世田谷区本庁舎等整備基本構想検討委員会
第４回議事録

世田谷区


第４回世田谷区本庁舎等整備基本構想検討委員会議事録

[事務局]総務部庁舎計画担当課
[日時]平成２８年６月４日（土）１３：３０～１６：３２[場所]世田谷区役所第２庁舎４階区議会大会議室
[出席者]【学識経験者】

牛山久仁彦、卯月盛夫、大佛俊泰、小林光、齋藤啓子、高谷時彦

【区民】
池谷暁、岩橋正治、岩渕義信、多晴子、勝守朋子、官尾宣佳、黒木実、
小杉雅代、佐藤孝一、三田千代子、山崎節彌、山﨑廣美

（以上１８名） 
[会議公開可否 ]公開
[傍聴者]９名
[次第]１開会

２議事

（１）本庁舎等の配置と形状（高さ等）について
（２）その他
３閉会
1



○卯月委員長それでは、第４回「世田谷区本庁舎等整備基本構想検討委員会」をこれよ
り開会いたします。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
牛山委員は遅れて到着、阿部委員はご欠席、佐藤委員も遅れていらっしゃるのではない
かと思います。
それでは、まず初めに事務局より、配付資料の確認をお願いいたします。

○秋山庁舎計画担当課長まず、お手元「第４回世田谷区本庁舎等整備基本構想検討委
員会次第」をつけさせてございます。本日開会の後、「２議事」ということで、本庁舎
等の配置と形状（高さ）について、本日ご議論をいただくものでございます。
本日の資料でございます。１枚おめくりください。「第４回世田谷区本庁舎等整備基本
構想検討委員会資料一覧」というものをつけてございます。資料１～６まで、参考資料
ということで１～４、冊子が２つにその他ということで阿部委員からの意見ということで
記載させていただいております。今回、この資料を一つ一つご確認いただくとともに、若
干後ほど説明する資料を除いて簡単なご説明をさせていただきながらご確認をいただけれ
ばと思います。

まず資料１「区議会地方分権・本庁舎整備対策等特別委員会（５月27日開催）における
主な意見」でございます。

先日の区議会地方分権・本庁舎整備対策等特別委員会におきまして、本検討委員会の第
３回の議論をご報告した際に、特別委員会に所属している委員から出た主な意見でござい
ます。意見の主な内容といたしまして、建設のコストの他に、集約することで減ずること
もあり、トータルでコストを出すべきである。具体的な配置や形状は設計者に委ねるべき
である。事業手法については幅広く検討委員会の中で議論してほしい。熊本地震のことも
あり、竣工が本当に10年先で良いのか。本庁舎の整備そのものを区民が理解することが大
切であり、区民のわかりやすいまとめにすべきである等の数多くのご議論をいただきまし
た。

資料２「第３回本庁舎等整備基本構想検討委員会傍聴者意見書まとめ」でございます。

前回傍聴されていました７名の方から意見をいただいております。内容につきましては
ご確認をいただき、今後の議論の参考にしていただければと思います。

資料３、A3の縦のペーパーでございます。「主な事務移管、地域行政の推進と職員数の
推移」ということで、こちらについては後ほど時間をとらせていただきましてご説明をさ
せていただければと思います。

資料４「災害対策における本庁・支所・出張所（まちづくりセンター）の関係」及び資
料４（別紙１）「災害対策本部機能における広場空間について」でございます。こちらの
ほうは区の災害対策における資料でございます。後ほど別途お時間をとらせていただきま
して、ご説明をさせていただければと思います。

資料５「配置と形状（高さ等）に関する基本的な考え方」でございます。

2



資料５（別紙１）ということで「区役所本庁舎等の機能相互関連イメージ」があるかと
思います。

資料５（別紙２）といたしまして「区役所周辺状況イメージ」。

資料５（別紙３）「区役所敷地中央の道路について」でございます。

本日の議題の中心的な資料となるものでございます。後ほどご説明をさせていただけれ
ばと思います。

資料６でございます。「配置イメージ図について」ということでご用意させていただい
ております。

おめくりいただきまして、その後、配置の案ということでイメージ図ということで６枚
ついてございます。皆様のちょうど真ん中にございます、この６枚にちょうど対応した形
でそちらの模型も今回はご用意をさせていただいているということであります。

こちらの６枚の一番最後になりますA3の横表、資料６（別紙１）でございます。「配置
イメージごとの想定改築条件比較」というものがございます。こちらの資料６につきまし
ても、本日の議論の中心となる資料でございます。後ほどご説明をさせていただければと
思います。

次に、参考資料でございます。

いずれも前回のご議論を受けて今回ご用意をさせていただいたものでございます。

まず、参考資料１「世田谷区民会館に関する意見概要」及び参考資料２「世田谷区民会
館ホール利用状況」につきましては、世田谷区民会館に関する資料でございます。区民会
館につきましては、区民自治の推進から、多様な区民活動に対応できるものとしておりま
す。現在は全区的な会館機能と世田谷地域の区民ホールの機能、両方の位置づけの中でさ
まざまな区民活動等で使用してございます。そのような中で音楽や演劇等でも使用してい
るものでございます。

参考資料１ですが、そういうような形で区民会館を使用していただいている区民からご
意見をいただいたものでございます。ざっと見ていただければわかるとおり、やはりバリ
アフリーへの対応、練習場所、いわゆるバックヤード、こちらのほうに関する充実の声を
多くいただいております。

また参考資料２でございますが、前回、800人以上の利用の内容をお出しした際に、800
人未満の利用の内容も示してほしいとのことでございましたので、今回ご用意をさせてい
ただきました。講演や発表会、区主催や共催等、多種多様な活動で使用されていることが
わかるかと思います。

参考資料３「職員数と人口の比較」でございます。前回、規模の議論の際に、区の本庁
舎での職員数を他自治体と比べる際に、職員一人当たりの人口というものが一つの目安に
なるのではないかということで、今回ご用意をさせていただきました。世田谷区はこちら
の表の真ん中辺に世田谷がございます。一番右側を見ていただければと思います。常勤職
員の数ではございますが、職員一人当たりの人口は172.55人というようになりまして、23

3



区の中でも職員一人当たりの人口は多いほうでございます。そちらのほうが確認できるか
と思います。

参考資料４「庁有車現況」でございます。前回、規模の際に駐車場の規模についてもお
示しをさせていただいたところです。そのバックグラウンドの資料といたしまして、今回
ご用意をさせていただきました。

いわゆる庁有車というのは真ん中辺、小計というところがございますが、112台ございま
す。運転手は委託を含めまして８名でありまして、特定の用途の際に使用する車のときに
運転をしてございます。他の庁有車は当然ながら職員のほうが運転をいたしまして、地域
でのイベントや会議、また日常の区施設の点検に使用をしてございます。また、その他に
駐車スペースといたしまして、身障者の職員の方もいらっしゃいますので、その方たち用
の駐車スペース。各支所からは荷物の搬送や会議の出席のために来ますので、そのための
駐車スペース。また、当然業者等も来ますので、その荷さばきスペース等がありますので、
それらのほうを一覧にしたものでございます。

次に、緑色の冊子があるかと思います。「平成27年度建築ガイド」ということでござい
ます。こちらは建物等を建てる際にさまざまな法令が関係してきます。それらを一冊にま
とめたのがこちらの冊子でございます。今回、ご議論をいただく際に、当然法律、東京都
の条例、当然ながら、世田谷区でもさまざまな条例をつくっておりますので、その条例に
どういった形で遵守をしていくかという部分も一つ議論になりますので、こちらをつけさ
せていただきました。ただ、この間、読めることではありませんので、中に１枚、その要
旨ということで入れさせていただいておりますので、こちらのほうを見ていただければと
思います。

最後に、本日ご欠席の阿部委員からの意見ということでつけさせていただいてございま
す。

私からの説明は以上でございます。

○卯月委員長 
どうもありがとうございました。
資料の不足等はございませんでしょうか。よろしいですか。
それでは、本日の議題は、本庁舎等の配置と形状（高さ等）ということで、我々の正面
に模型等が出ています。ただ、前回、宿題というものが若干出ていましたので、まずその
ご説明をいただいてから本題に入りたいと思います。
事務局よりご説明をお願いいたします。

○岡田総務部長資料３に基づきまして「主な事務移管、地域行政の推進と職員数の推移」
ということで若干ご説明を補足させていただきたいと思います。
前回、規模の議論のときに、職員数というものが一つの大きなメルクマールになるとい
うことで、この28年４月現在の正規職員と非常勤職員の数をもって本庁舎の規模を５万
3,000㎡ということでお示しをさせていただきましたが、地域行政の推進とその他事務の拡
充の視点という関係についてご議論ありましたので、再度整理させていただいたものでご

4



ざいます。

表の一番左側ですけれども、年度ということで、第１庁舎が竣工しました昭和35年、 1960
年、それから、現在、私どもまち・ひと・しごと創生法という法律に基づきまして、地方
版の総合戦略ということで戦略を立ててそういった計画を策定しておりますが、2050年ま
での人口ビジョンということで現在策定しておりますので、約100年になりますが、その
2050年までの間ということで整理をさせていただいたものでございます。

その右側に人口がございます。第１庁舎竣工の昭和35年は61万人でございました。70万
人台というものが長く続いたのですが、最近、非常に人口がふえまして、現在、平成28年
度、89万人ということです。先ほど申し上げた人口ビジョンでは、平成62年度、2050年に
は105万人というようなことで、これは幾つかの仮定に基づいて出したものですけれども、
現在、この105万人を念頭に政策をつくっていくということで設定しております。

その右側に自治権拡充という欄がございます。世田谷区のこの間の歴史ですが、自治権
拡充の歴史でもあったというように考えます。昭和40年の福祉事務所移管、昭和49年の保
健所移管、ここで区長の公選制が復活しております。ここから世田谷区が基礎自治体とし
て本格的に計画行政を推進し始めたということでございます。

右のほうに職員数がございますけれども、昭和35年、職員数は1,188人でした。昭和49
年公選制が復活しまして50年から都の配属職員ではなく世田谷区職員として働くというこ
とが始まったわけですが、そのときで5,000人位までふえております。平成２年には6,000
人を超えまして、平成12年、このときは清掃移管があって6,239人ということで6,200人ま
でいきました。その後、行政改革等がございまして、前回ご議論がありました非常勤職員
の活用を含めまして行政改革を取り組んだ結果、正規職員ですけれども、現在、平成28年
度で5,067人ということになっております。

真ん中に地域行政の推進ということで記載がございます。平成３年に地域行政制度が発
足してございます。平成11年には３部制に移行いたしまして、その後、効率化のために税
務関連組織の再編や用地部門の再編、建築指導の集約、また出張所改革というようなこと
もございまして、平成18年には都市整備部門の再編ということもしてございます。この間
に、右側にありますけれども、本庁の職員と総合支所の職員、その職員数が動いてきてご
ざいます。

平成28年、本年度は地域包括ケアの地区展開ということで、地区において出張所単位で
サービスを展開していくということで、本庁1,867人、総合支所1,020人という体制になっ
てございます。今後50年間を見越したときには、人口として105万人、自治権拡充としては
今後も地方分権改革、都区制度改革の推進、今、児童相談所の移管というのが具体的なテ
ーマになっておりますが、こういったことが起こっている。また、超高齢社会への対応、
切れ目のない子育て支援等の新たな政策課題への対応、こういったことも進めている。

一方で、地域行政についても、地区・地域における事業展開というのは今後も進めてい
くというようなことで、また一番右側に行政改革の取り組みとして、事務改善や行政手法

5



の転換といったことで記載させていただきました。こういったこれまでの歩み、これから
の事業展開ということで、人口の増加と事務・事業の拡大傾向、こういう中でも地域行政
の推進、行革の取り組みを進めていく。このような形で今後の行政展開を考えているとこ
ろでございます。

そういったことで前回ご説明させていただきましたが、これから先、では自治権拡充で
どれ位人がふえ、地域行政の推進でどれ位本庁の人数が減るのかという具体的な数字を出
すことは非常に困難でございますけれども、現在の職員数を基準に本庁舎の規模を出して
いくということで、前回５万3,000㎡ということで出させていただいたということでござい
ます。

補足説明としては以上でございます。

災害対策につきまして、この点につきましても初回のときからいろいろご議論がありま
したので、こちらについても補足で説明をさせていただきます。

○秋山庁舎計画担当課長引き続きご説明をさせていただきます。資料４をご覧ください。
A3の縦の図になります。
災害時における本庁舎、いわゆる世田谷区はどのような形で機能するのだろうか。その
中で本庁舎というものはどういう位置づけになっているのだろうかというのをまとめさせ
ていただきましたものでございます。

資料４の一番上でございます。区役所、本庁舎のほうですが、当然ながら、こちらは世
田谷区の災害対策本部という機能がまず第一の機能でございます。こちらはその重要性か
ら、万が一でございますが、本庁舎等に何かあった場合にはその機能を担うということで
予備の施設といたしまして、現在支所の中で一番最近に竣工いたしました砧総合支所を第
一順位、続きまして、北沢総合支所を第二順位といたしまして指定をしまして、必ず本部
が立ち上がるという形での体制をとってございます。

上の図でございますが、本部にはどういうような形でどんな機能を置くのだろうかとい
うことでございますが、左側を見ていただきますと、東京都災害対策本部であるとか自衛
隊であるとか、警察・消防、ライフライン、これは電気、ガス、水道です。こちらの部分。
それから、当然ながら他自治体からの支援という形での要請であったり、あとは人を送り
たいのだけれども、東京都からどういうようになっているのだと、どれ位の物資を送れば
良いのだというような情報が来ますので、まずそちらのほうは災害対策本部というところ
で情報を一括管理いたします。

一方で、右側でございます。今度、本部のほうにはどういう情報が来るかと言いますと、
避難所です。避難所は当然開設等もありますので、避難所の開設等のそういう情報。運営
に関してどういう情報、何がないのだという形でさまざまな形が拠点隊。それらの情報が
地域本部のほうで集まりまして、あの避難所はどうもこういう物品がないみたいだと、あ
そこの避難所は開設したみたいだぞといった情報のほうが本部のほうに上がってきます。
本部のほうで、どういう物品がないのだ、では、人が足りているのか、足りていないのか、

6



あとは当然ライフラインであそこが壊れているぞといったような情報が挙がってきますの
で、では、ライフライン各社のほうにあそこのほうを中心に修理をお願いしますといった
情報を全て調整して現場のほうに人、物資を派遣するという機能が第一でございます。

さらに、下に災対総務部以下各部がありますが、これらのほうは当然避難所等の物資の
調整とその搬出機能であったり、災害時は当然働いている職員はいますので、その職員の
食料の調達等を含めて調整をする機能、区民や職員のほうに誤りなく情報を伝達する機能
等がありまして、これらが一体となりまして区の災害対策を担っているものでございます。

一方で、今回、熊本等もありますが、物資の搬入でございますが、これはどのようにな
っているかと言いますと、真ん中のほうをご覧ください。東京都の備蓄物品、他自治体か
らの支援物資というものを世田谷区では地域内輸送拠点というところにまず搬入がされま
す。こちらは現在区のほうでは、大蔵第二運動場、いわゆる環八の外側にありますが、そ
ちらをまず１つ指定をしています。また、地域防災計画というものを今年改定する予定で
ございます。この中に、本庁の隣にあります国士舘大学を指定することを予定しておりま
して、区内では２カ所ということで地域内輸送拠点を考えてございます。

そこに東京都、他自治体からの支援物資が集まりまして、今度、それらを各地域のほう
に我々は分けて配送するということになります。一番右側でございますが、食料等の調達
物資の集積地及び配送拠点ということで、こちらは各地域で１カ所ずつ指定してございま
す。例えば世田谷地域でございますと、ここにあります世田谷区民会館が指定を受けてお
りまして、こちらに物資が配送されて、ここから各避難所のほうに物資が輸送されるとい
う仕組みになってございます。こちらは各避難所のほうから、当然ながら拠点隊を通しま
して、先ほども言ったとおり地域本部に上げられまして、その情報が本庁にあります災対
本部に上げられまして、本部内に災対物資管理部というものがあるのですが、そこが中心
となりまして搬入と搬出の指示を出すということで本部と密接に関係しているということ
でございます。

また、表の一番下にございます救出及び救助の活動拠点。それから民間の物資集積協力
施設、ボランティアの受け入れ等に際し、その場所の確保とそれぞれとの連携を本部とい
たしまして全力で行うことでございます。

資料４（別紙１）をご覧ください。現在のこのような状況の中、本庁舎周辺に関しまし
てまとめたのが資料４（別紙１）でございます。

まず１番でございます。本庁舎等には災害対策本部、先ほどご説明したとおりでござい
ます。給水拠点、また一時集合所の機能のほうが本庁舎にはございます。区民会館のほう
には、先ほどお話ししたとおり、世田谷地域の食料等の調達物資の集積地及び配送拠点と
なってございます。医薬品ストックセンター、発災後３日目以降、そういう機能があるの
ですが、現在、区のほうで梅ヶ丘拠点整備事業のほうに、梅ヶ丘に１つビルを建てる計画
をしております。そのビルが完成した際には、この機能に関してはそちらに移転する予定
でございます。

7



２番でございますが、本庁舎の周辺の機能ということでどのようになっているかと言い
ますと、まず隣にあります国士舘大学、この委員会の中でもたびたび出てきました若林公
園というものがそのお隣にあります。こちらが一体となりまして広域避難所ということに
なっております。また、国士舘大学は先ほどご説明しました地域内輸送拠点ということで、
今年改定する地域防災計画内で指定する予定となっております。

このような関係から、３番でございますが、災害時に避難をしてくることが想定されま
す区民の方々を適切に隣の広域避難場所に誘導する必要があります。災害時の生命線の一
つである物資の搬入、搬出を行うためにも、この相互の連携が欠かせないものではないか
ということで考えてございます。

それでは、４番の必要な機能でございます。これらを踏まえまして必要な機能は何かと
言いますと、本部機能、そして世田谷地域の食料等の調達物資の集積地と配送拠点を確実
に機能させるために支援をする関係機関の駐車スペース、今、約56台分というように発表
しておりますが、これは荷さばきスペース、そして地域内の一時集合所として避難してく
るであろう、おおよそですが1,600人の区民の方に加えて、当然区役所ですので周辺からも
住民の避難が考えられますので、それらの一時の区民の集合のスペース、こういうものが
必要ではないかと考えてございます。

説明は以上でございます。

○卯月委員長どうもありがとうございました。
それでは、資料３、資料４につきまして、委員のほうから何か質問とか意見とかござい
ましたらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。またありまし
たら、今後報告書をきちんと作成する段階でも意見をいただきたいと思っています。

さて、今、議題にはないのですけれども、黒木委員による環境負荷に関する、これは前
回ご説明があったそれに関係する資料だと思いますが、資料提出がありましたので、ここ
で少しだけ紹介をしていただく時間をとりたいと思います。事務局、配付してください。

○黒木委員前回、環境負荷のときにお話しさせていただきました、そのベースになって
おりますものをまとめた資料でございます。この資料は、国士舘大学の建築学科の鈴木香
菜子講師につくっていただいた資料でございます。
前回は第１庁舎、第２庁舎、世田谷区民会館を解体処理した場合と、世田谷区第１庁舎、
第２庁舎、世田谷区民会館の内装設備を解体して、構造だけ残してスケルトン改修したと
きのCO 2の排出量と排出資材量の差をお話ししました。そのとき、約10分の１になるという
お話をさせていただいたと思うのですが、それは第３庁舎とプレハブ庁舎を完全に解体し
たときの差で約10分の１になる。ただ単純に第１庁舎と第２庁舎と世田谷区民会館を解体
とスケルトン改修したときは約２％程度でCO 2の排出量が済むという資料でございます。解
体にも非常にCO 2が発生するということを皆さんにぜひお知らせしたいと思いました。

以上です。

○小林委員この2.8％とかそういうことはチェックできませんけれども、おっしゃるとお
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り、スケルトン状態に戻してやるということで、かなり柱とかスラブとかそういう部分が
使えるのであれば、解体ごみが少ないというのはそのとおりだと思います。

また、スケルトンまですればかなり自由にいろいろな設計ができると思いますので、前
回欠席させていただきまして大変恐縮だったのですけれども、そのときに申し上げました
ようなCO 2対策等々をスケルトンの上に加えるということは全く可能だというように思っ
ておりますので、そういうことをすると、初期に出るCO 2、壊して出るCO 2や建築するとき
のCO 2にプラス、CO 2の総合計が減るということは可能だというように思います。

１点、いませんでしたので、特にそのとき反論の機会もなかったので少し補っておきた
いと思いますが、前回の議事録を見ておりますと、世田谷区で余りCO 2対策してもしようが
ないではないかということが書かれておりましたけれども、法令的には自治体にはむしろ
率先した対策が求められていますし、世田谷区ご自身も環境基本計画等々できちっとみず
からCO 2対策をするというように書かれていますので、ぜひ法令を遵守して対応していただ
きたいというように思っております。

○官尾委員せっかく良い資料をいただいたので教えていただきたい。スケルトンの状態
にする、つまり柱とはりとスラブのみというと、ここはコンクリートですね。コンクリー
トを残すとこんなにCO 2が減るということが、具体的にどういうことかよくわかりません。
コンクリートですから通常ですと壊すと、それを再生の骨材にするということはあります
けれども、基本的にはそのまま捨ててしまうわけですね。一部、鉄筋を改修するとかとい
うこともありますけれども、そういうことからして、コンクリートをどういうことにする
からCO 2が増える、残すと減るということを教えていただければありがたいのです。
○黒木委員その辺の専門家ではないので明快なお答えになっているかどうかわかりませ
んけれども、CO 2が増えるということはないのです。コンクリートを解体するのに重機を使
ったりいろいろなトラックの搬出であったりとか、そういうことでCO 2が非常に発生してし
まうということです。要するにコンクリートを壊すから、そのコンクリートから発生する 
CO2ではなく、そこの作業から発生するものが非常に高いということであります。
○官尾委員わかりました。どうもありがとうございました。
○黒木委員小林先生、大体そんなところですね。
○小林委員はい。
○官尾委員素人でぴんと来ませんでした。木材だと燃やしてしまうと当然そこから CO 2

が発生する。コンクリートは別に燃やすわけではないのに、残すとCO 2の発生が何故抑えら
れるのかなと思ったものですから。わかりました。どうもありがとうございました。

○卯月委員長よろしいでしょうか。それでは、用意された議事、１番目のほうに入りた
いと思います。「本庁舎等の配置と形状（高さ等）について」ということで、事務局より
ご説明をお願いいたします。
○岡田総務部長それでは、今日のテーマであります配置と形状のところに入らせていた
だきたいと思いますが、検討素材という冊子を最初から使用させていただいておりますが、
9



この12ページのところにあります本庁舎の配置と形状に関するコンセプトについて、ここ
のところの議論になります。

この間、私どもは施設営繕担当部のほうで作業をしてもらいましたので、内容につきま
して、施設営繕担当部長の松村部長からご説明をさせていただきたいと思います。

○松村施設営繕担当部長それでは、資料５をご覧ください。「配置と形状（高さ等）に
関する基本的な考え方」を整理した案でございます。順に説明をしていきます。

まず「Ａ考慮する敷地の要件・高さの法的制限」についてでございます。

敷地は先日現場を見ていただきましたけれども、東側敷地ではおおむね平たん、西側敷
地では西から南西方向に向けて４ｍ程度の高低差があるという状況でございます。

恐れ入ります。この資料の別紙２、２枚めくっていただいてカラーA4の縦のものですけ
れども、こちらをご覧ください。こちらには本庁舎の敷地並びに周辺の現況の状況を記載
してございます。敷地西側、こちらの図では水色に塗っている部分ですけれども、おおむ
ねこのあたりが第１庁舎のある側の中庭地盤に比べますと４ｍ程度低いという状況でござ
います。

恐れ入ります。資料５にお戻りください。次の■のところですけれども、建物の高さ制
限です。こちらに記載しておりますのは、都市計画による高さ制限と日影規制等による実
際に建築が可能な階数、高さの目安をここで記載しています。本敷地の絶対高さの制限は
45ｍとなっておりますが、日影規制等の制限によりまして、おおむね東側の敷地の南側で
は11階45ｍ、北側では４階17ｍ、西側の敷地では南側で５階21ｍ、北側で４階17ｍ程度ま
でが限界となります。

次に「Ｂ敷地規模の条件」でございます。この表に記載の機能別の床面積につきまし
ては、前回、第３回検討委員会において提示をしました床面積を転記しているものでござ
います。

次に「Ｃ建物・配置等の条件」です。まず、建物の高さでございますが、周辺の建物
の高さを考慮しまして、おおむね33ｍ、地上８階程度を限度とします。

恐れ入ります。再度、先ほどの別紙２をご覧ください。周辺の建物の高さでございます
が、区役所北側の国士舘大学、図書館棟が約30.8ｍ、その東側にあります国士舘大学の体
育館棟が33ｍ、区役所の南東側にあります世田谷合同庁舎が29.3ｍとなっております。

恐れ入ります。資料５にお戻りください。

建物についての２点目のところでございますが、一方、地下部分でございますけれども、
地下部分は駐車場等の他、機械室、倉庫、会議室、更衣室など庁舎機能の一部も可としま
すけれども、室内環境や建設コストを考慮しまして、地下２階までとします。

次に道路についてです。道路については、敷地東側の都市計画道路は計画線で整備をし、
その他のところは現状維持とします。以前、検討委員会で敷地中央の道路について廃止す
るという考えもどうなのかという話もございました。この件については、同じ資料５の最
後、別紙３をご覧ください。

10



まず、現状の敷地中央の道路の位置づけでございます。世田谷区区役所周辺地区防災街
区整備地区計画におきまして、地区防災施設として重要な役割を担っているということと
ともに、道路法、建築基準法による道路の位置づけがございます。

次に、今回、その敷地をより一体的に利用するための道路の位置を変更する、いわゆる
付け替えと言っていますが、付け替え並びに廃止の可能性について検討いたしました。そ
こにおける主な課題をこちらに記入してございます。

まず、付け替えにおける主な課題ですけれども、災害対策本部機能のあります第３庁舎
は、第一段階では維持しなければならないということになります。したがいまして、東側
に建物を建設して災害対策本部を移転後、第３庁舎を解体し、新たな道路を整備すること
になります。また、付け替え道路の整備時期には現況道路を残しておく必要がありますの
で、新旧道路が共存する時期も生じ、建築工事とは別に道路の整備や、あるいは道路法の
手続などを含みまして期間を必要とします。これにより工期が長くなるということでござ
います。

また、東側の建物を建設する際に、今、言いましたように現道がある状況になりますの
で、建物の計画上のメリットが地上部については余りないという状況でございます。

さらに付け替える場合、北側の道路との接続部分に高低差が生じるということになりま
す。したがいまして、すりつけや段差解消等の措置も必要になるということです。

次に、廃止をする場合の主な課題でございます。廃止により関係権利者の敷地利用上の
制限が生じます。また、先ほどお話ししましたとおり、地区防災道路の廃止に伴う地区計
画の変更の手続が必要になるとともに、廃止をしても地区の防災機能が低下しない、ある
いは向上する、そういった対応が求められることになります。

こうしたことから、一番下のまとめにありますとおり、さまざまな課題を総合的に勘案
しまして、工期をできるだけ短縮する観点から、敷地中央の道路は現状のままとして検討
を行うものとしております。

なお、本日欠席の阿部委員より意見をいただいておりまして、後ほどご紹介をする予定
でございますが、その中で当該道路については、通常時には自転車歩行者専用道にするな
どにより、一体的に運用できるような方法もあると思われるので検討いただきたいという
意見をいただいております。こうした観点を取り入れ検討していきたいと考えております。

それでは、資料５、１枚目の裏面をご覧ください。

次にバスの発着所等についてです。現在、バスの発着所、本庁舎敷地の南東側にありま
す。中央にあるタクシー乗り場もそうでございますけれども、降車した後に現状の道路を
使ってバック、後進して入庫をする形になっています。バス発着所については交通誘導員
を置きながらやっている状況ですけれども、こうした車両転回は交通安全上課題となって
いるところです。そこで、東側道路に沿って現在と同じ降車場１、乗車場３の計４台分の
バスベイ、３台分のタクシーベイを配置するものとしております。

次に、広場についてです。広場の機能としては、通常時はイベント等の区民の交流の場

11



として、また、区民会館を大勢の方が利用する場合の駐輪や駐車利用もできるものでござ
います。また、災害時には避難者の一時集合所等として、一時集合所に指定している町会、
ここから先ほどの資料では1,600人程度と想定していますけれども、それ以外にもその他の
区域から避難される住民もあると想定し、2,000名ほどが一時的に滞留する規模が必要であ
ろうというようにしています。

その後の復旧・復興の時期については、これも先ほど説明しましたとおり、物資運搬、
緊急・復旧車両等の駐車、あるいは荷さばきの場として、駐車台数と荷さばきスペースを
考慮しますと2,000～2,400㎡程度、ある程度まとまった広さを集積地となります区民会館
の搬入出を配慮した位置に確保することが必要というようにしております。なお、現状の
中庭の広さが約1,600㎡となってございます。

また、現在修正を進めている地域防災計画の中で、地域内輸送拠点として指定する予定
の国士舘大学、こちらもご承知のように前に広場があるところですけれども、この広場と
の連続性、一体性、こうした利用も見据える必要があるとしています。

次に、緑地についてです。世田谷区のみどりの基本条例に基づく緑化基準では、この敷
地の用途地域あるいは敷地規模から28％、面積にしますと約6,000㎡以上の緑化が求められ
ます。これを原則的には地上部で確保することとしています。

こちらも参考としまして、現状の緑化率については、東側、西側、両敷地を合わせまし
て18.2％となっています。また、既存のケヤキ並木の風景をできるだけ継承することとし、
みどりの配置については敷地内にバランスよく配置するとともに、豪徳寺から国士舘大
学・若林公園へとつながるみどりのネットワークを配慮するものとします。

最後に、災害対策本部機能についてです。災害対策本部機能については、工事期間中も
現敷地内に継続する機能とします。したがいまして、具体的には工事の第一段階で災害対
策本部機能を第３庁舎にし、第一段階の建物を建設後、そちらに移すものとしております。

続いて、次のページの資料５（別紙１）をご覧ください。

こちらは今、説明いたしましたそれぞれの機能相互の関連性を模式的にまとめたもので
ございます。したがいまして、各機能の配置を示したものではございません。黒字で書い
てあるものが平常時、赤字で記入しているものが災害時の利用を示しております。

平常時は行政機能、議会機能、区民交流機能、広場機能がそれぞれの役割を担うととも
に、区民交流機能と広場機能の一体的利用を考慮した配置が求められます。公共交通アク
セスとして東側道路沿いにバス・タクシーベイを整備し、それぞれの機能にアクセスをし
ます。

災害時には、地域内輸送拠点となる国士舘大学に特定緊急輸送路を使い物資が搬送され
ます。サブルートとしては、西側のほうで154号線を使うことを想定しています。

その後、世田谷地域の物資集積地であり、各避難所の配送拠点ともなる区民会館に物資
が搬入されます。この際に、国士舘大学の広場と本庁舎敷地内の広場の連続性や一体性が
求められます。また、荷さばきスペースや各避難所等への輸送トラックへの物資積み込み

12



等を考えますと、区民会館と広場が隣接することも求められます。
以上で資料５の説明を終わらせていただきます。

○卯月委員長資料５について、ご意見、ご質問をお伺いしたいと思います。ただ、この
後の資料６の説明とも非常に関連しますので、できるだけ今のご説明でわからなかったと
ころ、わかりにくいということに限ってご質問を受けたいと思いますが、いかがでしょう
か。
○三田委員具体的にイメージできなかったのですが、資料５（別紙３）で、２の中の◇
に道路廃止というところがありますね。その中で、道路を廃止するにあたり不利益をこう
むる敷地が存在するとあります。不利益というのはどういうことを具体的に考えたらいい
のでしょうか。
２点目です。地区計画変更の手続で、工期が延伸する可能性がある。この工期をどの程
度、こういうことに精通している方にはどのくらいの期間というものが常識として考えら
れるのでしょうか。全く素人の私には、延びるとはどのくらいのスパンを考えなければい
けないのか想像できなかったものですから、よろしくお願いいたします。

○松村施設営繕担当部長まず不利益ということですけれども、個人の関係もありますの
で余り具体的に言えないところもございますけれども、例えば２つの道路に接していた方
がこの廃止で１つの道路にしか接しなくなるとか、あるいは法律上、道路の幅員によって
容積が決まるので、容積率のほうで不利益が起きるということを考えております。
手続に伴う工期の延伸でございますけれども、例えば少なくとも廃止するとなると、地
区計画の変更手続。これはできるかどうかという問題がありますけれども、できると仮定
したとしても、都市計画法に基づく変更手続で公告、縦覧とか都市計画審議会での審議で
あるとか、こういった手続が必要になりまして、あと地元の説明も当然必要になりますの
で、もろもろ少なくとも１年程度はその手続にかかるというように考えております。

以上です。

○三田委員ありがとうございました。
○小林委員２点だけなのですけれども、今、ご質問のあった点でありますけれども、裏
面を見させていただきますと、２つの道路に接道しているお宅は１軒しかないので、その
部分を残せばあとは良いのではないかとか、手続的な問題であるのであれば、工事と並行
してすることもできるのではないかというように思いました。これだけのことをするとき
というのはめったにないので、ゼロベースで検討しろと仰せつかったわけでありますので、
ぜひもう少し考えていただけたらという委員の意見も一つだと思いますし、行き止まりの
道路ですから接道条件の話は部分的に残せばという感じもします。
そこはコメントだけですが、建物について、なおというところで、地下の２階までとい
うことが書かれていますが、これも絶対条件なのかどうかすごく聞きたいところだと思い
ます。すなわち、例えば区民ホールみたいなものを残すということであれば、特に窓のあ
る施設ではありませんし、耐震性もむしろ地面の中のほうが強いと思いますし、温度も安

13



定しますので、むしろそういう意味で言えば、ここに書いてございますような機械室とか
更衣室とか、そういったもののみ、あるいは駐車場のみが地下だというのではなくて、い
っそホールを地下にするといったようなソリューションもあって、大きく地上部の床面積
を稼ぐことができるのではないかと思いました。

コメントだけでございますけれども、地下２階まででないとだめなのか、また、この機
能だけしか入れられないのか、その辺も教えていただきたいと思いました。

以上です。

○高谷委員私も資料６の後に言おうと思っていたのですが、今そういう議論が出たので、
建築の専門家として一言コメントさせていただきたいと思います。
道路廃止の問題も確かに困難なことはあるのですが、私自身、大きな事業をやったとき
には道路廃止というのは経験したことがございますし、また私、ある自治会で都市計画審
議会の座長もやっておりますが、決して何か大事な事業であれば、それを延伸させるとい
うことはないのではないかなと思っていますし、建物を建てかえていくプロセスの中にう
まく組み込んでいくことは十分にできると思っています。あと、工期的なことを言うと、
日影の問題とかも前に出ていましたが、これも私自身、実際に経験したことがございます
が、それもきちっと理由を説明していけば、国士舘に日が当たるということのようでした
ら、そういう問題もいろいろ克服できるのではないかと私は思っております。

また、地下３階についても、私、たまたま今、部長さんの説明で西側が少し５ｍ位落ち
ているということですから、地下３階と言っても、そこから見るとある日照をとったりす
ることもできるわけで、３階が絶対いけないかどうかというのは建築的には大変大きな疑
問を感じました。ただ、そのあたりについては資料６でいろいろな案が説明されるという
ことですので、そのときに意見を申し上げたいと思います。

以上です。

○岩渕委員私も第３回か第２回のときに申し上げたのですけれども、この間、電話相談
室で国土交通省に聞きましたところ、区道であれば区の管理下にあるわけですから、区の
裁定でもっていかようにもできるのではないか。したがって、今、説明がありましたよう
に、確かにこの区道を変更することによって迷惑をこうむる。先ほどあった不利益をこう
むるということはあるのですけれども、今、高谷さんのほうから１軒しかないということ
ですので、やる気があればやれるのではないかなと考えています。１年ではなくて半年で
もできるのではないかと思っていますので、この区道を阿部委員のような考えで廃止した
場合、はかり知れない利益があると思います。今、第１、第２、第３庁舎と言っています
けれども、１つの本庁舎としての計画がまとまってくるのではないかと思っておりますの
で、再度、この区道に関しましては積極的な検討を願いたいなと思っております。
以上です。

○黒木委員私も建築家の専門家として、小林先生と高谷さんに意見は同じでして、この
道路を廃止することによって非常に今回の計画がいろいろなことが考えられるのではない
14



か。それを廃止するにあたって、今、お話がありましたように、これは区道ですので、ち
ゃんと手続を踏んでいけば別に大きな問題なく区道の廃止ができるのではないか。実例も
たしかあったと思います。なおかつ、完全に道路として廃止するのではなくて、敷地内通
路として、要するに先ほど自転車通行とかいろいろ話が出ましたが、そういう通路として
機能させるということも十分考えられるのではないかと思っております。

もう一つ、高さのほうですけれども、国士舘大学と新たにできる総合合同庁舎、世田谷
合同庁舎ですか。ここが33ｍ、29.3ｍと書いてありますが、これはあくまで他人の話であ
って、ここでだから33ｍ位までは良いのだよというような考え方というのは基本的にしな
いほうが良いと思うのです。他が33ｍだからここも33ｍまで建てられるのだよということ
ではなくて、世田谷区庁舎、本庁舎が目指すものは何かという大きなコンセプトのもとに
高さというものは決めていかなければならないのではないか。それは何がコンセプトかと
いうと、周りの近隣住民にとって、今、建てられている国士舘とか合同庁舎の33ｍとか29ｍとか本当に良く思っているのかどうかということです。ですから、近隣住民にとって国
士舘の高さというのは不愉快かもしれないわけです。その不愉快なことをあえて世田谷区
役所は、向こうが33ｍだから区役所も33ｍにするということは、世田谷区の基本的な住民
に対するサービスの精神から言って、余りそういうことに準じていく必要はないと思って
おります。

高さに関しては以上です。

○卯月委員長それでは、今の区道の廃止あるいは付け替えの件、高さにつきましては、
資料６の説明をいただいてからまた再度各案、具体的なものによって高さも違いますし、
道路の考え方も少し違うものがございますので、その後にまた意見交換したいと思います
が、よろしいでしょうか。
それでは、今後の進め方について、少しだけご案内をいたします。

先ほど岡田部長からお話がありましたが、我々は言うまでもなく、世田谷区本庁舎等整
備検討素材という、これをもとにこの委員会で検討を始めました。本日は12ページ、少し
見ていただくとありがたいのですが、ボックスの中にこの資料は入っているかもしれませ
ん。

この中に、この委員会ができるまで、これまで議論をしてきた経過等が書かれています
が、案１、案２という２つの少し対照的なアイデアが今まで検討されてきたと思っており
ます。したがいまして、この数行の文章だけでは案１、案２というものがまずわかりにく
いので、案１、案２というものを平面図、それから今日、模型でもってまず説明をしてい
ただこう。しかし、案１、案２というものを書いてから我々は数回、この委員会の中で議
論してまいりました。まだ途上ではありますが、職員数あるいは必要な床面積、さらに本
日は広場とか緑地、駐車場等あるいはケヤキ並木等についての考え方が出ておりますので、
案１、案２、そのままではなく、我々の委員会の検討の経過を踏まえて行うと、案１のま
まではなく、案１ ’というさらに進めた案になるのではないかという検討をしていただきま

15



した。

同時に、案２につきましても我々の検討経過を踏まえて、案２ ’というものをつくってい
ただきました。ここまではあくまでも案１と案２並びに若干の修正変更ということで理解
をしていただきたいと思います。

さらに、前回、区民会館を保存改修するということについて、委員の方々からかなりの
意見も出ました。さらに、今回CO 2の削減という点からも、先ほど小林先生、高谷先生から
も、地下を残すことによって地上部分のボリュームを減らすことができるのではないかと
いうご意見もありましたので、区民会館を保存改修するという前提でどのような案が書け
るかということで参考案１というものを検討していただきました。

さらに、第１庁舎と区民会館、両方の建物を保存改修するということを前提にすると、
どの程度のボリュームが可能になるのか、あるいは我々の検討してきた床面積等の関係が
どのようになるのかということを考えるために参考案２を書いていただきました。

したがいまして、今日は６つの案が出ております。この６つの案についてこれからご説
明をいただきますが、最初に申し上げておきたいことは、本委員会の中で６つの案でこの
案がベストだということを出すことは目的としていません。あくまでも今、ご説明のあっ
た資料５、これからご説明いただく資料６、いろいろなコンセプトあるいは数字が載って
います。その文章あるいは数字をもってこの委員会の方向づけをし、あくまでもこの６案
はそれを決めるための参考の仮定であるということで、もちろん報告書の後ろのほうに参
考案ではつけますが、本報告書の主としてこの案でいくぞということをやるつもりはあり
ません。あくまでも資料５と資料６、もう今も議論になりましたけれども、それを精緻な
ものにするために本日この模型を出していただいているということを申しわけありません
が、ご理解していただきたいと思います。

資料６のご説明を事務局からいただいた後、附箋が机上に配られていると思います。こ
の附箋を使いまして、皆さんのご意見を、案１について私はこう思う、案２ ’についてこう
思うということを休憩時間中、模型を見ながらメモしていただき、それを休憩時間の後に
前のほうにございますような模造紙を使って整理、意見交換したいと思っております。よ
ろしいでしょうか。

○高谷委員今、手順を委員長から示されて、その後に申し上げても良いと思ったのです
が、皆さん附箋を使って議論をするというお話だったものですから、その前に私、建築の
専門家として出ているものですから、こういう案を見るときの見方というか、そういうこ
とについて少し私のバイアスがかかってもおりますが、説明させていただければと思った
のです。
今、委員長からお話があったように、私たち、この委員会でやるべきことは、ここは高
くてここは低い案が良いとか、逆が良いとか、そういう案を決めることではなくて、次の
段階であります誰かが設計をするとか、あるいはコンペ、競技設計になると思うのですが、
その設計の与条件を決めることだと思うのです。今回の場合、与条件で一番私たちの委員

16



会が議論しないといけないのは面積、大きさの問題が１つ目。そして２つ目が既存の建物
をどう処理するかという、それが大きな論点になっているのだと思うのです。

皆さんがお家を建てられるときにも、例えばお父さんの書斎が欲しいとか、奥様の個室
が欲しいとか、いろいろな大きさに関して議論をされます。それから、また、今ある建物
を使うのか、テレビでビフォアアフターなどというものがありますが、今の建物を使って
いくのか、あるいは全部スクラップ、壊してしまうのか良いのか。そういうこと、今の２
つの条件を決めていくということだと思うのです。

私たち、その条件を決めるときに注意しないといけないのは、大きさをまず普通は議論
するのです。そうすると、どうしてもお父さんの書斎が要るとかいろいろな議論があるの
ですが、敷地に当てはめてみてそれが可能かどうかを１回検証しないといけないわけです。
それを検証しないでコンペをやってしまったのが国立競技場なのです。非常に巨大な23万
㎡というものをあれだけ歴史的な文脈があるところに入れようとして非常に無理があって、
非常にすぐれた建築家の皆さんがやったわけですけれども、破綻してしまった。私は、で
すから前回までの委員会でやってきた大きさの議論を１回ここで見直さないといけないと
思うのです。そういう意味では、今回出ている１案、２案はどちらも大きな５万3,000㎡プ
ラス区民ホールという非常に大きなものが建つという案なので、しかも全部順次更地にし
て良いということなので、設計条件で見たら１案と２案は、今から説明があるのでしょう
けれども、同じだと思います。

ですから、こういうタイプのコンペも今までありました。府中市役所などは去年ありま
したが、壊しても良いから皆さんに良い案を出してください。順次、どうやって壊すので
すかという案を出しました。でも、それによってどちらが高いのが来るとか、低いのが来
るとか、ホールをどちらに持っていくとか、それは設計者とともに後で決めれば良い問題
なのです。そういった意味で、やはり設計条件として一番議論しないといけないのは、大
きさをどうするのかということと、今の建物を残すことを検討しなくて良いのかというこ
とだと思います。

私、こういう時代になって、例えばユネスコが世界遺産でこういう建物を建てようと、
遺産に指定しようとしているときに、そのまな弟子の建物を世田谷区が壊してしまったと
いうと、相当禍根を残すと思うのです。ですから、いろいろな案を検討する中で、例えば
お父さんの書斎は今回諦めないといけないのであったら、そういう知恵と工夫を出すべき
だと思いますので、どうかそういう観点でこの検討案を見てほしいなと思うのです。それ
でもって、設計条件のオルタナティブを区民に委ねるべきだと思うのです。恐らく皆さん
から向かって右のほうにある参考案は大きくできないという案だと思うのですが、大きく
できなくても工夫をすれば何とかならないのかと。今、庁舎は２万6,000㎡ですが、それが
４万7,000㎡とかにしかならないのだと思うのですけれども、それでも何らかの工夫はでき
ないのかという設計条件をきちっとオルタナティブとして区民に残していくというのがこ
の委員会の大きな役割ではないかなと思っております。そういった意味で、この見方とい

17



うことで、建築の専門家として説明させていただきました。
以上です。

○黒木委員今、高谷先生がおっしゃったこと、私、全く同感でして、私は今日久しぶり
に早く来たのですが、この模型を見て最初にびっくりしました。というのは、当初ゼロベ
ースで物を考えましょうとこの委員会は始まっているはずなのです。この案が出てくると
いうことは、見た瞬間、ゼロから一歩出ているのではないかなという気がしたからびっく
りしたわけです。
ゼロベースということはこういうこともなくて、いろいろな庁舎の今後の組織のあり方、
本当にここに５万何千㎡が必要なのか、総合支所とどういう関係を持つのかというような
ことをここできちんと議論した中で本庁舎のあり方を考えていくというものがゼロベース
の基本ではなかったかというように私は思っていましたから。

先ほど2050年に105万人に世田谷区がなるというお話でしたけれども、2050年に日本の人
口が8,000万人位になるという統計的な数字も出ているので、世田谷区だけどうしてそんな
に増えるのかということもよくわからない。ということは、そういうことも含めていろい
ろなことを議論しなければならないのに、具体的なこういうものが突然、今日で４回目で
すか。会議に出てくるということはゼロベースではないのではないかなという気がしてい
ます。

と言いますのは、先日の会議が終わった後、ある委員から私に、もうこれはある程度建
物を壊して新築で決まっているのでしょうという話を伺いました。私は、そんなことはな
いと思いますよ、ゼロベースで考えていくということを区のほうもおっしゃっているわけ
ですから、まずそんなことはないでしょうという話をしたのですけれども、そうすると、
その区民の方は、絶対もう決まっていて、要するにガス抜きで私たちが区民委員として参
加している。こういう話が出るということは、私は非常に残念なのです。ということは、
今まで行政がいろいろ決めるときに、本当にそういう区民参加のもとに何か物事を決めて
きたかということを非常に区民の中で疑問に思っているからそういうことが出てくるわけ
です。ですから、そういう意味では、私はゼロベースが崩されたと思っておりますので、
このゼロベースということのもう一度基本的な考えを説明してもらいたいです。

以上です。

○卯月委員長今、お二人から意見がありましたが、一応資料６の説明、それから模型の
説明をしていただきたいと思います。それを踏まえて、今のゼロベースの話、あるいは地
下の話、高さの話、保存の話を含めて議論をしたいと思いますので、よろしいでしょうか。
それでは、事務局、お願いします。

○松村施設営繕担当部長資料６をご覧ください。こちらの資料は、今、お話がありまし
たように資料５で示した基本的考え方を前提とした場合のイメージ案を６案作成したとい
うものでございます。
資料６の１枚目をご覧ください。最初に、この配置イメージ図の作成にあたっての設定

18



した条件についてご説明をいたします。

建物の高さについては資料５に示したとおり33ｍ、おおむね地上８階程度を限度として
います。

次に、地上に配置するボリュームとしては、４万5,000㎡としています。その根拠でござ
いますけれども、資料５の施設規模の床面積の合計は、６万8,600㎡、地下駐車場等も合わ
せてですが、示しています。ただ、建物のボリュームを検討する際には、例えば区民会館
ホールや議場など吹き抜け空間のあるものを考慮しなければなりません。そこで、区民会
館ホールは仮に３層分の床があるものとし、議場は２層分の床があるものと仮定をしまし
て配置検討する上での建物の総ボリュームとしては７万1,800㎡の床があると仮定をして
います。このうち、駐車場等は全て地下。また、地下に配置が可能な行政機能の部分の床
面積については、平成26年度中間まとめにおいて、最大１万5,000㎡としていますので、こ
れをもとに駐車場等１万2,500㎡と合わせまして、最大２万7,500㎡が地下と仮定をしてい
ます。したがいまして、先ほどの７万1,800㎡から地下の２万7,500㎡を差し引くと４万
4,300㎡となりますので、地上部に必要な建物ボリュームとしては４万5,000㎡として配置
を検討してございます。

その他、資料５にございましたとおり、既存のケヤキの並木はできるだけ保存すること。
バス・タクシーベイを東側道路沿いに配置すること。広場は2,000～2,400㎡確保すること。
緑地は約6,000㎡確保することなどを条件として設計してございます。

配置イメージ案としましては、委員長よりお話のありましたとおり、６案用意をいたし
ました。案１につきましては、検討素材の12ページにございます、ここに記載した案１に
該当するのもので、中低層の庁舎を展開する案としてイメージ図にしたものです。

案２が検討素材12ページの案２。中高層棟による１棟構成を基本とする案をイメージ図
にしたものです。案１ ’は案１をもとに、一部の建物を８階建てにしたもの。案２ ’は案２を
もとに東側庁舎の北側に中低層部分を配置する案としています。

また、参考案として２案、区民会館ホールを保存する案と東側敷地の既存建物をできる
だけ保存する案、この６案を作成したものでございます。

それでは、まず、配置イメージ図、案１をご覧ください。なお、前方スクリーンには案
ごとに模型の写真も映し出しておりますので、あわせてこちらをご覧いただけるとよろし
いかと思います。

まず、配置イメージ案の図の色でございますけれども、青色の実線で示しているものが
建物、オレンジ色の破線が広場、緑色の破線が緑地の位置を示しています。先ほど委員長
よりお話のありましたとおり、この後、それぞれの案に対する皆さんの意見等を附箋に記
入をいただきまして、前方に６枚のボードがありますけれども、こちらに意見を記入して
いただいた附箋を張っていただく予定でございます。

お手元に、附箋の５色張ってある資料が配られていると思いますけれども、これについ
ては、このイメージ図の色と関連するようにしておりまして、建物に関することが水色の

19



附箋、道路交通に関することはピンク、広場に関することはオレンジ、緑地に関すること
は緑、その他は黄色の附箋に記入していただきたいと考えています。後ほど議論するに意
見を整理しやすいということで、このような設定をさせていただいております。休憩時間
にも書く時間をとっておりますけれども、私の説明をお聞きしている間、お気づきの点に
ついては、随時この附箋にメモをいただけるとよろしいかと思いますので、あわせてよろ
しくお願いいたします。

それでは、再度、配置イメージ案１をご覧ください。建物はそれぞれ棟ごとに、ここに
階数と床面積を記載しています。右側の欄外には建物の地上部合計面積や広場面積、緑地
面積などを記載しています。建物地上部合計面積としては、先ほど言いました４万5,000㎡を確保することを条件としています。案１は中低層の庁舎を展開する案としております
ので階数は５階に抑えています。全体的に分棟型の配置となりまして、その分、空地の面
積は減っていきます。

資料５の基本的な考え方に照らし合わせますと、仮に緑地を約6,000㎡確保するとなると、
広場は約1,300㎡となり、基本的考え方で示した面積は満たさないということでございます。

