令和6年第1回世田谷区議会臨時会区長招集挨拶

令和6年第1回世田谷区議会臨時会の開催にあたり、区議会議員並びに区民の皆様にご挨拶を申し上げます。 

こうして、初めて新しい本会議場での演台に立ち、新鮮かつ厳粛な気持ちでいます。工事期間が大幅に伸びて、区民会館とともに東棟の1期工事が3月末にようやく竣工して、引き渡しを受けることができました。区議会、区民の皆さんに大変ご心配を頂いておりましたが、ようやく全工程の3分の1が完成し供用できることになりました。

本年3月22日、東京都より、検査合格を示す、仮使用認定通知書を受領し、3月25日、大成建設より1期工事の竣工届けを受理しました。そして、引き渡し翌日から移転作業を行い、4月中旬から始めた週末ごとの各部署の移転が概ね完了したところです。区民の皆様には5月19日に内覧会を開催して、新しい東1期棟・区民会館をご覧いただく予定です。

また、昨年5月に大成建設より大幅な工期延伸の申し出があり、先方の算出では22・5か月に及ぶ延伸期間でしたが、その後に区で開催した工程検証委員会で19・75か月まで短縮できました。本年3月末に、大成建設及び設計者の佐藤総合計画から、さらに工法の工夫等により18・5か月への短縮が可能との報告を受け、区として工期短縮を了解しました。

2期工事が令和8年9月、3期工事が令和11年4月の竣工予定となり、なお長くの時間がかかりますが、安全第一で良質な庁舎建設を進めてまいります。

さて、世田谷区基本計画についてです。

この度、令和6年度から令和13年度を計画期間とする新たな「世田谷区基本計画」がスタートしました。

3年に及ぶ新型コロナウイルス感染症の大きな影響を受けた期間が、昨年5月の5類への変更により、社会経済活動が活発化していますが、打撃を受けた区民生活や区内産業は厳しい状況下にあります。

ここ数年来の資源高に、急激な円安の進行によって物価が高騰し、給与や所得の増が追いついていません。また、コロナ禍で途絶えた地域コミュニティの分断の影響によって、孤立・孤独に悩む方も増えています。子どもたちから、高齢者まで、あらゆる世代が安心して住み続けられるまちづくりに向けて、次の一歩を進めていきたいと思います。

時代の課題に機敏に応えるために、新たな行政経営移行も大胆に進めていきます。引き続き、区議会ならびに区民の皆さんとともに「92万世田谷区」を風通しがよく、必要な住民サービスを柔軟に提供できるよう改革に向けた努力を重ねてまいります。

最後に、本臨時会にご提案申し上げます案件は、世田谷区特別区税条例の一部を改正する条例など議案4件、専決2件、同意1件、報告4件でございます。

何とぞ慎重にご審議の上、速やかにご議決賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶といたします。