FMラジオ区提供番組「区長の談話室」紹介・令和6年7月の「区長の談話室」(ゲスト:亰 百合⼦ 氏)

最終更新日 令和6年7月15日

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「区長の談話室」とは

コミュニティFMラジオ局「エフエム世田谷」では、世田谷区提供番組「世田谷通信」の中で、保坂区長がゲストと対談する『区長の談話室』を放送しています。

毎回、様々な分野に精通するゲストをお迎えして世田谷の魅力や今後の区政について様々な角度からお話していきます。

放送日時

毎月第1・2日曜日:午前11時30分~正午

(補足)第2日曜日は再放送です。

令和6年7月の区長の談話室

令和6年7月7日・14日放送
区長の談話室「災害時の在宅避難と防災カタログ・ポイントギフト!」

※7月14日は7日の再放送です。

「在宅避難」とは、災害時に⾃宅が安全な場合は避難所に⾏かず、⾃宅で⽣活を続けることを⾔います。避難所のスペースや備蓄には限りがあるからです。在宅避難を区⺠に意識してもらうために、区では8⽉以降「防災カタログギフト」を「1⼈あたり3000円のポイント」を付与して、全世帯に配布する予定です。今年3⽉には、⽇頃から防災意識の向上に努めている区内のサレジアン国際学園世⽥⾕中学⾼等学校と協⼒して「災害時お家⽣活のヒント―どうしたらいいの?在宅避難―」というパンフレットを作成し、区内全世帯及び全事業者を対象に配布しました。同校で⽣徒の指導にあたったゲストをお招きし、災害時の在宅避難について考えます。
(ゲスト:サレジアン国際学園世⽥⾕中学⾼等学校教諭 亰 百合⼦ ⽒)

テーマ・ゲスト紹介

  • パーソナリティ;保坂区長、今日もよろしくお願いいたします。
  • 区長:よろしくお願いします。
  • パーソナリティ:今日は、災害時の在宅避難と区が配布を予定しております防災カタログギフトとポイントについてお送りいたします。早速ゲストをご紹介しましょう。 区内大蔵にあるサレジアン国際学園世田谷中学高等学校教諭の亰百合子さんです。亰さん、よろしくお願いいたします。
  • ゲスト:よろしくお願いします。
  • パーソナリティ:さあ、亰さん、学校名も新しくなられたんですよね。ぜひ、ご経歴、ご専攻など伺えたらと思います。
  • ゲスト:はい。本校はサレジアン国際学園世田谷中学高等学校と申します。一昨年までは目黒星美学園という女子校だったんですけれども、昨年度から共学化しまして、名前も変更になりました 。 私自身は社会科の教員なんですけれども、10 年ほど前から防災教育に取り組んでおります。 宮城県仙台市の出身ということで、やはり東日本大震災がきっかけです。
  • パーソナリティ: 区長、亰さんともご縁も深いんですよね。
  • 区長:そうですね。 僕も宮城県仙台市出身ですからね。東日本大震災でやはり大変な被害を受けて多くの方が亡くなったことがショックで、これも区長としての仕事を始める大きなきっかけになっているので、最初の 2014 年ぐらいからですね、亰先生は様々な生徒たちと一緒に作る防災という取り組みをされて、世田谷区の女性のための避難所とか、避難所におけるジェンダーの視点をちゃんと入れようとか、ご参加していただいて、大変長い付き合いになりました。
  • パーソナリティ:そうですよね。そういった女性から見る避難のポイントというのは大切なところですよね。
  • ゲスト:そうですね。最初は女性視点というところで女子校だったので始めたんですけども、そこからだんだん自分の視点が非常に大事だなと思いまして、それぞれの視点で想像力を働かせながら備えていく、ということを呼びかけています。