実際には広場と緑地は、図に示すように明確に色分けができるものではございませんけ
れども、各案を比較しやすいように便宜的に色分けをしているものでございます。また、
この案では、広場と区民会館ホール並びに広場と国士舘大学の広場との連続性、一体性は
図られておりません。

次に、案１ ’をご覧ください。先ほどの案１の東側の敷地のうち、南側の棟を５階から８
階としています。これによりまして、東側敷地、西側敷地の北側の棟の階数や規模が抑え
られるということでございます。広場については、この分、空地面積が大きくなりますの
で約2,050㎡となり、また区民会館ホールと広場の連続性なども確保しております。一方、
広場と国士舘大学広場との連続性、一体性はこの案では確保できていないということでご
ざいます。

次に、案２をご覧ください。こちらが先ほどの検討素材の案２に当たるものでございま
すけれども、法的制限のある中で建物のボリュームがとれる東側の敷地の南側に当たる部
分にできるだけボリュームをとるということで８階建ての建物を建てて、基本的に庁舎機
能を１棟に集約するという考え方のものでございます。広場、緑地面積は基本的な考え方
で示した面積を満たし、広場と区民会館ホール並びに広場と国士舘大学広場との連続性、
一体性が確保されております。

次に、案２ ’をご覧ください。先ほどの案２の８階建ての建物ボリュームをある程度抑え
まして、その北側に中低層の建物を配置し、東側道路からピロティを抜けて広場に出ると
いった現在の本庁舎の特徴をある程度取り入れたものでございます。広場、緑地面積や基
本的な考え方で示した面積を満たし、広場と区民会館ホール並びに広場と国士舘大学広場
との連続性、一体性を確保しているものでございます。

次に、参考案１をご覧ください。区民会館ホールを保存改修する場合の配置イメージと

20



なります。この場合も、先ほど区民の意見もありましたけれども、楽屋で部門の機能を拡
充整備が必要ということを想定しまして、この部分は改築することとしています。

地上部の合計面積については、この既存のホール部分を含んで４万5,000㎡としてござい
ます。この案では、区民会館ホールで床のボリュームが確保できないことで、東側道路側
に８階建ての建物を配置しているということでございます。広場は約1,400㎡となり、基本
的な考え方で示した面積を満たしていません。区民会館ホールと広場の連続性は確保して
いますが、広場と国士舘広場の連続性、一体性は、この案では確保できておりません。

また、区民会館ホールの保存については、その他耐震性を向上するための補強や、建物
計画上、自由度を向上するための一団地認定の取得などが課題にございます。

次に、参考案２をご覧ください。第１庁舎並びに区民会館ホールをできるだけ保存し、
改修する場合の配置イメージです。なお、第１庁舎については、この案では日影の既存不
適格となっているため、これを解消するために現在の地上部から４階に建築することとし
てイメージ図を作成しております。

この案では、地上部の床面積の合計は約３万1,400㎡となりまして、面積としては約9,700㎡程度不足するということでございます。その他、資料５の基本的な考え方を照らし合わ
せますと地下は３階となります。また、広場面積は第１庁舎のスロープ部分を整備します
と約2,600㎡となりますが、緑地は4,500㎡程度ということで、先ほどの基本的な考え方に
示した面積は満たさないということでございます。

区民会館ホールと広場の連続性は確保していますが、広場と国士舘大学広場との連続性、
一体性はこの案では確保できておりません。

また、第１庁舎の東側道路沿いに余裕がそんなにありませんので、バス、タクシーベイ
のうち、タクシーベイは北側道路に設置することとしています。

その他、参考案１と同様、耐震性を向上するための補強や、一団地認定が取得できない
といった課題がございます。

最後に、資料６（別紙１）をご覧ください。

今、説明いたしました６つの案を主に工期の面から比較したものでございます。

表の上２段が仮設庁舎を確保しないという工期を示しています。表の下、欄外に※で記
載しておりますけれども、現在の本庁舎敷地内の庁舎機能部分の面積の合計が約２万3,800㎡あるため、１期工事で少なくともこの面積以上を確保できれば２段階整備が可能という
ことで想定をしてございます。

まず、案１については、１期工事で１万3,500㎡の面積となるため、工事は３段階となり、
工期は約６年と想定されます。

案１ ’は１期工事で約２万2,000㎡の面積となるため、工事は３段階、工期は約６年とな
る可能性は高いですが、地下部分の使用を工夫すれば２段階、工期約５年の可能性はある
と考えられます。

次に案２と案２ ’は１期工事で先ほどの２万3,800㎡を超える面積が確保できるため、２

21



段階、工期約５年と想定されます。

参考案１は、１期工事で１万3,000㎡の面積となりますので、工事は３段階、工期は約６
年と想定されます。

最後に、参考案２は、１期工事の着手前に中庭に現在の第３庁舎、プレハブ棟分の仮設
庁舎を建設しまして、その後、プレハブ棟を解体し、その跡地と来庁者駐車場部分に１期
で建物を建設し、順次西側の敷地を３段階で玉突き状に整備していくということを想定し
ています。

最後に、東側敷地の中庭部分の地下増築工事や第１庁舎、区民会館の改修を行う工事が
必要になりますので、あわせまして４段階となり、工期は約７年半と想定されます。

次に、表の３段目は、これを２段階、工期を約５年に短縮するために仮設庁舎の必要面
積を記載しております。案１と参考案１、参考案２は、いずれも１万㎡を超える大規模な
仮設庁舎がこの場合、必要となります。案１ ’は、2,000㎡程度の小規模な仮設庁舎が確保
できれば２段階整備が可能になるというように想定されます。

また、一番下の欄については、先ほど各案を説明した際に触れた主な項目を列挙してお
りますけれども、それに加えまして、区民会館の休館期間を記載しております。参考案１、
参考案２では約２年、案２、案２ ’では約４年半と想定してございます。

以上で資料６の説明を終わります。

○卯月委員長非常に難しいご説明だったように思いますが、これから皆さんに各案につ
いての質問等を書いてもらうのですが、書くにあたってもまだ前提がわからないという方
がいらっしゃるかもしれないので、私のほうから質問してから、また皆さんからも質問を
受けたいと思います。
まず、一団地認定ということと真ん中の道路の廃止とか関係がありますね。その辺の話
を少し説明していただきたいと思います。
もう一つは、工期と仮設庁舎の関係をもう少し丁寧にご説明いただいたらありがたいか
と思いますので、よろしくお願いします。

○松村施設営繕担当部長一団地認定につきましては、例えば真ん中に道路があったとし
ても、複数の棟を一団の土地利用として認定するということによりまして、例えば道路斜
線であるとか日影規制というものを緩和して、土地を有効活用、高度利用という制度でご
ざいます。基本的には、既存の建物が残った状態で一体の土地として一団地認定すること
はできないという考え方が今、示されているので、保存改修する場合はこの一団地認定を
取得することができないという説明は先ほどそういう意味でさせていただいております。
工期と仮設庁舎の関係ですけれども、具体的にどのような点でしょうか。

○卯月委員長例えば防災庁舎としての第３庁舎の重要性とその工期の関係と、仮設庁舎
というものが初めてきっと出てきたと思うので、仮設庁舎は一体どこにつくることを前提
にとか、あるいは決まっていないのか、そういうことをご説明いただいたほうがよろしい
のではないかなと思いました。
22



○岡田総務部長仮設庁舎ということですけれども、今、松村部長からご説明した案２ ’
の場合は、新しい建物を建てて、そこに一気に引っ越しをして、引っ越した後にまた新し
い建物を建てるということで、いわゆる逃げ場所というか、引っ越しをして空間をあけて
工事をする必要がないということでございますが、それ以外のパターンになった場合には、
工事をするために一時、周辺あるいは周辺ではないかもしれませんけれども、施設に機能
を移して、その上で工事を開始するということで、仮の住まいを整備するというものでご
ざいます。
現在のところ、そういった大規模な仮設を設置する場所については想定されておりませ
んが、もし例えば１万㎡を仮設が必要だということであれば、そういったところを見出さ
ない限りは、この２段階で工事することはできないということを示したものでございます。
こういう説明でよろしいでしょうか。

○高谷委員大変難しくてわかりにくいところもあるのですけれども、私はまだ改築ステ
ップについてはそんなに精査されていないのかなという気もするのですが、これしかない
ということかなという気がするのは、例えばいろいろな考え方があるのかなと思うのは、
参考案２でも免震とか地下改修とか、耐震をいながらで東敷地でやって、一部地下も増設
することによってプレハブ位のものが入っていけるのではないかとか、あるいはプレハブ
の北側に駐車場がありますから、そこにさらにプレハブになって恐縮ですが、下が駐車場
で使えるようなプレハブにするとか、そうすると、東敷地は免震のレトロフィットという
やり方がありますから、そういうやり方をやるとかいろいろやれて、仮設をできるだけ少
なくしながら玉突きをやるとか、いろいろな方法があるのではないかなという気がして、
もちろん、こういうものは後で検討していくと思うのです。
あと心配というか、私、先ほど言いましたように案１と２あるいはダッシュの問題です
けれども、設計条件としては全く同じことなので、それの形が高いほうが良いとか低いほ
うが良いというのは、設計者に正直任せても解決する問題で、議論すべきは設計条件なの
で、案１、２のように５万3,000㎡にして、かつ、今の建物は壊しても良いですよという条
件にするのか、例えば参考案２のように少し面積は小さくする。お父さんの書斎は今回我
慢しましょう。そして、いろいろな工夫をしながら残していくというようにするのか、そ
ういうオルタナティブをきちっとこの委員会で議論して、区民のあとは審判を待つという
か、そういうことかなという気が私はしております。

○黒木委員この前提は、第３庁舎にある防災拠点をまず動かさないということが大前提
で練られた案ですね。現在、防災拠点は何㎡あるのですか。
○秋山庁舎計画担当課長約3,800㎡になります。
○黒木委員この間見せていただいたあの部屋が3,800㎡あるのですか。
○秋山庁舎計画担当課長第１庁舎、いわゆる第３庁舎、あそこの建物全体になりますの
で、あそこがほぼ３階部分になりますのまで、全体で3,800㎡、割る３といたしましても約
1,200㎡強ということになります。
23



○黒木委員要するに防災拠点が必要だというのは、発災時にそこを拠点にしていろいろ
な指令を出したり物資の搬出をしたりとかという、要するに拠点でしょう。防災の本部で
すね。それに必要な面積というものが1,200㎡必要だということなのですか。
○秋山庁舎計画担当課長今、言ったとおり、防災の本部という部分、先ほど図表、いわ
ゆる資料４で言いますと災対本部のところ、災対統括部というところがその３階に入りま
す。これが先ほど言ったとおり、約1,300㎡。そこでこの間、皆様に見ていただいたといお
り、ブライトホールであるとか、あそこのところにライフラインであるとか自衛隊などが
来る。これがまず１つです。
もう一つ、下にいわゆる災対各部というものがありました。災対総務部から始まってい
ろいろな部がありますけれども、そこにも当然職員さんがいます。言ったとおり、そこで
具体的な指示を出すということになりますので、現在、その機能は第１庁舎、第２庁舎の
ほうになりますので、当然、1,300㎡プラスアルファというのが当然あります。

以上です。

○黒木委員なぜその質問をしたかというと、要するに防災拠点の第３庁舎がいじれない
からこういう案が出てきて、仮庁舎をつくらなくてはならないとかいろいろな問題が出て
くるのだと。その問題が他で解決できたら、もう少しプランのやり方というか、工期の考
え方、建物のつくり方の順序、そういうものが考えられるのですか。
○岡田総務部長災害対策拠点を移せない、意識した工程をつくらなければいけないとい
うのは非常に今回の場合、重要なポイントでして、今、この間、熊本の地震を踏まえまし
て報道等でも言われておりますけれども、この本庁舎が耐震上、どれ位の強さを持ってい
るかと言いますと、この第２庁舎、第１庁舎についてはIs値で0.61位です。検討素材のと
きにご説明申し上げましたけれども、建物で言うとⅢ類程度の強さということで、ただ、
災害対策本部があります第３庁舎だけは耐震上はⅠ類相当の強さがあるように改修してお
ります。ですから、第３庁舎にある災害対策本部は他にⅠ類相当、それ以上の強さができ
る、新庁舎ができるまではそこに置いておく必要がある、そのように計算している、こう
いうことでございます。
以上です。

○黒木委員その第３庁舎に置くという理由が、例えばそれによって他の今回の全体のプ
ランの足かせ、手かせ、コスト高、工期延長ということになっていないのかということな
のです。それがもし第３庁舎の今、持っている総合防災拠点が違うところでその機能をあ
る程度確保できるとしたら、もう少し違うようなプランが考えられるのではないかという
質問です。ですから、第３庁舎ありきではなくて、第３庁舎他で代用できるようなことを
考えたときには、どういうメリットがあるかということをお聞きしたいということです。
○岡田総務部長今、申し上げたことにつきましては、災害対策本部、私ども、この本庁
舎のところで本部機能を置いて、ここでいざ発災が起こったときには対応しなければいけ
ないというのが大前提だと思っておりまして、最優先すべき課題であって、他にコストで
24



