先ほどご説明しました、この地下に通った道路の大きな換気塔、これが、実際の大きさはかなり大きくて、高さ30メートル、幅20メートル、奥行き5メートルという形のものができ上がってきます。それについて周辺の状況を踏まえて、皆さんに考えてもらいました。  これから審査ですので、具体的なことは申し上げられません。  このあたりには橋からの風景や周辺の緑など、いろいろな要素もございます。  これは、12月15日から16日の2日間、応募された作品を全部展示します。審査は12月23日に行います。結果は2月に発表し、表彰式を3月4日に世田谷美術館で開催しますので、その結果は次回の委員会で報告致します。 ○都市デザイン課長 本日まで必着ということなので、まだまだ伸びると思っておりますが。 ○事務局 締め切り間際に一定数の応募があると思います。  以上です。 ○委員長 ありがとうございます。説明はこれで終わりましたので、ご意見、ご感想等、よろしくお願いいたします。 ○委員 まちあるき、すごく応募が多くて、50名もの方が参加できなかったということなのですが、例えば、その先生が要所要所でお話したポイントを動画サイトに載せたりとか、そういうことというのはできないのですかね。 ○事務局 確かにそのとおりですね。 ○委員 そうすると、行けなかった人も「こういうコースで歩きました」とか、「こういう先生の説明を動画サイトに載せたのでよかったら見てください」といえば、自分でお歩きになるときの参考になったりすると思うし、企画に応募してくださるということは興味を持っていらっしゃる方だから、せっかく興味を持ったのに、「落ちました、はい、さようなら」というよりは、後から、世田谷区から「落ちてしまって参加できなくて残念でしたが」と、「こういうふうに動画サイトに載せたので参考にしてください」となれば、また何かあったときは行こうかなと思うのですが、「はい、参加できませんでした、がっかり」みたいな感じで終わってしまうのがもったいないというふうに思います。  いろいろ映像権の問題とか著作権の問題とかあるので、全てが載せられるのか、その辺はわからないのですが、私がもし参加しようと思って落ちたら、何かフォローがあればという気が少ししました。 ○委員 また多くして、やっていただきたいという気が。 ○委員 後から好評だったので、もう1回やりますとか。落ちた方ご優先でご案内しますというようなのも、あってもいいかもしれないですね。 ○都市デザイン課長 次回の企画の参考にさせていただきます。 ○副委員長 具体的に何年目なのですか。毎年1回やられているのですか。何回目ですか。 ○事務局 毎年1回やっていて、毎回企画を変えています。 〇委員 毎回企画が変わるとおもしろいですね。 〇副委員長 もちろん内容は違うというのはわかるのですが、要は、何年前からやっているのですか、その年1回のまち歩き。 ○都市デザイン課長 地域整備課のときからなので、そのときには2回とかやっていたというふうに……。 ○副委員長 それがまとまって冊子とか、本とかで売れるといいと今、思いました。 〇事務局 確かにそうですね。 ○委員 歩かないとわからないですよね。体感しないとね。 ○副委員長 去年は食べ歩きみたいなまち歩きでしたね。 ○事務局 そうですね。風景ごはんという企画でした。 〇副委員長 風景ごはん、おもしろいですね。でも、そういうのが、せっかくやられているので、どうしても人数が限られてしまうので、一回の開催というのは。広く伝わる方法がありそうですね。 〇事務局 そうですね。 ○委員 最初のまちあるきは、例えば、地域風景資産を見てまわったり、選ぶ年には現場を見るとか、フィールド重視で来た流れがあって、それがだんだん変形してきたと思います。  それと3月にも、いつもイベントやっていますよね。 ○事務局 都市デザインフォーラムというのを企画しています。今回は、外環の表彰式も兼ねて、3月4日に行う予定です。 ○委員 3月は、フィールドはやらないのでしたか。 ○事務局 そうですね。セミナーと、意見交換などが主な内容です。  また、申し遅れました。○○委員にはまち歩きにご参加いただきました。 ○委員 私は参加させていただきました。とても有意義で、解説いただきながら、歩くと一段と違いますし、当日は雨が多い時期の後だったので、皆川先生も、「こんなに湧水が自然に湧き出ているというのは初めてです」とおっしゃるぐらい、湧水が多かったです。「こういう地面から湧いているのは湧水ですよ」とお話も聞かせていただきました。世田谷区の地形というのを肌で感じた1日でした。  等々力は、前回行ったときは、「等々力渓谷か」と思ったのです、実は。でも、今回、本当にとどろくというのがわかるほど水が滝のように落ちていたので、日によってこんなにも違うということを実感しました、とてもいいまち歩きだったと思います。  そうやって見た人が、ほかの人を誘って歩くと、また裾野が広がっていいのかなと感じました。  