世田谷区立総合運動場施設ESCO事業のご紹介
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1. ESCO事業[t2]とは?

 ESCO事業とは、ESCO(Energy Service Company)事業者が包括的な省エネルギー対策を実施し、その効果を保証することで、確実な施設運営費の削減を実現する事業です。
 
 ESCO事業では、省エネルギー対策の実施によって得られた光熱水費(電気・ガス・水道料金)削減額の中から、その一部をESCO事業者の経費として支払います。そのため、実質的な負担なく省エネ・省CO2を実現することが可能です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 また、削減効果については計測・検証を行い、ESCO事業導入による削減額を事業者が保証しますので、毎年確実な経済的効果を得ることができるのも特徴です。
2. 
世田谷区立総合運動場施設におけるESCO導入効果
 年間約544トンのCO2を削減し、地球温暖化防止に貢献します。
 これは、ブナの自然林に換算すると約418ヘクタール(東京ドーム約89個分・世田谷区の約7%の広さ)のCO2吸収量に相当します。
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 電気・ガス・水道の使用量を減らすことにより、従来の総合運動場の光熱水費約1億8,000万円に対し、年間約4,900万円の経費削減を実現します。
 これは、一般家庭の光熱水費(一軒[t4]あたり年間約22[株式会社エネルギー5]万円※)に換算すると、約220軒分に相当する金額です。
 ※総務省家計調査年報(平成23年)による総世帯の平均値
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 初期投資費用(工事費約2億円弱)や、ESCO事業者の経費などの省エネルギー改修に必要なすべての経費は、省エネルギー改修で実現する毎年の光熱水費削減額の中から支払います。
 そのため、初期投資の負担なく省エネとコスト削減を同時に実現することが可能です。
3. 
主な省エネルギー手法のご紹介

高効率コージェネレーションへの更新
 
 コージェネレーションは、施設で使う電気をガスエンジンで発電して節電に貢献するシステムです。また、発電する際に発生する熱を捨てずに温水プールなどで有効活用することで、エネルギーを無駄なく有効活用します。
 
 

 

 



 今回の事業では、既存のコージェネレーションを最新の高効率機に更新し、省エネ性能が従来比で約15%向上しました。(総合効率の定格値で比較)
 
 また、従来は1台だったコージェネレーションを、小型機5台の複数台設置にしました。これにより、必要な電力に応じて運転台数を調整することができるようになり、常に高効率な発電が可能となりました[t7]。※[t8]

高効率空調システムへの更新


 老朽化して効率の下がった空調機を、最新の機器に更新しました。
 
 
 空気の熱を使って冷暖房を行う、ヒートポンプ式の高効率な空調機を採用し、消費電力を従来の半分以下に削減します。

インバーターによるポンプやファンの節電
 
 
 空調などに使用されているポンプやファンを回すモーターは、長時間回り続けているため多くの電力を消費します。
 
 特に従来の制御では、気温などの負荷にかかわらず常に一定の電力で回り続けてしまうため、無駄がありました。
 
 今回のESCO事業では、これらの機器にインバーター制御を導入することにより、必要な負荷に応じた運転を行い、大幅な節電を図りました。




体育館・プールにおける照明の高効率化




 体育館天井の水銀灯をLEDに更新しました。
 
 
 また、プール棟内各所の照明を、LEDをはじめとした省エネ型の器具に更新しました。

ろ過装置の排水回数適正化による節水
 
 プールの水を浄化するろ過装置は、装置自体を洗浄するために、定期的に排水を行います。
 これまで、この排水は汚れの度合いにかかわらず、一定の間隔で行われていたため、水の過剰な使用に繋がっていました。
 
 今回のESCO事業では、汚れの度合いに応じて排水するような制御※に変更することにより、節水を図りました。


プール水面保温シートの導入

 プールの表面からは、常に水が蒸発し、水と熱が奪われています。
 
 プールを使用していない夜間や休館日に、水面保温シートを敷くことにより、水の蒸発を防ぎ、省エネルギーを図ります。




蛇口やシャワーなどの節水
 
 蛇口やシャワー、トイレに節水装置等を導入し、水の最大流量を適切に設定することで、利便性や使用感を損なわずに「流しすぎ」を防ぎます。
 
 また、一部のシャワーヘッドについて、少ない水量で同じ勢いが得られる節水型のタイプに交換し節水を図りました。
4. 
総合運動場ESCO事業導入までの経緯
 
 
 
導入可能性調査
平成23年5月~平成23年8月
事業者募集要項ホームページ公開[t9]
平成23年9月29日(木)
提案公募説明会
平成23年10月11日(火)
現場ウォークスルー調査
平成23年10月25日(火)
提案書受付締め切り
平成23年11月24日(木)
プレゼンテーションおよび審査
平成23年12月12日(月)
最優秀および優秀提案の選出
平成23年12月19日(月)
詳細協議
平成23年12月~平成24年7月
ESCO契約の締結
平成24年10月12日(金)
設計・工事期間
平成24年10月12日(金)
    ~平成24.年11月30日(金)
試運転・調整期間
平成24年12月1日(土)
    ~平成25年3月31日(日)
ESCOサービス開始
平成25年4月1日(月)~