すとか、他の要素より安全性ということについては、最優先しなければいけないというよ
うに考えております。

○黒木委員今、お答えいただいた部長のご回答はごもっともなのです。私はそれがそう
でなくて良いと言っているのではなくて、要するに一番最優先しなければならないのを第
３庁舎ではなくて違うところで機能が持てたら、もう少し考え方を変える工期とかコスト
とか配置とかということができるのですかという、その辺の検討もなされたのですかとい
うことを聞いているわけです。だから、防災拠点をなくせと言っているわけではないので
す。第３庁舎ありきの防災拠点ではなくて、第４庁舎かもしれないし、そういう防災拠点
としての独立したものがきちんと確保が他にできて、その後で本庁舎の整備ということを
考えたときに、コストの面、工期の面、機能の面ということがもう少し検討しやすいので
はないですかということを聞いているわけです。それを検討しましたかということです。
○板垣副区長我々としては、この防災拠点は基本的に本庁舎に置くという前提で考えて
おります。ですから、今おっしゃったのは第３庁舎及び防災拠点をどこか別なところに一
旦置くようなイメージでおっしゃっていますか。
○黒木委員敷地で良いのです。
○板垣副区長敷地と言いましても、現在、本部機能として対策本部を置いているわけで
すので、それを一々この庁舎のローテーションの中で回すことは、我々は不合理だと思っ
ておりますので、今の第３庁舎にある対策本部機能を庁舎の建て替えの際も、その機能は
しっかり果たさせていく中での建て替えのローテーションを考えないといけないというの
が前提として考えさせていただきました。
先ほどゼロベースというお話が黒木さんのほうからありましたのでこの場をかりてお話
しさせていただきますが、昨年９月に議会に対しまして私ども検討した結果、中低層とい
うイメージを出させていただきました。そのときにいろいろ議論がありまして、その際の
議論の中で、そのとき出しました中低層にこだわることなく、今後、検討委員会等で検討
いただくということを区長からも発言いただいて、その意味で第１回のときにゼロベース
で考えていただきますというお話をさせていただきました。

ただ、この中に案１、案２ということでの中低層あるいは構想のイメージというものを
出させていただきましたので、それをある意味イメージを出していかないと議論にはなら
ないだろうということで、委員長からもある意味、イメージングを出していただきたいと
いうことだったので、本日、６つの案、それは案１、案２の他に、参考案１、２まで出さ
せていただきましたけれども、そういう面では、この間の皆さんの議論も踏まえて案を出
させていただいているということですので、その出てきたものが突然ではないかというご
批判は、私どもといたしましては、この案をもってまた議論をいただいて議論を深めてい
ただきたいと思っております。何かガス抜きというようなご発言もありましたけれども、
それは大変私どもとしては心外ですし、委員の皆さんに対しても失礼な発言ではないかと
思います。

25



以上です。

○卯月委員長この辺にします。この後の議論ができなくなりますので、皆さんに書いて
いただいて、その後も引き続き議論することができますので、ここでやめたいと思います。
ただ、休憩の前に小林先生から一言と言われているので、小林先生の後、休憩に入りま
す。

○小林委員とてもいろいろ議論があって、問題の構造がよくわかってきたので、ありが
とうございます。先ほどお話がありましたけれども、発注をするときの大きな予見として、
更地にするのか、それとも既存建物を残すのか、これは大きく違うので、その辺が大きな
考えとして議論すべきだというお話がありました。もっともだなと思うのですが、更地に
する場合でもいろいろ議論がありましたが、道路が残っている場合と残っていない場合と
全然違うような気もしますので、しつこいようですが、ぜひ道路のことは考えていただけ
ればと思っております。
２点目、それはむしろ言いたいのですけれども、既存の建物を残すということを前提に
して、それができない理由と考えたときに、それをできない理由として今、説明されてお
りますのは、耐震化ができるかどうかでも何でもないのでありまして、実は緑地が足らな
いということと、地下３階になってしまうということ位でしかないようにお見受けしたの
ですが、それは有名な前川さんの貴重な建物でもありますし、建築的にモニュメンタルだ
というだけではなくて、いろいろな思想が込められている建物だとお見受けしますけれど
も、それを維持できなかった、もちろんリノベーションしてスケルトンまですればきれい
に使うことができると思うのですけれども、それができなかった理由として、先ほど挙げ
ましたような地下３階になるとか緑地が足らないというのは説得的ではないなと思うので、
それで質問したかったのです。

地下は結局掘れば掘れるのだと思うのですけれども、緑地のことについて言うと、これ
は地面でなければ絶対だめなのでしょうか。緑地の割合を決めてらっしゃるのは世田谷区
自身でありますので、その解釈を聞きたかったのです。ここは屋上がすごく広くあります
ので、そういう意味でここに不足分6,000㎡をとりたいという緑地が屋上であってはいけな
いということが決まっているのでしょうか。これを質問したかったところです。要するに
残せない理由がそれだけ位しかおっしゃっていなかったので。

○松村施設営繕担当部長緑化については、緑化基準上は屋上緑化も可です。区の姿勢と
して一般的にできるだけ地上部緑化を民間建築物でも指導している立場もあるので、まず
は地上部で緑化をするということを目標にしましょうということで書いております。です
から、先ほどご意見もありましたとおり、他との関係で一定の割合は屋上緑化でも良いの
ではないかということもあるかもしれませんけれども、今までの区の姿勢として、まずは
地表緑化を目標にしたいということでございます。
○官尾委員委員長、申しわけないのですけれども、全体的なことなので。
○卯月委員長短めにお願いできますか。
26



○官尾委員何を申し上げたかったかというと、この委員会というのはあくまでも整備基
本構想に対する検討委員会。この素案をいただいて、それについて意見はどうだというこ
とを求められたと思っております。常に我々としては、その提案されたものについてのど
ちらかというと、定量的というよりは定性的な意見だと思うのです。今回、こういう６案
が出たことについて、高谷先生は、全体の面積、全体像を決めるのが重要なのだというこ
とをおっしゃっています。ただ、大体面積というのはどうやって決めるかというと、どう
いう機能とどういう機能とどういう機能がどれだけ必要だから、それで合わせてこれだけ
の面積が要るのですよというご提案があって、初めてここにこれは要らないのではないか
ということで増えたり減ったりする、あるいは使い方がどうだということになります。
ところが、今回は、その６案は出てきましたけれども、そういうものが何もなしで我々
一般区民委員が、さあ具体的意見を述べよと言われても定量的な意見は出せないと思いま
す。それで今、ぜひともと思ったのが、今５つ紙がありますけれども、これは書きようが
ないですね。比較をしていないわけですから。今日いただいたばかりで、他の意見をする
中で、休み時間もあるからそのうち考えろと言われても、こういう言い方は失礼ですけれ
ども、先生方は事前にこういうことをやるよということで打ち合わせがあったのかもしれ
ません。我々はこの場で今日配られて、いろいろな色の紙をもらって困ったなと。もしで
き得れば次回までにまとめてこいと、あるいは書類で出してくれということであれば考え
られると思います。

今のこの資料を読むだけでは、私ですと理解するのに恐らく５～６時間はかかると思う
のです。ですから、この短い時間で意見を出すというのは、申しわけないのですけれども、
出すと言われたらよくわかりませんと言うしかない、私はそう思っております。

以上です。

○卯月委員長これから休憩に入りますが、今までのご意見をお伺いしていて、６つの案
のそれぞれについてのご質問、ご意見ではなく、総合的に床面積についてとか、あるいは
広場についてとか、改築ステップ、工期についてとかという個別の案ではなく全体の話で
も結構です。今、模造紙は用意しておりませんが、休憩時間中に用意をいたしますので、
今、こういうわかりにくい説明で申しわけなかったのですが、今の段階で疑問を持ってい
たり質問したいということは可能な範囲でやっていただいて、出していただけたらと思い
ます。休憩時間の後、議論して、もしまたもう少し時間が必要だということであれば、ま
た次回に向けて判断したいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、20分休憩をいたします。この20分の間に、事務局の方がこの模型の周りにい
らっしゃいます。したがいまして、附箋を書いていただいたり、その６つの案の模型があ
りますので、入れかえたり等々をしていただき、模型を見ながらご質問を考えていただく
ということでご協力をお願いいたします。

それでは、今より20分休憩いたします。

27



（休憩）

○卯月委員長それでは、そろそろ書いていただいたものを前のほうに来て該当のところ
に貼っていただけますか。事務局の方、模造紙のところにいて受け取って貼ってください。
それぞれの案のところに貼っていただいて結構ですが、もし全体のことであれば後ろに新
たに模造紙を用意しましたので、そちらのほうに貼っていただければありがたいです。１
枚でも２枚でも結構です。
それでは、途中でも結構ですので、書き終わった附箋だけでも貼っていただいて、議論
の途上でもまた新たな意見を書いていただいても結構ですので、よろしくお願いします。
事務局の方、各委員を回って集めてきてください。そろそろよろしいですか。

それでは、これから進行は副委員長の齋藤さんにお手伝いしていただきたいと思います
ので、マイクを変えます。

○齋藤副委員長皆さん、いろいろ書いていただいて、どうもありがとうございます。
それから、各案に対して意見を書くというのは本当にとても短い時間で難しいことだっ
たと思うのですけれども、各案が良いか悪いかというよりは、皆さんからたくさんなるべ
く意見を出していただくことができるようにということで、ポストイットに書いて貼って
いただくという方法をとらせていただいております。

まず、どんなご意見があるかというのをざっと紹介した後に、こちらの全体に対する意
見というのもありますので、各案ごとの意見が全体に対する意見ということに集約されて
いくようになるのではないかなと思っております。では、こちらの案１から見ていきたい
と思います。

案１については、現在のものと余り差がないのではないかというご意見。全面改築なの
にメッセージ性がないのではないかというご意見が建物に対しては出ています。

今、追加をありがとうございます。ホールと広場との連続性が乏しいのではないかとい
うご意見が今、追加されています。こちらがホール、真ん中のところに広場がある。割と
現在の配置イメージに近いものでございますね。

広場が狭過ぎるのではないか。国士舘大学との一体性がないのではないかというご意見
がありました。
緑地については、緑地、ケヤキ並木の保存のバランスが良いと思いますという意見。緑
地が建物の足元だけに限られているというご意見が出されています。
これをブラッシュアップした案というのが１ ’なのですけれども、それに対してのご意見
です。
広場が暗くなる。建物が多くてわかりにくいのでは。１、こちらに比べると建物が高い
点は残念。その割に緑地が少ない。建物が高い割に緑地が少ないというご意見。
ホールと広場の関係性は良い。ピロティを介した囲み空間を達成できる。この点々で書
いてあるところに対する評価がありました。

28



広場に対しては、広場の場所が分断されているのではないか。なるべく１カ所にあった

ほうが望ましいと思う。国士舘大学との連続性、一体性がないというご意見。
２、緑地については、広場と緑の関係性が乏しいというご意見が出されております。
案２のほうです。こちらについては、いろいろ意見が分かれた形で出されております。

建物が２棟だけに集約されることで広場や緑地空間が広くとれるのは良いと思うが、８階
の建物が高過ぎるのではないか。周りの景観を損ねてしまうのではないか。区民会館部分
は生かす形で新庁舎の整備を検討していただきたいというご意見。景観が悪いというご意
見。シンプル・イズ・ベスト、利用しやすいイメージ（区民にとって）。南側８階の建物
が道路の反対側の住民と格差がある。住民の理解を得られるのかということ。現在の区役
所の空間のイメージが全く違うようになってしまう点で残念。広場が広くヒートアイラン
ド化してしまうのではないかというご意見です。

８階は高いのではないか。５階位で…というご意見です。
道路交通について、歩行者自転車専用道とすることで、東西広場の一体利用も可能とな
る。道路以外の機能が期待できるというご意見。
広場については、発災時に広場の確保はオーケー。広場が広く、開放感があると思いま
す。東西広場を一体利用が可能、国士舘大学との連続性が良好。
緑地について。連続的に緑地が確保できて良い。広場と緑の関係が良い。その他で、２
段階整備が可能な部分に魅力というご意見が出されています。
おおむね高さが高いということに対する景観上どうかというご意見と、広場が大きくと
れるので良いというご意見、両方ありました。

案２ ’、こちらは周囲との連続性がないので最悪である。建物の高さの多様性が空間に対
する調和もたらせるのか。シンプルで悪くない。この案であれば東側敷地北側の第１庁舎
はスケルトンしてリノベーションの形で維持できるのではないか。ホールと広場の連続性
が良好で、ピロティを利用した空間が可能という点です。こちらの案では良い評価と悪い
評価が分かれております。

道路交通については、歩行者自転車専用道とすることで、分散した広場の一体利用が可
能なのではないかというご意見です。
広場について、発災時の広場利用がある程度機能するのではないか。広場と国士舘大学

の連続性が良いというご意見です。
緑地について、広場と緑の関係性が良い。
その他、２段階整備が可能であることが魅力というご意見が出されております。
参考案について行きたいと思います。
建物についてでございます。道路への圧迫感がある。こちらの部分でしょうか、まあ可