災害時の在宅避難

  • パーソナリティ:まさに自分ごとにもなりそうな避難ということで、区長、災害時における在宅避難をご提案しているんですよね。
  • 区長:そうですね。どうしても大きな地震がありました、あるいは、水害がありましたというと、学校の体育館に身を寄せ合う避難所が紹介されますので、世田谷区民の方も、大きな地震等があったら何はさておいても避難所へ、というふうに考えられている方がとても多いんですね。でもよく考えてみれば、92 万人の人口に避難所の数が 95 、到底無理なわけですね。そうすると、やはり、しっかりした構造を保っているお宅であるとかマンションであるとかというところでは、とりあえず、災害直後の何日か在宅でしっかり生き延びるということを呼びかけているところなんですね。
  • パーソナリティ:今までも世田谷区で天災だったりで、本当に、避難の時、大変でしたもんね。
  • 区長:そうですね。 実は 4 月 26 日に能登半島に行ってきました。珠洲市と輪島市にそれぞれ 500万円ずつですね、区民の皆さんからの災害支援金の目録を持ってお二人の市長に渡してきたんですが、例えば珠洲市などは、まだ水道が復旧してなかったんですね。地震からほぼ 4ヶ月経っても市役所の水道も止まっている状態ですから、トイレトレーラーというのが他の自治体から輸送されてきた。そこを使っているんですね。そういう意味でいうと、どのくらい長くなるかっていうのもこれはあります。ですから、在宅避難はわかるけれども、そのデメリットがあるでしょうと。それはやはりその避難所に行くとまず情報がありますよね。それから、食料、水、そういったものの支援があるけれども自分の家にいた場合はどうなんだろうか。そういう疑問に答えていかなければいけないし、フォローする体制を作るのが区の課題になっています。
  • パーソナリティ: そういった避難ということもね、様々な視点から考えなければいけないのかなと思うんですが、亰さん、学校で実際に生徒さんたちに防災の必要性もお話しされているんですよね。
  • ゲスト:そうですね。 防災の授業を始めるときに、私がまず最初に行っていることが、防災についてどう思ってますかと、どんなイメージを持ってますかって聞くんですね。生徒たちに書き出してもらうんですけども、面倒くさいとか、暗い気持ちになるとかやりたくない、考えると災害が起きるんじゃないか、ということで怖いという、そういった非常にネガティブな気持ちを持っています。本校の防災教育では、災害を防ぐ「防災」ではなく、希望の「望」に最高の「最」を取って「望最」という漢字を使っています。その心はと言いますと、実は災害と防災って本当に対極にある別物なんですけれども、言葉が似ていることでなんとなく防災って考えるの嫌だな、という気持ちになってしまいます。でも実際は、災害を乗り越えるための、災害の先にある未来に向かうためのこういうポジティブな行動なので、そういった漢字を使っています。

