飼い主のいない猫(のら猫)対策について

最終更新日 令和5年4月1日

ページ番号 201990

のら猫による糞尿の被害や鳴き声に困っている、猫がごみを荒らしたり車を傷つけてしまう、庭で子猫が何匹も生まれてしまった……。

区には、飼い主のいない猫いわゆるのら猫に関するさまざまな相談が寄せられています。

また、かわいそうだから保護してほしいというご要望も寄せられますが、区では猫の保護・収容は行っておりません。

猫は「動物の愛護及び管理に関する法律」の定める愛護動物であり、遺棄や虐待は法律で禁止されています。迷惑な存在だからといってみだりに傷つく恐れがある行為や捕獲し排除する行為を行うことはできません。
 ただ、猫は非常に繁殖力の強い動物です。そのままにしておけば数がどんどん増えてしまいます。数が増えれば、糞尿被害などの地域の困りごとも増加し、生活環境に大きな影響を及ぼします。地域にのら猫が多く住み着くような状況は、猫に困っている方はもちろん、猫をかわいそうに思う方にとっても、望ましいものではありません。

猫に対してさまざまな考えを持つ区民が、地域の問題として捉え、実情に応じたルールを作り、猫と共生するまちにしていくために、区では「地域ねこ活動」を推進しています。
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地域ねこ活動とは?

地域ねこ活動とは、地域に住む飼い主のいない猫に対し、地域住民が主体となって対策を行い、生活環境への影響が減るように、猫を地域での認知・合意のもとに見守り、将来的には飼い主のいない猫を減らして、生活環境を改善していく取組みです。

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具体的な取組みについて

(1) 地域の関係者による話し合い

地域ねこ活動を成功させるためには、地域の理解と協力が不可欠です。町会や自治会、集合住宅の管理組合等で、飼い主のいない猫対策が地域の問題であるとの共通認識を持つ話し合いを行い、地域の飼い主のいない猫の状況、目標の設定、関係者の役割分担等を話し合い地域社会での合意形成を行うことがその後の活動をよりスムーズに進めることにつながります。

(2) 地域への周知

地域ねこ活動を始めるにあたり、地域ねこ活動を開始する旨の周知を活動地域に行い理解を得ることが効果的です。特に、不妊去勢手術をせずに、屋外で猫を飼っている方がいては、地域ねこ活動の効果は少なくなってしまいます。活動開始の周知と合わせて猫を飼っている人に屋内飼育や不妊去勢手術の実施を促す周知を行うようにしましょう。

(3) 不妊・去勢手術の実施

飼い主のいない猫への不妊・去勢手術を施しましょう。

猫は年に2~3回出産し、手術を行わないとすぐに増えてしまいます。猫を捕獲し、動物病院で不妊・去勢手術を行って、手術済みであることの識別措置を施した上で、元いた場所に戻します。

区では、飼い主のいない猫に不妊・去勢手術を実施する際の補助金制度があります。

詳しくは飼い主のいない猫の不妊・去勢手術費用補助についてのページをご覧ください。

(4) 適切に管理されたえさやり

猫には、決まった時間にえさを与えるようにしましょう。猫がえさを食べ終わるまでその場で見守り、その後はきちんと後片付けをしてください。

置きえさ・撒きえさといった行為は、虫やカラスなどを呼び寄せてしまったり、とりわけ夏場においては腐敗による悪臭、不衛生の原因となります。また、ほかの地域から猫を呼び寄せる結果にもつながりかねませんので、置きえさ・撒きえさは行わないでください。

(5) 周辺環境の美化への取組み

猫は決まった場所に排せつをする習性があります。近隣への猫の糞尿被害が減るように、猫用のトイレを設置し、清潔に管理しましょう。周辺の清掃なども、近隣の方から地域ねこ活動への理解を得るためには重要な行動です。

簡単に作れるPDFファイルを開きます猫用トイレをご紹介します。

猫にえさをあげている方へ

お腹を空かせた猫にえさを与えようとする優しい気持ちは大切にしたいものです。しかし、えさを与え続けるだけでは、猫はその場所に居着き、排せつし、あっという間に繁殖して、地域の嫌われ者となってしまいます。

地域ねこ活動を通じて、猫の管理をきちんと行っていくことが重要です。

猫の糞尿被害などに困っている・猫を迷惑に思っている方へ

「猫を追い出せばいい」「えさやりを禁止にすればいい」と思う方もいるでしょう。しかし、猫の増える原因を解決せず猫を排除するだけでは、一時的な解決にしかならず、問題は再発してしまいます。飼い主のいない猫の問題を、地域の問題として捉え、のら猫ゼロをめざす活動にご理解いただくようお願いします。

区では、猫の糞尿被害等に困っている方に向けて、猫が嫌うにおいのするものなどをまとめた「PDFファイルを開きます猫が敷地に入らない方法」というリストをご紹介しています。猫がよく居つく場所に散布すると効果的です。

猫は学習能力の高い動物ですので、同じ種類のものを長期間継続して使っていると効果が薄れてしまいます。1~2週間程度で使用するものを変え、猫にとって居心地の悪い場所であることを学習させることがポイントです。

飼い猫の室内飼育をお願いします(放し飼いはやめましょう)

道路を行き交う自動車や野生の生き物、さまざまな感染症、寄生虫など、外の世界には猫にとって危険なものが多く存在しています。

飼い主によっては、猫は自由な生き物であり、放し飼いこそが本来あるべき飼い方だという考えもあるでしょう。しかし、猫が飼い主の目を離れ、外の世界で危険に直面したとき、飼い主には猫を守るすべがありません。

さらに、放し飼いにした猫が、ところかまわず排せつをしたり車に飛び乗ったりして、近隣に迷惑をかけてしまうことも考えられます。もし猫に不妊・去勢手術を施していなければ、外の猫と繁殖し、飼いきれない頭数となり、近隣トラブルに発展してしまうこともあります。

猫は、室内に十分な餌と清潔な飼育環境を用意し、上下運動が可能なスペースを整えれば、ストレスを与えず健康に飼育することが可能な動物です。室内で飼うことで、交通事故・感染症のリスクは大幅に軽減されますし、糞尿等によって近隣に迷惑をかけることもなくなります。飼い猫は室内で飼育するようお願いします。
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