もなく不可もなく。ホールのみ保存で、ホールはもっと現代化するのがよく、区民ホール
は西側としてここは内部を執務室として使うべし。
広場について。国士舘大学との一体利用ができない。

29



緑地について。区民ホール保存、緑地は西側棟の１階部分を一部地下化し、そこを充て
て緑化可能。緑地面積が捻出できる。もう一つ、緑が建物の裏に隠れてしまっているとい
うご意見がありました。

参考案２、６案の中ではベスト。東棟と西棟をつなげる西側プランを再検討してほしい
ということです。コストは抑えられそうなイメージ。東側地区全てリノベーション案。第
１庁舎だけのリノベーションでホールは改築でも良いのではないか。面積が不足する問題。
教育委員会など別の場所になっても良いのではないか。もう一つ、居ながら免震耐震工事
を他と並行して行うなど工期も工夫できそう。案１から２ ’を見た後、参考案２を見るとほ
っとする。ぜひ知恵と工夫を積み重ねて実現したい。

道路交通について。区道の廃道はぜひ前提条件としてほしい。タクシーベイとバスベイ
が分離されており、好ましくない。

広場について。一時避難もできるだけ他の場所にしていただくなど、お願いできないだ
ろうか。日頃の訓練などで住民にお願いできないかということでございました。国士舘大
学との連続が乏しい。

緑地について。世田谷区のシンボルであり、区民の憩いの場としても現在の緑地面積を
残すことも大切だと思いますが、区庁舎の災害時の本部としての役割、避難所、避難場所
と考えると、緑地面積は減っても庁舎の必要な面積を確保することが大切だと思います。

東側敷地リノベーション保存案。緑地は西側敷地で確保できると考えています。緑地不
足は制約条件ではない。もう一つ、緑が建物の裏に隠れてしまっている。広場に緑がない。

その他、工期が長過ぎるというご意見が出されています。

全体に対するご意見がとても多いのですけれども、整理をまだしていないのですが、ま
ず、必要な面積は４万5,000㎡なのではないか。減少させるための工夫はあるのか。これは
資料５のところで説明があった前提条件に対する皆さんからの質問が出たことを書いてあ
ります。

あと地下３階というのは可能なのかどうかということです。それに関係するのであれば
幾つかあるのですけれども、駐車場だけではなく、もっと地下を有効に活用してはどうだ
ろうかというご意見があります。

あと高さについてのご意見です。これも資料でのＱ＆Ａで出た意見で、近隣住民にとっ
て33ｍの高さは高いのか、どうなのかというご意見です。それに対して、建物の高さ、配
置は案１がよろしいのではないかというようなことですとか、そういうようなことが出て
おります。

高さの問題で、区民会館が３層、議場が２層というのは妥当なのかどうかということも
出ています。周辺地域の住環境を考え、低層の建物が望ましい。これは高さの問題ですね。

区民会館ホールは建築家の思想や文化的な建築、建造物として尊重し、思想は残すべき
だが、必ずしもホール利用にこだわらなくても良いのではないかという建物の機能の話で
す。保存と機能の話が出ています。

30



もう一つ、既存庁舎を残すのであれば、庁舎とホールを残すべき。今あるものをどうす
るかというご意見でございます。

こちらの道路交通についてもたくさん意見があるのですけれども、大変多いのが、真ん
中の区道に対する意見なのですけれども、道路を確保するか廃止するかということと、あ
と自転車道、歩行者専用道などとして車の交通は日常を制御して広場と一体的に使ったら
どうかというご意見が多いと思います。

この辺がそういう意見なのですけれども、読み上げていきますと、道路がないほうが自
由に広場や緑地が設計できますということです。いずれの案でも区道を緑地、広場、道路
に転用できればと考えています。建築基準法上の道路の確保ではなく、通行可能敷地で十
分かと思います。自転車歩行者専用道路にするなどにより、敷地を一体的に使用できる方
法を検討してほしい。ランドスケープの観点からも、道路も広場と一体的な見え方になり、
通常は一体的に使用できる。子供連れや高齢の方のための優先駐車場のようなスペースを
少しでも確保したら良いのではないか。これは少し違いますね。

敷地内の道路は廃止もしくは付け替えして有効な活用を考えた方が良い。区道は廃止し
たほうが土地の効率的な活用が図れる。手続については先行して行うことで工期への影響
を免れることができるのではないか。これは廃止する場合の意見でございます。

バスベイとの関係ですけれども、バスベイは地下へは持っていけないものでしょうか。
道路も狭いし、ケヤキ並木の側に整備されることが少し悩ましい。バスベイに対するご意
見がありました。

動線の問題ですけれども、各案の中にも出されておりましたが、発災時には、国士舘側、
くぬぎ公園及び補助154側の双方に避難者が移動できる導線を確保する必要があり、その点
を考慮した広場と庁舎等の配置を考えるべきというご意見も阿部委員から出されています。

広場機能についてですが、これとこれは合わさったご意見が多いです。それ以外のこと
がこちらには書いてあります。広場は地域内輸送拠点でもある国士舘大学と一体的である
べきではないでしょうか。配置ですね。ピロティと広場についての意見が出ています。現
在のピロティとそれによって光と風をとらえている構造は、密集した市街地においては非
常に重要。通常時と災害時の機能の面からも、広場機能と一体となったピロティを整える
ことができると良い。また、災害時の周辺からの避難者、物資集積や荷捌きのスペースな
ども考慮し、なるべくまとまった広場があるほうが良く、それを前提としたうえで、広場
の分散配置を可とするのがよいということが阿部委員からご意見が出されていました。

あと広場と緑地についてのご意見です。阿部委員の意見が多かったのですけれども、広
場と緑地を分けて考えるのではなく、空間デザインとしては一体的に考えてほしい。こち
らのほう、広場も緑地も兼用する形で緑地化されている場所が広場活用（集まったり休憩
したりするスペース）ができると良いと思うし、広場も可能な限り緑化することでスペー
スはかなり確保していけるのではないかと思いますということです。広場と緑地を分けな
いで考えられるのではないか。

31



もう一つは、郷土の風景という視点で、現在の敷地が斜面地であることを記憶するよう
なデザインもありうる。広場と建築物を重層的に配置することができ、敷地面積を有効に
使うことができるというご意見が阿部委員から出されています。その他全般に関するご
意見です。最初の部分は皆さんの資料５に対する質問のところからピックアップしていま
す。まず、既存の建物を解体することについてのCO 2の発生についてはどうなのか、考慮す
るべきではないかという資料が出されました。

もう一つは、災害対策本部は、改築工事中は他で代用できないのかどうかというような
議論もありました。

改築のステップについてもいろいろご質問が出ました。この中では、各案の工費を比較
するようなものが欲しい。これは改築スペースにもかかわってくるのではないでしょうか。
こちらも予算のことですけれども、各案予算が示されていない。やはり区民はお金のこと
が気になるのではないかということです。

あと保存か否かということに対するものです。歴史的建物として前川氏設計の庁舎を残
す方向で考えてはどうだろうか。また、説明の中でありましたが、保存の場合、緑地面積
が足りないというのは克服できるのか。地下３階ができないとか、必要床面積が足りない
というものに対する工夫はできるのかどうかというような質問が出されています。

大体このようなご意見が出ていますが、大きく分けて、意見が分かれているところがあ
りますね。建物のボリュームのことについては意見が分かれておりまして、広場がたくさ
ん確保できるということは良いのではないかという意見と、周りに対して圧迫感があるの
ではないかという意見が両方出されています。

真ん中の道路については、大体皆さんの意見が一致しているようなのですけれども、広
場と一体的に使えるような通路空間として工夫できないだろうかというようなご意見が多
かったです。

以上です。

これに対して、さまざまなご意見が出されているのですけれども、さらに議論を進めて
いきたいと思うのですが、この建物についてのところから行きますか。現在の面積の前提
条件のボリュームについていろいろご意見が出されているのですけれども、そのことにつ
いてもう少し質問したいとか意見を言いたいというようなことがありましたら移りましょ
うか。

○卯月委員長 
ありがとうございました。
時間短縮の意味で、皆さんに挙手していただいて書くよりは少し時間短縮になり、全体
の意見は大まかに理解したと思います。
今、齋藤副委員長が言われたように、１つずつ次回に向けて宿題を挙げていきたいと思
います。
まず建物について。地上面積４万5,000㎡ということを、案１、案１ ’、案２、案２ ’では
前提といたしました。今、保留になっているのは、世田谷総合支所が三軒茶屋のほうにス

32



ムーズな形でうまくいけば4,000～5,000㎡でしたか、何㎡でしたか。

○秋山庁舎計画担当課長5,300㎡です。
○卯月委員長5,300㎡位減る可能性がある。もう一つは、主な執務空間は地下２階までと
いうようにしていましたが、ひょっとして地下３階まで部分的に入れれば、地上部分の４
万5,000㎡は今、マックスでもちろんやっています。安全圏を見込んでいるわけですから。
もう少し減るかもしれないというようなことは検討の余地があるかなと聞いていて思いま
したが、部長、現段階で、次回に向けて少し検討の余地はありますか。
○松村施設営繕担当部長先ほどご説明をさせていただきましたとおり、庁舎機能部分を
約１万5,000㎡は駐車場を除いて地下に可能とするということで、２万7,500㎡を地下にと
るという設定をしています。したがって、参考案２を除けば、地下２階でも地下に２万7,500㎡をとれるという判断です。参考案２は地下３階にしなければとれないのです。地下の階
数ではなく、２万7,500㎡以上を地下に入れない限りは、地上部は減らないということなの
です。今、想定している内訳としては機械室約4,700㎡、更衣室、休憩室で約2,000㎡、食
堂で約1,000㎡、倉庫で約2,000㎡、会議室が全体の２分の１程度で約1,100㎡、共用部で35％
程度の約3,500㎡等で約１万5,000㎡という数字を出しています。ですから、事務室等で、
執務室で一部例えば傾斜地等をうまく使って、多少は床をとるということは可能かと思う
のですが、おおよそシミュレーション感じではせいぜい1,000㎡位かなと思っていますけれ
ども、その分、もう少し詰めていければもう少し検討したいと思います。
○卯月委員長もうだんだん細かい数字の話になってきていますが、我々もそれほど検討
の時間はありません。７月の末までに６案のどれが良いかということではなく、設計与条
件として床面積、地上部分の可能な面積等々は数字として出さないと次のステップに行け
ないのでしつこくお伺いしてしまうけれども、では、世田谷総合支所の三軒茶屋移転とい
うことを、将来ある程度まだわからないから入れておきますということだったのだけれど
も、今回の７月末に出すときに除くことはできるのですか。
○岡田総務部長７月末の時点では、除くことは不可能だと思っております。前回の資料
の中で基本設計に入る前には確定するということで記させていただいていると思いますが、
そのスケジュール感でやっております。
○卯月委員長わかりました。
では、７月末の我々の報告書を出す段階では難しいけれども、太字でなお書きとか位に、
十分その辺は検討してほしい、さらに進めてほしいということを書くべきではないかなと
今日の段階では思いました。それを含めて次回の宿題にしたいと思います。

高さ、周辺の建物、国士舘とか世田谷合同庁舎、それを含めて全体で見ると33ｍ位をマ
ックスにしよう。それまではもう少し高くても良い、９階建てという案も庁内で検討され
たと思いますが、少し低めて８階建てまでと出しました。ただ、８階というのも高いので
はないかというご指摘がありました。この８階建てが高いのではないかというご指摘に対
しては、今の建物の床面積との関係がありますので、一緒に検討するべきだと思います。

33



この中では書かれていなかったようですが、特に案１とか案１ ’でしたか。あるいは参考
案１もそうだったかな。ケヤキ並木沿いの風景を守るということを前提で全部やっていま
すが、区民会館のこれですね。ケヤキ並木がこちらに来るのは良いけれども、そこに８階
建ての段々のこんなものが建ってしまう。これは幾ら何でも長過ぎると思います。したが
って、ボリュームというのは高さと長さということを含めて考えたほうが良いので、これ
も含めてどのように、仮にこの長さがあってももう少し圧迫感を感じさせない工夫をすべ
きだというように世田谷区の風景づくり計画の手引きに書いてあると思いますので、こう
いうことをもし可能にするならば、この辺も十分配慮がいるだろうということで、これも
次回までの宿題にしたいと思います。

さて、次の道路でありますが、なかなか一団地認定の話と道路の廃止、付け替えという
ものがまだきちっと連動した感がないのです。本当に廃止なり付け替えをするとメリット
があるのかどうか。感覚的には道路ではないほうが良いというように私もそう思うのです
が、本当に付け替え廃止できなくないわけですので、やることによって何のメリットがあ
るのだろうかというのは今日の説明だけでもわかりにくかったので、どうでしょうか。次
回、その辺をもう一度説明していただけますか。それとも今日説明していただけますか。

○松村施設営繕担当部長今、説明できる範囲のことをご説明させていただきます。
意見も幾つかあったと思うのですけれども、例えば自転車歩行者道などにして一体的利
用ができるのではないかというのが幾つか意見としていただいていますが、これは道路法
の道路を廃止しなくても道路法の道路のまま自転車歩行者道とすることによって、日常的
に使い勝手を一体的にするということは可能だということです。