災害時お家(うち)生活のヒントーどうしたらいいの?在宅避難ー

  • パーソナリティ:その防災という意味も秘められたこのネーミング「災害時お家生活のヒント どうしたらいいの?在宅避難」の中にも、区長、書いてあるんですよね。素敵なネーミングですよね。
  • 区長:そうですね。これはぜひホームページですぐ見つけられると思うので、「災害時、お家生活のヒント、 世田谷区」とかね、検索していただくと出てきます。これ、お役所が作ったこういったパンフレットとは本当にだいぶ違う。実は、亰先生と生徒さんたちが漫画、イラスト、それから、「望む」「最高」の「望最」ということも書いてありますし、やはり、フラットな目線で分かりやすく、「おうちが安全なときはおうちにいましょう」みたいなね、薄いパンフレットなんですけども、若い人たちがちゃんと参加して、普通の防災パンフとはだいぶ違ういいものになったかなと思います。
  • パーソナリティ:イラストもとっても可愛らしくて、その中に間違い探しのような形で手軽にできるお部屋の震災対策だったりとか、災害が起きた時どう動くのかというのがとっても分かりやすく描かれているんですが、亰さん、生徒さんとともに作り上げていく過程はいかがでしたか?
  • ゲスト:とても楽しく作りました。まず、夏休みの宿題で生徒たちがそれぞれ漫画を描いたり、コラムを考えてきたり、そのアイデアを持ち寄って、それを選んでいただいて、さらに原稿を作る途中には区役所の方に授業に来てもらって、生徒たちがどうやったらもっと区民の皆さんに読んでもらえるか、ここの文章、かたいですよとか、こんな工夫をしたらもっと若い人にも見てもらえるんじゃないかとか、いろんなアイデアを出して、それがぎゅっと凝縮された冊子なので、手に取りやすくて、本当に生徒たちも出来上がったときに自分たちのアイデアが採用されているのが嬉しいということもあったんですけども、家族と話し合うきっかけになった、在宅避難という考えを自分もあまり知らなかったけれども、冊子作りを通じてその意識を持つことができましたという非常にポジティブな感想がたくさん集まりました。あと、教員として非常に嬉しかったのが、私が防災教育を始める前の教え子から連絡が来て、防災について考えるのはなんとなく気持ちが重かったけれども、この冊子を見てスーパーに行くと、防災のことを考えたりとか、キャンプに例えてあったので、前向きに防災を考えるきっかけになりましたという卒業生からの連絡も非常に嬉しかったです。
  • パーソナリティ:区長、本当に学生さんの柔軟な発想というところが満載ですよね。
  • 区長:そうですね。 行政が区民の方に例えばこういった防災の注意点みたいなことを語りかけると、過剰書きになったりとか、漏れがないように細かい字でわーっと書いたり、そうするとまず読まれないことも多いし、読んでみてもいろんなことが書いてあるんだけど、何が重点なのか分かりにくいことが多いんですが、こちらのパンフレットだと、災害が起きた時にはまず初動でどう動いて、そして、在宅避難もあるよ、トイレがやっぱり最大の問題だよね。そして、トイレはどうやって普通に水が流れて下水という、その循環が途絶えてしまうということもあり得るよと。そういうふうになった時にこうやりましょうとか、お部屋を見渡してどこが危険かチェックしていこうとか、戸建ての場合どこが地震とかで危ないのかとか、非常にきめ細かくですね、ページ数少ないんですが分かりやすく書いてあるので、すごく上から目線ではなく、生徒さんたちとご家族と、つまり若い人も含めて一緒に語り合うような雰囲気で作られています。とてもそこは良いと思いますね。

ボランティア、防災研修の経験を生かして

  • パーソナリティ:優しさも満載なんですが、やはり亰さん、そういった点というところは、今までも学生さんとのボランティアの経験が生きていたりはするんですか?
  • ゲスト:そうですね。 コロナの前なんですけれども、宮城県に生徒たちと一緒にボランティア、防災研修ということで行っていました。そこでやはりいろいろな話を聞いて、自分のために備えていくということが非常に大事だなと。その中で生徒たちが防災について考えて発信するということが非常に何かポジティブなパワーを広げていくなというふうに思いまして、生徒たち自身の意識も高まっていく相乗効果として非常に効果があるなというふうに思いました。やはりそれは、これまで経験した方たちから、次は東京で災害が起きるかもしれないから自分たちの経験を生かしてほしいと、ぜひこれを伝えてくださいというようなメッセージがありまして、何か私たちは災害が起きると、被災した方たちのために何かしなくては、それもとても大事なんですけれども、そこから私たち自身が何を学ぶかというところも同時に大事になってくると思います。
  • パーソナリティ:思いを受け継いでいって、万が一に備えていく、ポジティブに考えていくことも非常に大事ですね。
  • 区長:とても大事ですね。 防災のための避難所訓練は、どうしても高齢者の参加率が高くて肝心の若者の参加率がとても低いということがあり、実際には救出をしたり重いものを運んだりする時に若い人の参加が不可欠なわけですね。そういうときに、やはり若い人も含めて一緒に語り合うことができる、こういう視点というのはとても大事だと思いました。
  • パーソナリティ:それこそこのカタログのパンフレットにも記載があるように、サレジアン国際学園世田谷の生徒さんたちが防災の宝探しに行ってみたという、備蓄できそうなものを発見せよという欄にも、チーズだったりゼリーだったり、のど飴だったり、またシリアルとか、そういったシリアルバーというのも、本当に新たな発見だなと思いました。
  • ゲスト:ありがとうございます。これはですね、私も一緒にちょっと引率で行ったんですけれども、一緒にワイワイ話しながら、やはりこれがおいしそうだねとか、長持ちするねとか、おばあちゃんのために買っていこうとか、生徒と話が非常に盛り上がりまして、一人で考えているとちょっと暗い気持ちになってくるんですけれども、誰かと一緒に考えるって素敵だなと。一人暮らしの方も多いと思うので、この冊子を手に取って一緒に考えているような空気が出せるといいねということで、このページを生徒と一緒に考えました。
  • パーソナリティ:ぜひね、備蓄品を選んでいる時は、連想ゲームみたいにこれがあったらいいな、なんていう想像も広がりますっていうコメントも書いてあるので、ぜひこのカタログを持って皆さんもぜひ備えていただけたらと思っております。ご紹介させていただいたパンフレット「災害時お家生活のヒント、どうしたらいいの?在宅避難」は区内の全世帯全事業所に配布もされましたが、区のホームページにも掲載をしておりますので、ぜひご覧ください。また後半では、防災カタログとポイントなどお話を伺いたいと思います。

在宅サバイバル

  • パーソナリティ: 今日は、災害時の在宅避難と、区が配布を予定しております防災カタログギフトとポイントについてお送りをしています。ゲストには区内大蔵にあるサレジアン国際学園世田谷中学高等学校教諭の亰百合子さんをお迎えしています。亰さん、よろしくお願いいたします。
  • ゲスト:よろしくお願いします。
  • パーソナリティ:前半で紹介させていただいたパンフレット「災害時お家生活のヒント どうしたらいいの?在宅避難」について伺ってまいりましたが、亰さん、制作された過程でこのパンフレットに思いを込めたかと思うんですが、どんな思いを込められたんですか?
  • ゲスト:まずは、防災の心のハードルを下げたいということが一番にあります。あとは在宅避難という言葉を実は私初めて聞いた時に、なんかちょっと変な感じがしたんです。在宅で避難ってどういうことだろう?避難って言うと、どこかに行くことじゃないか。私自身もそう思ってました。でも実際は避難ということは安全を確保する。ですので、火災や津波が迫っていればどこかに行くことも避難、でもその場に留まることで安全が確保できるならそれも避難、そのうちの一つが在宅避難ということなんですけども、やはりなんとなく違和感があるということで、「お家生活のヒント」という「お家生活」という言葉を使って、ちょっとこう在宅避難の固いイメージ、難しいイメージを覆したいなということで、これはもう生徒が考えてくれたタイトルなんですけども、とてもいいなと思って皆さんと一緒に選びました。
  • パーソナリティ:やっぱり区長、災害が起きた時、どうしようと思うと思わず、避難しなきゃっていう風に感じたりするので。
  • 区長:そうですね。今、亰先生おっしゃるように避難というと、例えば避難所に行くのも避難ですし、それから少し遠くの親戚とか子どもとか縁故者のところに、これ縁故避難という風に言いますけども。ただ在宅って言うと自分の家なんで、もともといたところに避難っていうのがちょっとそぐわないなって感じがあるとすれば、在宅サバイバルなのかなと。要するに生き残っていく、そして、家にいて生き残るっていうことが本来伝えたい趣旨ですよね。
  • パーソナリティ:まさにその在宅サバイバル、どう生き抜くか、そして予防するのかっていうところで、この「災害時お家生活のヒント」。亰さん、まさに災害が起きた時どう動くのか、おうちが安全な時はおうちにいよう、また災害時はトイレに注意など、いろんなポイントがあるんですよね。ぜひどんなポイントがあるのか教えていただけますか。 トイレなどは切実ですよね。
  • ゲスト:そうですね。本校でも最初に着目したのがトイレ問題でした。これもやっぱり宮城の方たちから一番苦労したのがトイレだったよって聞いたので、絶対にこれは欠かせない、外せない問題だなということで。でも皆さん意外と気づいてない、あとはちょっと恥ずかしいので話したくないなっていう、そこがハードルになっていることもあるので、こういった冊子をヒントに、本当に自分に必要な備えって何だろう?と考える本当にヒントになるといいなというふうに考えています。
  • パーソナリティ:区長、まさに災害時のトイレ、携帯トイレもそうですし、災害時に役立つものって何だろう、どんなものを備えたらいいんだろうというのもやっぱりテーマになりますよね