いかに次の人に渡していくかという、先ほどの、落ち葉拾いなど、子どもたちを巻き込んで、地域の方を巻き込んでという企画は、あちこちでそういうのが活発に行われていて、すてきだなと思います。  私はトラまち大(トラストまちづくり大学)のまちづくりの市民大学講座を5回の分を受けていて、それを抜け出してきました。そうゆうのが横にも広がっていろいろなところで似たような企画がありますが、「あ、知らなかった」というのは意外と聞くことが多いですね。ですから、横の情報交換もたくさんしていけるといいと思います。  奥沢のまち歩きもその講座の中で、前回開催されたのですね。「園田邸」、「シェア奥沢」、「みかも」とかさっき出ていましたけれども、あの辺をずっと歩く、そういう講座なので、横のつながりと縦のつながり、縦は世代もですし、地域もですし、そういうのがアメーバーのように広がっていくと、もっと活発に活動的になっていくというふうに感じました。 ○委員 今のお話を伺っていて、本当にそうだと思ったのですけれども、この資料の裏側に、世田谷区郷土資料館と出ているし、最近送ってきていただいた資料にも郷土資料館の連携があります。教育委員会と都市デザイン課、今まであまり一緒にできなかったことが、こういうことで一緒になるとよいですね。 ○委員 そうですね。 ○委員 「歩いてどうするんだろう」という率直な感想もあるのですが、風景を楽しむ人たちがすごくふえると、結果的にさっき意見がたくさん出たような事が醸成されるのかなと。 ○委員 そうですね。まちを愛しているので、参加しようという気持ちが盛り上がって、また次々に人を誘ってとか、意見が活発に出てくるのだと思うのですね。だから、まず何か愛着を持つというのも、こういう風景資産が風景づくりに大事なことなのかなと感じます。 ○委員 もう1ついいですか。  紹介にあったスリバチ学会のように暗渠をテーマに街歩きをされている方々がいらっしゃいます。暗渠、要は川なのですが、奥沢にも緑道があったかと思いますが……。 ○都市デザイン課長 九品仏川緑道。 ○委員 世田谷だと大体緑道と言っているところは暗渠でもと川だったところが多いことに気づきました。この数年、そうした暗渠をひたすら辿る散歩を紹介した本が出版されたり、あるいは世田谷線のムックの中で暗渠について書かれている方がいらっしゃいます。例えば暗渠についてなど、年によって街歩きやイベントの視点を変えるとおもしろいかなと思いました。 ○事務局 ありがとうございます。 ○委員長 成熟社会だなと、本当に実感しました。  田舎というか、地方に行けば野山があって、里山があってという感じですけれども、そこを越えた形だから歩いて地形を楽しむとか、そういったのがあるのかなというのを感じながら。  これは「時間を旅する風景街歩きシリーズ」というのは、どなたが考えたのですか。このキーワードは。 ○事務局 これは「風景PRESS」のキャッチコピーです。担当が考えたコピーです。 ○委員長 そうですか。先ほどの世代間とか、地域がアメーバーのようにという話を聞いていて、このタイトルそのままだなと思ったのですが。そんなお話を感じました。 ○副委員長 ぜひ、出版に向けて。 ○委員 こういう古い資料とかも、廃版になっているものがあると聞きます。そういう復刻版とかが、新しく世田谷に住むようになられた方も手にすることができます。5年前、10年前はどんなだったのだろうという、そういう思いを出せたりとか、未来にどうつながっていくのかと、参考になると思うので、復刻版があったらすてきかなと思います。 ○委員長 はい、それでは、次第で事務連絡ということになっておりますので、事務局から事務連絡があればよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 皆様、いろいろなご意見、ご助言ありがとうございました。  では、今後の予定についてご連絡させていただきます。  次回の風景づくり委員会は、平成30年の6月ごろの開催を予定しております。日程については改めてご連絡を差し上げます。  また、先ほど色彩デザインコンクールの件でもご報告いたしましたが、来年の3月4日に、世田谷美術館で、風景や色彩をテーマにしたシンポジウムと、表彰式を一緒に開催する予定でございます。  また、前回の風景づくり委員会でご報告しました地域風景資産のクイズコンテストを活かしたクイズラリー、こちらが3月1日から5月30日まで開催予定でございますので、またご案内の資料やチラシができましたら委員の皆様に郵送させていただきます。ぜひご参加ください。  連絡は以上でございます。 ○委員長 ありがとうございます。  それでは、長くなりましたが、平成29年度の第2回風景づくり委員会を閉会いたしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。 ──了── 1