道路を廃止することによる最大のメリットは、敷地が多少ふえるというのもありますが、
地下部分を東、西、敷地ごとではなく一体的に地下が使えるようになるというのが多分一
番の違いになると思います。

以上です。

○卯月委員長それでは、先ほどの地下部分をどのように増やすかというところと大きく
関係しそうな気がしますので、もう少し次回までに検討したいと思います。
さて、広場と緑地、なかなか分けにくいですが、一体のものとして考えましょう。もち
ろん大前提として、今回の広場は熊本の震災を我々はきちんと検証して、世田谷区でもし
起きたときにどうなるのかということを考えると、やはり国士舘広場との連携。面積だけ
クリアすれば良いということではなしに、きちんと場所と機能について確保しなければい
けないということですので、そう考えると、全ての６案がその立場から成り立つかという
と、それも不安な気がしますので、もちろん面積が必要ではあるけれども、どの場所に確
保し、かつ、平常時の役割と発災時の役割をもう少し明確にしてほしいというように思い
ますが、そんなところで良いですか。大丈夫ですか。

○齋藤副委員長はい。特に隣接する国士舘だとか若林公園との連続性みたいなことにつ
いてご意見が出ております。
34



○卯月委員長特に感じますのは、北側の道路ですね。国士舘と現敷地の間に１本道路が
入っておりますので、いざ発災時のときにその道路がバリアにならないようにどのように
確保できるのかということもきちっと実際に設計するときに考えなければいけないことだ
と思っています。
○齋藤副委員長あと阿部委員のメモにあったのですけれども、広場の機能を少し考える
と、分散配置というものもあるのではないかというようなご意見が書かれていました。
○卯月委員長紹介が遅くなりましたが、今日、阿部先生はご欠席なのですが、皆さんの
机上に１枚のコメントがあります。紹介する時間がなくて恐縮でしたが、その内容につい
てはこの附箋に齋藤副委員長に書いていただいて今、入れたのでこういうご紹介をさせて
いただいています。もちろん分散でも良いけれども、きちっと平常時の機能と発災時の機
能を明確にしておこうということが重要かと思っています。
あと小林先生からもご指摘がありましたが、当然、地上部分に緑地を確保するというこ
とは、前提ではありますけれども、屋上部分の緑地もそれなりに価値があるし、効果もあ
ることはすでに証明をされていますので、ただ置くだけではなく、屋上部分も場合によっ
ては発災時に使うのかもしれないし、場合によっては日常時も何かで開放しているという
庁舎もありますので、単に緑を置くだけではなく、その屋上の部分も含めて一緒に広場、
緑地の面積、機能を明確にしようかなと思います。

さて、この辺はないですか。これも先ほど申し上げました広場と緑地は、広場が皆さん
の使える空間で、緑地は緑が埋まっていて土というものが一般的ですが、余りそういう分
け方をしないで、イベントができるところにも緑が欲しいですし、きちんと緑だけで確保
しなければいけないところもあるでしょうから、法的な広場と緑地という分け方は少し置
いておいて、もう少し平常時と発災時の区民利用という視点から少し整理をしてほしいと
思います。この位で良いですか。

あとこれは難しいですね。要は第３庁舎が災害対策本部になっているので、もうできる
限りこれから改築を繰り返していく中で第３庁舎の確保というのか、あるいは防災対策本
部としての確保は、もうこれは絶対条件だということは皆さんにご理解いただいています。
ただ、そのときに、黒木委員からもご指摘があった、だからといって、絶対にあそこなの
かということについては、まだご理解を全体がいただいていないということもあると思い
ます。もし全体的な建てかえ工期、コストということを考えて、最初にどこかに持ってい
ってしまうなどということがもしあるとしたら、もうそれでも当然コストはかかるわけで
すから、そのコストも含めて全体のコストというようにしなければいけませんが、その検
討をもししていないのであれば、その検討もぜひしていただきたいということが出ていま
すので、それも含めて次回にお願いしたいと思います。

あとなかなかわかりにくかったのですが、６案の改築プロセスというものに一番長いも
のだと７年かかるとか、短いものだと４年で第２期、第３期、第４期などと非常にわかり
にくいのですが、実はこれは次回の検討のテーマでもありますコスト、事業計画というス

35



ケジュールにも関連してきますので、これは今日、全部お話できないので、次回の主たる
テーマである工期とコストも含めて少し議論したいと思います。よろしいでしょうか。

もう一つ、最後になりますか。保存か否かということです。ここは意見の分かれるとこ
ろだと思いますので微妙なのですが、要は基本的考え方というものを１～５まで提示しま
した。その後、今日、資料５に提示されているように、この後、設計者の選定に入るとき
に、一応こういう考え方でやってほしいというように明確に示すときに、できる限り現庁
舎を生かして、現庁舎の魅力を生かして計画をしてほしいという程度の表現から、もっと
踏み込んで第１庁舎の保存というようなこと、あるいは区民会館の保存というような一部
になるかもしれませんけれども、そういう文面、文案をどのようにするかということだと
思います。

明確に第１庁舎を保存する、明確に区民会館を保存するというのはなかなか現段階では
書きにくい。面積のこととか工期のこととか考えて書きにくいというように判断いたしま
す。ただ、それは次回に持ち越したいと思います。いわゆるどのように資料５、第１、基
本的な考え方、１番目から５番目のところに既存庁舎の保存についてどのような書きぶり
ができるかというのは、もうかなり文章の世界になってしまいますし、要は我々の委員会
から新しく設計をしていただく方々に対するメッセージになりますので、この辺は慎重に
次回、表現を含めて議論をしたいと思います。

そのように今日の皆さんのご意見をお伺いして、次回に向けて発言をさせていただきま
した。ただ、この段階で何かご意見があればぜひお伺いしたいと思いますが、皆さん、い
かがでしょうか。

○高谷委員最終的なアウトプットについて、委員長のお考えを一度伺いたいと思うので
すが、この委員会で何か１つに絞らないのですね。ですから、設計する側がコンペでも参
加する場合に２つの種類があって、先ほど言った府中市のようなタイプのコンペもありま
すし、あと最近ですと大多喜町というところは建物を残しなさいということを前提にした
コンペもあったのですが、それはどちらかにしてあげないと実際にはできなくて、曖昧に
すると表層だけちょろちょろと今の雰囲気が残りましたよみたいな非常に変なことで、本
当にそんなことをやったら笑われると思うのですけれども、そういう案が出てきたりする
可能性もあるので、やはり委員会としては、もしまとまらないのであれば２つの考え方が
あって、もし残そうとすると大変大きなデメリットがあるというのであれば、それはそれ
で良いと思うのですけれども、そういうことをきちっと書いて、それで区民が選択すると
いうことが私はこの委員会の仕事なのかなと思ったのです。もちろん決められたら一番良
いと思うのですけれども、今の感じから言うとなかなか難しいのかなと思ったのです。た
だ、曖昧なのが一番いけないと思うのです。
私、そんな気がいたしましたので、委員長のお考えもお伺いしたいと思います。

○卯月委員長私だけで決められないというのが難しいところなのですが、質問が出まし
たのでお答えします。
36



今日の６つの案の検討は、あくまでも設計者に対する妥当な設計条件をつくるために検
討して、各案のメリット、デメリットを各委員から出していただきました。これを踏まえ
て基本的考え方の１～５をもう一度見直したり、あるいは資料５の床面積、高さに対する
考え方、道路に対する考え方、もう一度見直して、そこに数字を当てはめていきたいと思
います。

同時に、歴史の継承とか、そういう項目が述べられております。私個人としては、歴史
の継承という表現は現段階では弱いと思っています。いろいろな事情を勘案すると、もう
少しケヤキ並木を含めて、それから、中庭の機能を含めて、前川先生がつくられた当時の
思いを残すほうが世田谷らしいと思っていますので、どのような文章をそこに書き加えた
りすることによって、より設計者に我々委員会の意図がうまく伝わるか。高谷先生もおっ
しゃっているように、ある程度設計者の能力によるところが多いわけで、コンペかプロポ
ーザルかわかりませんが、なるべくたくさんの設計者がこの難しい課題に取り組んでいた
だいて、その案をまた委員の中でもみながら、これは良い、これはちょっと問題だという
ことを踏まえて案を決定していく。そのように設計者に、これは難しい課題だけれども、
こんなアイデアがあるよというように出していただくために我々の基本構想がつくられる
ということを目的にしています。

ですから、曖昧にするつもりはありませんが、ただ、ある程度の方向性を、確実にどこ
どこを保存するとは書けないと思っています。だけれども、何が一体、前川先生がつくら
れた世田谷の区役所、区民会館の魅力なのかということはきちんと書くべきだと思ってい
ます。でも、それは文章の世界になってしまうので、次回、また事務局と相談してお出し
しますので、そこで議論をしていただけたらと思っています。

○黒木委員書かせていただいたのですけれども、東棟と西側とどこかでつないだほうが
良いと思うのです。地下ではつながっていると思うのですけれども、地上２階の部分でつ
ながって職員が使いやすいように、一々外へ行かないで使えるような形でつないでおくべ
きだと思います。その意味でも、道路の上をまたぐような形になるわけですけれど、そう
いう意味で重要なブリッジになると思うのです。そこからいろいろ下を見下ろしたり、そ
の中間で休憩室があったりとかいろいろなことが考えられるので、やはりそのつなぎの部
分が必要だと思います。
それと前回の最後のほうになったのですけれども、駐車台数は公用車が170台、一般が80
台で、250台で１万500㎡必要だとなっているわけです。この公用車が本当に170台これから
必要なのかどうかということ。具体的な数字を示していただきましたけれども、その利用
率の問題、もう少し自転車で動けるのではないかとか、そういう公用車だけに頼るような
移動がどの程度行われているのかということも含めて、これも面積にかかわりますので、
公用車の利用ということをもう少し皆さんで検討したほうがよろしいのではないかなと思
います。

以上です。

37



○卯月委員長では、公用車の利用率についても、わかる範囲で出していただきたいと思
います。
○官尾委員全体の面積についてなのですが、先ほども委員長は７月末の回までには、規
模については決めたいとおっしゃられた。議論で出ているのが、資料５の５万3,000㎡につ
いてのいわゆる世田谷総合支所が動くかどうかというところだけです。一番大きいのは、
行政機能の４万7,300㎡。先ほどごく一部だけ、例えば食堂が1,000㎡ということがありま
したけれども、この部分についても、現在がこうで、機能的にこうこうこうだから新しい
ところではこれだけ必要なのだという大まかな数字を示していただけるのかどうかです。
でなければ、４万7,300㎡、そうですかということになるわけですから、その辺をご質問し
たいと思います。
○卯月委員長床面積については、今日もう一度戻しましたが、前回一応ご説明をいただ
いてご提示いただいたという理解をしています。
○官尾委員失礼しました。
○卯月委員長その他、何かございますか。よろしいでしょうか。
では、時間になりましたので、もう一度、その宿題のことについては繰り返しませんけ
れども、今日いただいた質問、意見、宿題をもとに少し事務局と相談して、次回、事業計
画を含めて議論したいと思います。

その後、実はこの基本構想の検討委員会の中間報告というようなものをまとめまして、
７月13日に、我々のこのような議論をまたできる限り多くの区民の方々にお伝えして、ま
た、その区民の方々からもご意見を聞いて、修正すべき点は修正するというプロセスを経
ることになっておりますので、７月13日に向けて、今、鋭意作業を事務局のほうにしてい
ただきたいと思います。このぐらいでよろしいでしょうか。

では、事務局にマイクをお戻しします。

○秋山庁舎計画担当課長それでは、事務局から事務連絡ということで幾つかご連絡をさ
せていただきます。
次回でございますが、６月25日の土曜日、13時半からになります。場所はこちらになり
ますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今、委員長からもありましたとおり、７月13日の水曜日の18時半、午後６時半から集会
室にて本検討委員会の報告会的なものを開催する予定でございます。今、委員長からもあ
りましたとおり、その内容について、現在、事務局のほうで鋭意精査をしているところで
ございます。なお、各委員の皆様のほうにも、どういう形かは今、検討しておりますが、
ご出席がいただければと考えておりますので、次回、６月25日のときに、各委員の皆様に
７月13日のご予定につきましてお伺いしたいと思います。

また、７月13日でございますが、今回７月13日にやるということで本委員会のほうから
ご了解いただいたということで区民の方に幅広く周知をいたしまして参加をしていただき
たいと思っておりますので、この後、準備が整い次第、区民の皆様のほうに周知をいたし

38



ましてご参加のご応募を始めたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。

○卯月委員長最後に、本日の検討委員会の議事録に署名をいただく委員をお話しするこ
とを忘れていました。私の他に、区民委員の名簿順にしたがいまして、多委員にお願いし
たいと思いますが、よろしいでしょうか。
○多委員はい。
○卯月委員長ありがとうございます。後日、事務局で議事録を作成されますので、内容
を確認されて、次の検討委員会の際にご署名をお願いしたいと思います。
それでは、本日はこれで検討委員会を終了いたします。どうもご協力、ありがとうござ
いました。

39