防災カタログギフトとポイント

  • 区長:そうですね。そこで世田谷区では 8 月からですね、 防災カタログギフト、カタログといってもそんなに厚いものではないんですが、厳選してですね、在宅でサバイバルするためにこんなものが必要だよねっていうことをご提案して選んでいただく。1人3000ポイント、4人家族なら12,000ポイントというところでちょっと一例を挙げますと、亰先生もおっしゃっていたまず、トイレが困る。災害用トイレ各種はもちろんのこと、避難生活用品ではラジオが重要なんですね。今テレビあるけどラジオはないってお宅が結構多いんですね。エフエム世田谷で世田谷区内の被災状況、あるいは避難所の様子、様々な防災情報というよりは被害を受けてこうなってますというリアルタイムの情報提供がありますので、ラジオも3000ポイントから 6000ポイント、そして、ソーラー充電器で陽のある時に電気を蓄えてスマホなどを充電する。また、予防というところでは、家具転倒防止器具など、あるいは感震ブレーカーってありますよね。さらに、ガラスが飛び散るのを防ぐガラス飛散防止シートとか、また備蓄のところでは10年保存の水とか各種缶詰、また防災食セットというのがいくつかありまして、この中にはアレルギー対応って書かれてセレクトされたセットもありますし、ペット用の災害対策のグッズもいくつかピックアップされています。これで全部足りるというわけではないですね。たぶん 1万2000ポイントでもこれも必要だな、これも本当はあった方がいいなって中で選んでいただくときに、ご家族でお話し合いをして、じゃあもうちょっとこれをきっかけに備えていこうという風に意識を持ってもらうことが狙いというか、やっぱりそういうことで考えていこうねっていう区民の方をサポートする企画でありたいと思って準備しています。それと、もちろん在宅サバイバルをお勧めしていますが、避難所の方にもですね、やはり床に直接何日も寝るということで健康を害される方が出てくる。ダンボールベッドであるとか、プライバシーを確保するミニテント、家族数人で入れるようなものであるとか、今回そちらの備えの方も充実していきます。今回2024年、令和6年度の世田谷区の予算は、一応防災を基軸にした予算になっているので、この企画も併せて、そういった避難所の体制のこれまでなかったものもしっかり揃えていきます。

みんなと一緒にみんなが守られる地域を作る防災教育

  • パーソナリティ:万が一に備えてということで、ぜひ皆さんにご活用いただけたらと思うんですが、亰さん、これからというところでどういうふうに防災を捉えていきたいなと思っていらっしゃいますか?
  • ゲスト:はい。 私はやはり教員ですので、ぜひ世田谷区内の学校にもこの前向きな防災が広がっていくといいなと思っています。やはり子どもたちの前向きな創造力って、本当に地域を変える力があります。その力を学校の防災教育でも育てていけるといいなと思っています。本校 9 月に防災訓練をするんですけどもそこでも在宅避難を取り上げて、長期的な視点で前向きに備えていくことの大切さを改めて生徒と一緒に確認しようと思っています。
  • パーソナリティ:区長、本当、世田谷区でもこういった活動を取り組んでいきたいですね。
  • 区長;亰先生のおっしゃっているのは大事な前向きの防災、たぶん子どもたちが小さい頃から行っている防災避難訓練というと、一斉に外に出て並ぶとか、なんとなく受け身の感じが印象に強かったりするかもしれないんですが、実際の災害現場や避難所においては、特に中学生ぐらいの子たちの発想とか行動とかものすごく大事なんですね。いろんなことを考えられるし、大人が呆然としているときに事前に前向きの防災の意識をきちっと身につけた中学生、高校生たちが活躍してくれる。そういう意味ではストレスを緩和したり、いろんな工夫を次々と凝らしていく姿を見せてくれれば、災害からの特に心の立ち直りが早いかなというふうに思いますので、亰先生の実践も手本にしながら、区内の小中学校でも広げていけたらいいなというふうに思いました。
  • パーソナリティ:それこそ、たらればと思ってしまったりとか、亰さんの記事を拝見したんですけど、生徒さんに合言葉じゃないですけど、私は生徒の皆さんを避難のときに「助けま」って言うと、何か皆さんきっかけで言ってくださるみたいなところで生徒の皆さんの意識づけをされてるんですよね
  • ゲスト:そうなんです。 実は先生が頑張りすぎたり、あとは行政もそうだと思うんですけれども、私たちが頑張ると守ってもらえるって生徒たちとか皆さん、住民の方もそうだと思うんですけども、守ってもらえるって安心してしまうところがあります。本校でも、それが 1 回出てしまったことがありまして、地震が発生しているのに生徒たちが身を守らないということが起きました。そのときに非常に私も反省をしまして。私の思いとしましては、生徒たちが学校にいるときだけではなく、下校時かもしれない、卒業してからかもしれない、旅行先かもしれない、どこかで災害に遭うかもしれない。そのときに自分で考えて行動してほしいということで、思いを込めて合言葉を作りました。その合言葉というのがですね、私が「先生は皆さんを守りま」と言うと、生徒たちから「せん」と返ってくるように、こういった合言葉を行っています。この合言葉、それを行った後に生徒たちによく言っているのが、でもみんなと一緒にみんなが守られる地域を作っていきたい、災害を一緒に乗り越えていきましょうという話をしています。

まとめ

  • パーソナリティ:万が一に備えた自己防衛であり自主性であり、そしてそれがまちづくりとしてみんなで支え合える環境になったらいいですもんね。素敵な取り組みだぁなんて、改めて区長、思いますね。
  • 区長:そうですね。災害の規模とか起き方って全部違うんですよね。東京のような都市部で起きた災害としては阪神淡路の大震災がありました。それからだいぶ耐震基準なんかも強くしていますけれども、能登半島で起きた地震の規模、大変大きくてですね、いろんなことが起こり得る火山の噴火もあるかもしれない。ただ、この在宅サバイバルについては、地震だけではなくて、多分大雪とかですね、大雪も外に出れなくなってしまいます。そして、様々な異常気象によって交通機関が途絶したりですね、いろんなことが世界中で今起きていますので、ぜひですね、区も呼びかけますけれども、皆さん自身で備えを前へ前へ進めていただきたいなと思います。
  • パーソナリティ:ぜひその考えるきっかけにということで、世田谷区のホームページでもダウンロードができます「災害時お家生活のヒント どうしたらいいの?在宅避難」も区のホームページに掲載もありますし、また区報でも今回発表もさせていただいておりますが、世田谷区のホームページに在宅避難につなげるための災害時の備えの支援と防災について考えるきっかけとして、これから全世帯へ防災用品のカタログギフトもお送りもさせていただきます。情報もすでに掲載されておりますので、ぜひ皆様ご注目いただけたらと思っております。さあ今回は、お二人にお話を聞かせていただきました。 保坂区長、亰さん、ありがとうございました。
  • 区長;ありがとうございました。
  • ゲスト:ありがとうございました。
写真7月放送
写真左よりパーソナリティ、保坂区長、亰氏

過去の「区長の談話室」 

令和5年10月の「区長の談話室」「誰一人取り残さない世田谷をつくる!」(ゲスト:中村秀一氏)

令和5年11月の「区長の談話室」「世田谷区のふるさと納税/ふるさと納税制度の課題!」(ゲスト:平田英明氏)

令和5年12月の「区長の談話室」「新しい協働・交流の場を考えよう!」(ゲスト:曽田修司氏)

令和6年2月の「区長の談話室」「地域の防災力を向上させよう!」(ゲスト:世田谷区危機管理監)

令和6年3月の「区長の談話室」「介護の人材確保・育成はみんなの課題です!(ゲスト:瓜生律子氏」

令和6年4月の「区長の談話室」「親子で集う『おでかけひろば』!(ゲスト:橋本陽子氏)

令和6年5月の「区長の談話室」「新たな区民会館で芸術・文化に親しむ!(ゲスト:高萩宏氏)

令和6年6月の「区長の談話室」「新型コロナウイルス感染症を振り返る!(ゲスト:児玉龍彦氏)

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